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東日本大震災から5年
「わたす日本橋」を中心に継続的な復興支援を拡大
- 「わたす日本橋」開設から1年 -
- 復興応援拠点に情報発信・交流機能を強化 -

2016年3月7日
三井不動産株式会社

三井不動産株式会社が、東日本大震災復興支援の一環として開設した常設拠点「わたす日本橋」は、2016年3月3日に開設から1年を迎え、東北と東京をつなぐ情報発信・交流拠点として、さらに充実した施設となります。

東日本大震災から5年が経過し、被災地の自立が求められるなど復興の形も変化しつつあります。開設から1年を迎えた「わたす日本橋」では、被災地の「今」「これから」を伝える情報発信と交流活動にこれまで以上に力を入れていきます。

3階の交流フロア「わたすルーム」では、南三陸町立志津川中学校との遠隔授業をはじめとする継続的な復興支援に加えて、東北や被災地を題材にした映画・ドキュメンタリー等を定期的に上映する「わたすシアター」を開始します。制作者を招いた上で、上映後に相互に交流を図るなど、新たなコミュニティ創出の場としていきます。

また、1、2階の飲食フロアは、新名称を「わたすダイニング&バル」として、生産者の熱い想いが込められた東北食材の新メニューを充実させ、昼夜問わず気軽に立ち寄り、料理長やスタッフとの会話を通じて“東北の魅力を知る・堪能する”ことができる店づくりを目指します。ランチタイムには「コレド日本橋」に店舗を構える「メゾンカイザー」の協力のもと、三陸と日本橋のコラボレーションメニュー「新・メカジキバーガー」が登場し、ディナータイムには、日替りで東北の旬を味わえる「わたすバルメニュー」、落ち着いた雰囲気でコースメニューを味わえる「三陸フルコース」、さらに「東北の地酒 利き酒セット」など新メニューを提供します。

開設1年を迎えた「わたす日本橋」の今後

  • 「わたすシアター」など継続的な東北との交流活動の実施
    「遠隔授業」など昨年からの取組みも含め、年間を通して様々なイベントを実施
  • 「わたすダイニング&バル」から東北食材の旬を伝える「新メニュー」を提供開始
    ランチタイム「新・メカジキバーガー」「新・わたすランチ」
    ディナータイム「わたすバルメニュー」「三陸フルコース」「東北の地酒 利き酒セット」など生産者の熱い想いと東北の旬の食材を楽しめる新メニューを用意

また、当社は「わたす日本橋」の他にも、東日本大震災の被災地域企業が抱える経営課題解決に大手企業等の経営資源を効果的につなぐ「地域復興マッチング『結の場』」に参加し、被災地企業の販路拡大を支援しております。これらに加え、被災地での社員研修を実施し、被災地の現状視察や現地の方々との交流を通じた防災意識の向上、および東北と東京の継続的な交流を進めていきます。
当社グループは今後も、東北との交流を促進する様々な企画を通じて、被災地を応援してまいります。

【東北に関心を持つ人々をつなげる「わたすシアター」】

東日本大震災を風化させず、継続的に現地の情報を発信することを目的に、現地の「これまで」「今」「これから」を伝える映画・ドキュメンタリー等を上映いたします。東北に関心を持つ人々をつなげ、新たな交流・コミュニティの場を醸成することを目指します。

<実施概要>

上映日時 平日夜19時開始
場所 わたす日本橋 3F(わたすルーム)
内容 映画・ドキュメンタリー等の上映
上映後、原則、制作者と飲食をしながらの交流会を実施
料金 上映会のみ1,000円前後(ドリンク付、料金は作品毎に設定)
※交流会については、別途設定
開始 2016年4月より不定期開催(月に4回程度予定)
[プレイベント]2016年3月22日(火)「波伝谷(はでんや)に生きる人びと」
上映会終了後、我妻和樹監督と交流会を実施

