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関西地区の基幹ビル
「中之島三井ビルディング本新館」の建替えに着手
〜国内最高の容積率(1,450%)を活用し「(仮称)中之島三井ビルディング」を建設〜

平成11年5月24日 三井不動産株式会社

 三井不動産は、大阪市北区において、本年2月に都市計画決定を受けた「中之島三丁目中央地区再開発地区計画」の整備方針に則り、当社関西地区の基幹ビルである「中之島三井ビルディング本新館」を解体し、新たに「(仮称)中之島三井ビルディング」を建設することといたしましたのでお知らせいたします。

 「中之島地区」は、古くから大阪の経済・文化・行政の諸活動の中心であり、現在においても、国際化、情報化など新しい時代に即応した中枢業務や文化などの都市機能の充実・強化をめざして開発・整備が進められている地区です。既存の「中之島三井ビルディング本新館」も昭和8年に本館が建設されて以来、三井グループの拠点として利用されてまいりましたが、21世紀の関西におけるビジネス・文化の中枢、また新たな国際化時代における情報発信の拠点となるべく、その機能を全面更新し建替えることとしました。

 当地区の開発は、大阪市の推進する「中之島西部地区開発構想」の一翼を担うプロジェクトとして位置づけられており、再開発地区計画の中で示された3つの区画(A−1地区・A−2地区・A−3地区)から構成される計画地全体において、道路および歩行者ネットワークの整備を行うとともに、緑豊かなゆとりある空間を創出するための広場等も整備する予定です。また、「(仮称)中之島三井ビルディング」が建設されるA−1地区には、容積率の最高限度としては国内最高となる1,450%が指定されており、業務施設の高度な集積をはかる建築計画を実現します。

 新たに建設する「(仮称)中之島三井ビルディング」は延床面積約70,800m2,地上31階建て,高さ約140mを予定しており、設計・監理は(株)日建設計、外装・エントランスホール等のデザインには米国の設計事務所:シーザーペリアンドアソシエーツを起用し、既存の「中之島三井ビルディング本新館」の持つスケール感を継承しながら、中之島のランドスケープと調和する格調のある斬新なデザインとします。

 機能面においても「情報化時代のあらゆるニーズへの適合かつ快適な執務環境の追求」をテーマに、21世紀にふさわしい最先端のオフィスビルとして整備します。オフィス空間は、奥行き約16m×長さ約85mの整形・無柱空間を中心に1フロア約1,500m2の有効面積を確保し、高さ2m75cm、15cmの2重床(OAフロア)、床積載荷重500kg/m2を標準仕様とし、また、電気・空調・情報通信等の設備面でも、先進の機能を採用し、次世代のオフィスビルを提案したいと考えています。

 事業スケジュールは平成11年(1999年)10月解体着手、平成15年(2003年)3月竣工を予定しており、当社にとって本建替え事業は、大阪におけるオフィスビル事業の拠点である「中之島」において、規模・機能の面でより高い競争力を有するオフィスを供給するという当社のアセット戦略を具現化するものであり、21世紀を代表するオフィスビルの整備を目指すものです。

【中之島三丁目中央地区再開発地区計画概要】

中之島三丁目中央地区再開発地区計画概要

中之島地区は管理中枢機能、広域商業機能、国際金融機能、情報の創造・発信、コンベンション、文化・アミューズゾーンなどの機能の充実・強化を図るとともに、国際化・情報化に対応した24時間ゾーンの形成を目指す「業務商業地」として位置づけられ、その開発・整備の促進が期待されております

