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ノン・アセットビジネスの象徴である
汐留シティセンター 竣工
次世代を予感させる街、汐留シオサイトの開発が推進

平成15年1月23日 三井不動産株式会社

 三井不動産株式会社は、かねてよりアルダニー・インベストメンツ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール政府投資公社の出資会社)とともに、汐留シオサイトにおいて、オフィス・商業複合の超高層ビルディング「汐留シティセンター」の開発を推進してまいりましたが、本日、竣工式を実施しましたのでお知らせいたします。

 当事業は、アルダニー・インベストメンツと弊社の共同事業ですが、土地の入札から、開発、テナント営業、管理・運営に至るまでの不動産に関する総合的なマネジメント業務を、弊社が同社から受託して進めてきた事業です。このため、当事業は、不動産に関わるパラダイムが所有価値から利用価値へと大きく転換する中で、弊社が経営計画の戦略の一つとして掲げている「ノン・アセットビジネス」の伸張・強化を、まさに具現化したものであるとともに、都市再生に関しては、国際的な機関投資家が投資を行い、日本の民間企業のノウハウを生かして都市再生を図るという手法を用いていることから、今後の不動産事業、都市再生の方向性を示すプロジェクトです。

 汐留シオサイトは、日本橋、丸の内、霞ヶ関、銀座といったビジネス、行政、商業の中心部に近接した利便性の高いエリアです。東京ドーム7つ分に相当する、約31haに及ぶ大規模再開発地区には、文化、商業、ホテル等の施設や、日本を代表する企業の本社ビル、超高層マンションなど、各々の設計思想を反映した、デザイン性優れた高層建築物が次々と開発されることから、かつては鉄道発祥の地として文明開化の出発点であったと同様に、21世紀の国際都市東京における象徴であり、出発点となるものと考えています。

 当ビルは、地上43階・地下4階、高さ約215mの規模のビルディングであり、米国の著名な建築家、ケビン・ローシュ氏が設計しました。設計コンセプトは「融合」です。優美な曲面と、深いエメラルドグリーンの洗練された外観は、近未来をイメージさせ、また、同敷地内に復元される旧新橋停車場との調和を目指した低層部デザインは歴史を蘇らせます。さらに、敷地内広場は、周辺エリアとの連絡・交流が円滑に図られるよう計画されており、当事業が「未来」と「歴史」、「汐留」と「周辺の街」とを融合させ、「街の結節点」となることを期待しています。

 地上4階から40階までは、オフィスフロアになっており、弊社が掲げる「働く人に一番の場所であること」という「ワーカーズファースト」の理念のもと、設計されています。顧客志向の徹底を図るため、1フロア約850坪のオフィス空間には、最新鋭のセキュリティ、IT、環境対応などオフィスワーカーが満足して生き生きと働くことができる安全、快適、機能的な設備を備えています。テナントには富士通株式会社、全日本空輸株式会社、三井化学株式会社・住友化学工業株式会社の統合会社などが、本社として入居することが決定しており、ほぼ満室で稼動いたします。

 地下2階から地上3階までと、41階、42階は、60店舗からなる商業施設フロアです。眺望の良い、都心では稀なスケールを実現した高層階のレストランや、外国車のショールーム、飲食・物販店などが開業します。この他、同敷地内には旧新橋停車場、松下電工株式会社のショウルーム、他の街区には、劇場が併設されたカレッタ汐留、今春以降開業するスタジオを設置した日本テレビ棟やホテル、超高層マンションが建設され、さらに商業の中心地銀座や、都心の憩いの場である浜離宮にも隣接しています。このように、汐留シオサイトは「働く」「遊ぶ」「食べる」「憩う」「住む」といった都市機能が充実しており、これらが互いにシナジー効果を生んで、アメニティ溢れた「次世代を予感させる街」になると考えています。
 また、汐留シオサイトには、マスメディア各社や複数のホテルが進出し、24時間稼動する高感度でエネルギッシュな街となることから、当ビルには、お客様が、その時々のニーズにあわせて御利用いただけるよう、様々な店舗を配しております。なかでもオフィスワーカーをサポートし、活力を提供する魅力的な飲食店や、ビジネス向けサービスを行う店舗が充実しています。このような点からも、都心生活における憧れの場所になるものと考えています。
なお、商業施設は4月10日のグランドオープンを予定しております。

 不動産に関するパラダイムが大きく転換する中で、当事業に続き、飯田町の「ガーデン エア タワー」、汐留シオサイトの「共同通信本社ビル」「トッパン・フォームズ本社ビル」などが、近々、竣工を迎え、弊社の「ノン・アセットビジネス」が、次々と具現化してまいります。
 さらに、当事業のような少資金の投資を伴った「ノン・アセットビジネス」は、フィーを得ることにより、事業のパフォーマンスを向上させるばかりでなく、財務体質を改善しつつ、より多くのプロジェクトに関わることが可能になるため、保有・運営資産の最適なバランスが実現できます。弊社のエリア戦略は、お客様の様々なニーズに対応するため、事業拠点を1つに絞らない「マルチコア戦略」ですが、従来から展開してきたエリアに、今後、汐留、六本木などが加わり、エリア戦略を一層推進してまいります。

 国際的な都市競争力の向上や、景気対策といった観点から都市再生が注目されておりますが、弊社は汐留の他、日本橋、八重洲、六本木などで再開発事業を積極的に推進しています。これらの事業は、民間企業との共同開発、投資家の資金導入など、事業ごとに様々な事業形態、開発手法がとられていますが、さらに、弊社は、行政や地元と地域活性化にむけたコラボレーションを行うことで、開発計画地だけではなく、エリア全体を活性化させていくことを目指しています。

 今後も、弊社は過去に培ったノウハウをもとに、不動産に関するパラダイムが大きく転換する中、既成概念に囚われない独創性を発揮して、顧客に評価されるような不動産に関わるソリューションを提供し、また、不動産の付加価値を創造して、エリア全体の活性化に資するような都市再生を進めてまいります。

以上

【汐留シティセンター概要】

名称 汐留シティセンター
所在地 東京都港区東新橋一丁目5番2
用途 事務所、店舗
構造 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
敷地面積 19,708m2(5,961坪)B街区全体
延床面積 211,641m2(64,021坪)
規模 地上43階地下4階
高さ 約215m
駐車台数 432台(汐留シティセンター内)
設計 ケビンローシュ・ジョンディンカルー・アンド・アソシエイツ
共同設計 日本設計
施工 竹中工務店
事業主 アルダニー・インベストメンツ・ピーティーイー・リミテッド
三井不動産株式会社
店舗数 60

【位置図】

【外観パース、サンクンガーデンパース】

【店舗一覧表】

店舗一覧表