【「放課後遠隔授業」など多様な交流イベント】

オープンして1年間、交流のフロアである3階の「わたすルーム」では、年間を通して多種多様なイベント・交流活動を実施してまいりました。
また、2015年7月からは南三陸町立志津川中学校の教室と「わたすルーム」をTV会議システムで結び、特定非営利活動法人キッズドアによる本年度の放課後遠隔授業を3月まで定期的に実施しました。志津川中学校は大半の生徒がスクールバスで通学しており、今も生徒の約3割が仮設住宅で暮らしています。授業だけでなく、南三陸町をテーマとした写真コンクールなども実施し、2016年4月には同中学校の生徒の一部が修学旅行で「わたす日本橋」を訪問する予定もあり、南三陸と東京の交流が深まっています。
その他、今後も「日本橋桜フェスティバル」や「日本橋ビルコン」など日本橋で開催されるイベントへの参加や東北地方全体の情報を発信するイベントを実施していきます。


放課後遠隔授業の様子

今後予定しているイベント・交流活動

日程 イベント名・交流活動 主催者
3/3~12 『宮城県から、ありがとう。』展 わたす日本橋(協力:宮城県)
3/8 物産展・南三陸応縁団イベント
「おら酒と南三陸おすばでマリアージュ」
南三陸町観光協会
3/9 模擬炊き出し わたす日本橋
(協力:一般社団法人ボランティアサポート)
3/18~4/10 日本橋桜フェスティバル参加
(4/4~10:ニホンバシ桜バル2016参加)
日本橋桜フェスティバル実行委員会
3/22 わたすシアタープレイベント
映画「波伝谷に生きる人びと」上映
わたす日本橋
3/24~26 南三陸・伊里前福幸(ふっこう)商店街
フラッグ展in東京
フラッグ展示会実行委員会
(後援:伊里前福幸商店街)
4/16 日本橋エリア・日本酒利き歩き2016参加 日本橋日本酒プロジェクト
4/21 南三陸町立志津川中学校修学旅行生来訪 南三陸町立志津川中学校
  • 今後のイベントについては適宜、施設およびホームページにて案内予定です。
    (HP: http://www.watasu.net

今まで実施した主なイベント・交流活動

日程 イベント名・交流活動
2015/3/3~4 南三陸町観光協会物産展
2015/3/7 サメの街気仙沼構想推進協議会主催座談会
2015/3/11~12 写真・映像展(協力:南三陸町観光協会)
2015/4/17~4/18 震災から学ぶ語り部の会
2015/7/1~2016/3/4 わたすルームと南三陸町立志津川中学校をつないだ遠隔授業
2015/7/4 南三陸応縁団 第1回交流イベントin日本橋 開催協力
2015/7/10~11 日本橋地域ルネッサンス100年計画委員会東北復興視察会協力
(石巻市・南三陸町)
2015/7/24、25 映画「波伝谷に生きる人びと」劇場公開記念プレイベントinわたす日本橋
2015/8/7~9/23 水中庭園茶室~話に花を咲かせましょう~トークイベント
2015/9/16 南三陸町立志津川中学校写真コンクール審査会
2015/10

南三陸町立志津川中学校生徒による
~全国に伝えたい南三陸町の今~写真展示会
 10/7於:日本橋室町マルシェ
 10/9~於:わたす日本橋
 10/25~於:志津川中学校

2015/10/29
2015/11/28
茨城県常総地区(関東・東北豪雨被災地域)へ菓子の差し入れ
(協力:一般社団法人ボランティアサポート)
2015/11/8 CREA×ORBIS「映画とコスメとおいしいごはん」イベント
2015/12/24、25 仮設住宅(岩手県大槌町・茨城県常総市)へのカレンダー寄贈
(協力:特定非営利活動法人遠野まごころネット、一般社団法人ボランティアサポート)
2016/2/4 日本橋ビルコン参加
2016/2/19~22 伊勢志摩サミット100日前記念 三重ウィークin日本橋参加