 三井不動産としても、こうした背景のもと、本再開発地区計画において

  1. 業務、情報発信などの機能を導入し、中枢業務機能の充実を図る
  2. ウオーターフロントの立地を活かした質の高い都市空間の創出を図る
    ことを目標として、再開発(建替え)に取組み、同時に総合デベロッパーの社会的使命として、都市機能の整備・充実への貢献を果す考えでおります。
地区名称 中之島三丁目中央地区再開発地区計画
位置 大阪市北区中之島三丁目地内 (添付資料3「計画図」参照)
全体面積 約0.9ha
地区の細区分 A−1地区 A−2地区 A−3地区
面積 約0.5ha 約0.2ha 約0.2ha
最高容積率の限度 10分の145 10分の10 10分の80
  1. A-1地区においては業務施設の高度な集積を図る地区として、当社所有の既存ビル:中之 島三井ビルディング本新館を解体し、新しく「(仮称)中之島三井ビルディング」を建設します。
  2. A-2地区においては、当社所有の既存ビル:中之島三井ビルディング二号館を解体のうえ、土佐堀川に面した水辺の環境を活かしながら、周辺の公共的空間との連続性を考慮した広場 等の整備を図り、将来の交通ネットワークの形成に寄与します。
  3. A-3地区においては、新しくオフィスビルを建設します。中枢業務機能の充実を図るとと もに、就業者や来訪者等を対象とした商業・サービス施設等の一部導入を図ります。なお当 地区は隣接地権者と共同で開発・整備を行う予定です。

「(仮称)中之島三井ビルディング」建物概要

所在地 大阪市北区中之島3-3-3
(現ビル住居表示,添付資料4「位置図」参照)
建築主 三井不動産株式会社
設計 株式会社日建設計,シーザーペリ アンド アソシエーツ インク
施工会社 未定
主要用途 事務所
敷地面積 4,455.8m2(1,348坪)
建築面積 2,530m2(766坪)
延床面積 70,800m2(21,417坪)
容積対象床面積 64,600m2(19,541坪)
容積率 1,449%(許容容積率1,450%)
階数 地上31階 棟屋1階 地下2階
最高高さ 140.0m
構造 S造 SRC造
駐車台数 253台

事業スケジュール(予定)

1999年 2月 都市計画決定(大阪府都市計画審議会)・告示済み
1999年10月 「中之島三井ビルディング本新館」解体工事着工
2000年 4月 A-1地区「(仮称)中之島三井ビルディング」建築工事着工
2003年 3月 A-1地区「(仮称)中之島三井ビルディング」竣工
2003年春以降 A-2,3地区解体(中之島三井ビルディング二号館)・整備着工

設計上の特長

全体計画 5F以上を基準階オフィスとする、オフィスが主用途の建物といたします。また低層部には館内ワーカーを対象としたレストラン等を配置し、充分なオフィスサポート機能を持たせます。
基準階オフィス
  1. 奥行き約16m、長さ約85mの整形・無柱空間で、1フロア約1,500m2の有効面積を確保し、1フロア単位の貸付やテナント規模に合わせた分割に対応できる計画とします。
  2. 3.6m×2.7mのモジュールを採用し、レイアウト効率の良さを追求しています。
  3. 天井高2.75m,OAフロア150mm,床積載荷重500kg/m2を標準仕様とし、今後予測される高度なOA化ニーズにも対応をはかります。

【「(仮称)中之島三井ビルディング」完成予想図】

【計画図】

【位置図】

【会社概要】

三井不動産株式会社 会社概要

設立 昭和16年7月15日
資本金 1,344億円(平成11年3月31日現在)
本社所在地 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号
代表者 代表取締役社長 岩沙 弘道
事業内容 (1) ビルディング・ショッピングセンター等の賃貸事業
(2) 戸建住宅・マンション等の分譲事業他
従業員数 1,392名(平成11年4月1日現在)

シーザーペリ アンド アソシエーツ インク会社概要

会社名 シーザーペリ アンド アソシエーツ インク
本社所在地 米国コネチカット州ニューヘブン
社員数 85名
※シーザーペリ略歴
  • 1926年生まれ
  • 1949年ツクマン国立大学建築学科卒業
  • 1954年イリノイ大学建築学修士
  • 1977年イエール大学建築学部長
  • 主な作品 (米国)
    ワールドファイナンシャルセンター
    カーネギーホールタワー
    ニューヨーク近代美術館拡張・改修計画
    ワシントンナショナル空港北ターミナル
  • 主な作品(日本)
    アメリカ大使館
    NTT新宿本社ビル
    シーホークホテル&リゾート
  • (その他)
    クアラルンプール・シティ・センター (マレーシア)