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「ゲートシティ大崎」における電子マネー『Edy!』を使った
オペレーションの第2フェーズを開始

平成12年2月9日 株式会社さくら銀行、ソニー株式会社、
株式会社ソニーファイナンスインターナショナル、三井不動産株式会社

株式会社さくら銀行、ソニー株式会社、株式会社ソニーファイナンスインターナショナル、三井不動産株式会社ほか4社は、三井不動産が管理・運営する「ゲートシティ大崎」(東京都品川区)における電子マネー・オペレーションの第2フェーズを2月10日より開始します。この電子マネーのブランド名は『Edy! (エディ)』です。

 第1フェーズでは、ソニーが開発した非接触ICカード『FeliCa(フェリカ)』を使用する、電子マネー・オペレーションのモニターテストを行いました(1999年7月26日から12月24日にかけて「ゲートシティ大崎」で実施)。このテストには、ゲートシティ大崎に入居している企業の約8割、従業員約500人が参加、同ビル内ショッピングゾーン(ゲートシティプラザ)5店舗での支払に電子マネーを利用して頂きました。(運営は ソニーファイナンスが株式会社イーエムオペレーションズ(EMO)に委託。)期間中の利用実績として、主に以下のような成果がありました。

  • 利用件数(月平均)は、約4000件
  • 5店舗合計では、電子マネー所持者中、約7割の方が電子マネーを利用
  • 「従業員向け食堂」では、電子マネー所持者中、ほぼ全員の方が電子マネーを利用
  • 電子マネー利用単価は、5店舗平均で全体単価から約100円上昇(「書店」では約700円上昇)これらは、利用者にFeliCaの簡単・迅速な操作性等が高く評価された結果と言えます。

 この度、上記第1フェーズの成果を受け、(1)この電子マネー・オペレーションの規模を拡大し、(2)FeliCaに電子マネー以外の複合機能を持たせることを主眼とした、第2フェーズを開始し同ビル内における更なるキャッシュレス環境の整備を図って参ります。第2フェーズの概要は以下のとおりです。

【展開計画】

  • カード種類 :
    店舗・自動販売機で支払可能なカードとして2種類を導入します。(『Edy!カード』および『Edy!ICキャッシュカード』)
  • カード複合機能 :
    『Edy!カード』には、電子マネーとしてのEdy!に加えオフィス入退室鍵、社員証の機能を持たせることが可能です。『Edy!ICキャッシュカード』にはEdy!およびキャッシュカードの機能に加え、オフィス入退室鍵、社員証の機能を持たせることが可能です。
  • 店舗端末 :
    5店舗6台の端末(第1フェーズ)を、2月10日より飲食店、コンビニ、スーパー、歯科医院など約40店舗約50台まで拡大します。
  • 自動販売機 :
    2月10日より約120台でEdy!対応可能にします。
  • Edy!入金機 :
    2月10日以降約10台を設置します。
  • 利用者数 :
    Edy!発行数として、当初8000人程度を見込んでいます。最終的には2万人程度を見込んでいます。

【各社の取り組み】

  • さくら銀行は世界初のMS(磁気ストライプ)
  • エンボス付き非接触ICカード『Edy!ICキャッシュカード』(名称)を発行します。世界初とは、(1)ダイオキシンを発生させないPET材料を使い、(2)MS・エンボス付きの通常のキャッシュカードと同様の機能をもつ、(3)非接触ICカードをキャッシュカードとして、発行することです。なお、本ICカードは、凸版印刷(株)とさくら銀行の協力のもとにソニー(株)が開発したものです。さくら銀行は、非接触ICカードの決済面での有効性およびキャッシュ カードに他の機能が共存することの利便性を、このプロジェクトで利用者の方々に実感して頂くとともに、利用者の方々の声を吸収し、今後のこの分野の展開に活かして参ります。
  • ソニーはコミュニケーションシステムソリューションネットワークカンパニー(CSNC)が中心となり、本Edy!システムに対して、非接触ICカード(FeliCa)、サーバーシステム、店舗用端末などを提供します。また、ソニーファイナンスは「ゲートシティ大崎」での電子マネー(Edy!)の発行主体となり、電子マネーシステムの運営業務およびビジネスプランニングを行います。(将来的には、クレジットカード一体型の電子マネー導入の可能性も検討していきます。)
  • 三井不動産は、ゲートシティ大崎の入居企業の希望に応じ、Edy!カードに入退室鍵機能を搭載します。これにより、ゲートシティ大崎の先進性および利便性がさらに高まりテナントサービスの向上につながるものと考えております。三井不動産は既に24時間稼働への対応などのために、「西新宿三井ビルディング」「ワールドビジネスガーデン」など多くの主要ビルでカード使用によるキーシステムを採用しています。今後、現在計画中の「汐留B街区オフィスタワー計画」「六本木三丁目計画」「日本橋室町二丁目計画」等の新規プロジェクトにおいても、電子マネー機能も含めたカード機能の充実を図り、より一層の利便性の向上を実現するべく、検討を進めております。三井不動産は経営方針の一つである「ノンアセットビジネスの伸長・強化」の一環として、プロパティマネジメント業務の強化を推進しており、今後も常に入居企業から高く評価される、利便性に富み、快適なオフィス空間を提供してまいります。

    この拡大フェーズにより、利用者数は当初8000名、利用可能店舗はゲートシティー大崎内の店舗のほぼ全店を占める約40店舗となり、キャッシュレス環境が整備されることで、利用者にとっては迅速な支払が可能となり、また入居者(店舗)に関しては昼食時の支払混雑の緩和などにより、人件費削減等のコスト低減が期待されます。第1フェーズにおけるモニターテストの結果からは、電子マネーの導入により入居者(店舗)での利用金額増加につながるといったデータも得られており、電子マネー『Edy!』、キャッシュカード、オフィス入退室鍵、社員証等複合機能カードの導入は、同ビルの付加価値向上に資するものとして期待されています。なお、2月10日からのスタートと同時に、ゲートシティ大崎内においてキャンペーン(2月10日〜18日の平日)を開催し、利用者への利用案内やデモンストレーションなどを行います。

以上

【ゲートシティ大崎・電子マネー(Edy!)オペレーションのイメージ】

ゲートシティ大崎 上:「Eby!Cキャッシュカード」
下:「Eby!カード」