【現地生産者とのつながりを活かした「東北食材の新メニュー」の提供】

「わたす日本橋」では、開設から1年間で延べ15,000人を超えるお客様に飲食をご利用いただきました。1年間施設を運営する中で、東北の生産者との様々な出会いがあり、食を通して東北の今を発信する「わたす日本橋」のコンセプトに共感いただき、四季折々の魅力的な東北の食材を提供していただいております。

そこで今回、ランチタイムの代表メニューとして、メカジキの水揚げ量日本一を誇る宮城県気仙沼市の生産者から直送されたメカジキと、「コレド日本橋」に店舗を構えフランスの伝統的な製法パンで有名な「メゾンカイザー」とのコラボレーションにより実現した「新・メカジキバーガー」の提供を始めました。

ディナータイムには、生産者から直送される鮮度の高い旬の東北食材を使用して、料理長が生産者の熱い想いに応えるかたちで創作する旬の日替りメニューを提供します。

1階では、カウンター越しに料理長やスタッフとの会話を交えながら気軽に楽しんでいただく「わたすバルメニュー」、東北の酒蔵でこだわり抜いて醸造された「東北の地酒 利き酒セット」を、2階では、落ち着いた雰囲気でゆっくり東北の魅力を堪能していただく「三陸フルコース」を提供します。


「新・メカジキバーガー」


「東北の地酒 利き酒セット」


「わたすバルメニュー」


「三陸フルコース」

初めて南三陸を訪れたのは約1年前、「わたす日本橋」の開設準備の時期でした。その時に受けた衝撃は今も忘れません。この想いを表現していこう。料理を通して東北の今を伝えていきたい。感じた想いで突き進み、気がつけば無我夢中で1年が過ぎてしまったように思います。
東北の地での食材開拓はゼロからのスタートでした。メニュー作りは難航しました。そんな中、現地の生産者と毎日のように連絡をとり、生産者の声を聞きながら、食材にかける生産者の熱い想いや、食材一つひとつが持つ本来の魅力を理解してきました。信頼関係ができた生産者からは、別の生産者を紹介いただき、新たな出会いにつながりました。そのような食材が、日本橋で沢山のお客様を笑顔にしています。
スタッフ全員が生産者の想いを背負い、これをお客様に伝えていくことが「わたす日本橋」の役割です。東北に寄り添ったメニュー作り、居心地のいい空間作りを続けていきたいと思っています。

【三井不動産の継続的な復興支援】

三井不動産は「わたす日本橋」の他にも、様々な復興支援を継続して実施しています。

  • 被災地におけるCSR研修
    2014年から社員による被災地におけるCSR研修を継続的に実施し、計4回・延べ約100人が参加しています。参加者は震災遺構を訪れるとともに、仮設住宅の清掃や漁業支援、草むしり等の活動を実施しました。また、バーベキュー・お茶っこでの南三陸町の皆様との交流や、語り部の方々からの講話等を通じて、被災地の方々の思いを受けとめるとともに、災害に対する精神力・胆力を学び、自らの防災意識の向上を図りました。2016年度も継続していく予定です。

  • 東北復興マルシェ
    「霞が関ビルディング」や「コレド室町」の江戸桜通り地下歩道において、宮城県や福島県など東北エリアの特産品や限定品を販売する東北復興マルシェを定期的に開催しています。
    オフィスビルや商業施設が集積し多くの方が訪れる場所で、東北の地域特産品販売・調理販売を行うことで、東北の魅力発信や、被災地域企業の認知度向上、観光誘致の促進に貢献することがねらいです。

  • 職域食堂での復興支援「結の場ランチ」
    2013年12月から「新宿三井ビルディング」で開始した復興支援ランチメニューは、「虎ノ門ツインビルディング」「新木場センタービル」「オーバルコート大崎マークウエスト」「ゲートシティ大崎」の職域食堂に展開し、2016年2月までに5棟合計で約3万2千食を販売しました。

「わたす日本橋」概要

施設名 わたす日本橋
所在地 東京都中央区日本橋1-5-8
交通 JR東京駅 徒歩9分
東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅、都営浅草線「日本橋」駅 徒歩2分