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資産経営の基礎知識
平成20年度与党税制改正大綱概要

平成20年度与党税制改正大綱概要

不動産関連税制
1.土地の登録免許税の軽減税率特例の延長
  土地に係る登録免許税の税率軽減措置(所有権の移転登記:本則2%→1%、所有権の信託の登記:本則0.4%→0.2%)の適用期限(平成20年3月31日)を下表のとおり平成21年4月1日以降段階的措置を図ったうえで3年間延長する。

土地の売買に関わる登録免許税の特別措置
項目 現行
~H20.3/21
改正内容
H20年度 H21年度 H22年度
土地の売買による
所有権の移転登記
(本則2%)
1.0% 1.0% 1.3% 1.5%
土地の所有権の
信託登記
(本則0.4%)
0.2% 0.2% 0.25% 0.3%
2.住宅以外の建物に係る不動産取得税の特例措置の創設
 不動協は当該取得税の経過措置(現行3.5%)の延長を要望していたが、平成20年3月31日をもって廃止となり本則4%に戻ったうえで、以下の特例措置が創設された。なお、対象エリアが限定されるため、工場等の郊外立地の建物は適用外となる。

【特例措置】
 平成20年4月1日から平成22年3月31日までの間に、都市再生特別措置法に規定する都市再生緊急整備地域及び都市再生整備計画の区域並びに中心市街地の活性化に関する法律に規定する中心市街地の区域において、優良な非住宅用建物を新築した場合の当該建物に係る不動産取得税の課税標準について、1/10を控除(実質税率3.6%)する。
3.相続時精算課税制度における住宅取得資金贈与に係る特例措置の延長
 相続時精算課税制度に係る住宅取得資金贈与の非課税枠1,000万円等(65歳未満の親からの贈与も可能)の特例について、その適用期限を平成21年12月31日まで2年延長する。
4.住宅及び住宅用土地の取得に係る不動産取得税の特例の延長
(1) 住宅用土地に対する不動産取得税の特例措置※を受ける場合の土地取得から新築までの期間要件の特例措置(本則2年→特例3年、やむを得ない事情の場合には100戸以上のマンションは4年)について、適用期限を平成22年3月31日まで2年延長する。

土地を取得してから2年以内に当該土地の上に一定の要件を満たす住宅が新築された場合には、当該土地に係る不動産取得税について、新築された住宅の床面積の2倍(200m2を限度)までの税額又は45,000円のうち多い方を税額から控除。

(2) 宅地建物取引業者等に対する新築家屋のみなし取得時期の特例措置(本則6ヶ月→特例1年)の適用期限を平成22年3月31日まで2年延長する。
5.新築住宅に係る固定資産税の軽減特例の延長
 新築住宅に係る固定資産税の特例(現行:床面積120m2までの部分を中高層耐火住宅は5年、その他3年、税額を1/2に軽減)の適用期限を平成22年3月31日まで2年延長する。
6.住宅・事業用建築物の耐震改修促進税制の見直しと延長
(1) 各自治体の条例により指定された区域内にのみ適用されている住宅の耐震改修促進税制(現行:耐震改修工事費の10%相当額(20万円を限度)を所得税額から控除)については、大綱上の記載はされなかったが、その実効性を上げるべく適用対象の見直しについて継続的に検討されることとなった。

(2) 事業用建築物に係る耐震改修促進税制※について、その適用期限を平成22年3月31日まで2年延長する。

特定建築物(注)に対する耐震改修促進法の認定計画に基づく耐震改修工事(当該特定建築物につき耐震改修に係る所管行政庁の指示を受けていないものに限る。)について、当該耐震改修工事費の10%の特別償却(所得税・法人税)を認める。
(注)特定建築物:事務所、百貨店、ホテル、賃貸住宅等の多数の者が利用する一定規模以上の建築物

7.長期耐用住宅(仮称)に係る特例措置の創設(「200年住宅」関連)
(1) 長期耐用住宅等の整備の促進に関する法律(仮称)の制定に伴い、登録免許税の軽減措置を創設する(税率等詳細は未定)。

(2) 長期耐用住宅等の整備の促進に関する法律(仮称)の制定に伴い、固定資産税及び不動産取得税について、次のとおり特例措置を創設する。

1 固定資産税については、同法施行の日から平成22年3月31日までの間に新築された長期耐用住宅(仮称)について、認定を受けて建てられたことを証する書類を添付して市町村に申告がされた場合には、新築から5年度(中高層耐火建築物にあっては7年度)分に限り、当該住宅に係る税額(1戸当たり120m2相当分までに限る。)から2分の1を減額する。

2 不動産取得税については、同法の施行の日から平成22年3月31日までの間に取得された新築の長期耐用住宅(仮称)について、認定を受けて建てられたことを証する書類を添付して都道府県に申告がされた場合に、当該住宅の課税標準から1,300万円を控除する。
(注1)上記1及び2の措置は、新築住宅に係る現行の特例措置に代えて適用する。
(注2)床面積等の要件は、新築住宅に係る現行の特例措置と同様のものとする。
8.省エネ改修促進税制の創設等
 一定の省エネ改修工事を含む増改築等を行った場合において、当該工事費等の借入金の年末残高に対する一定割合を所得税額から控除する制度を創設する。また、一定の省エネ改修工事を行った既存住宅に係る固定資産税の減額措置(工事実施翌年度分1/3減額)も併せて創設する。

<参考>
現行住宅ローン減税と省エネ改修促進税制の比較
現行の住宅ローン減税(*) 省エネ改修促進税制
税額控除率 1%
(7年目以降0.5%)
2%
(特定の省エネ改修工事
以外の部分1%)
控除期間 10年間 5年間
ローンの償還期間 10年以上が対象 5年以上が対象
ローンの限度額 2,000万円 200万円
(特定の省エネ改修工事以外の
部分と合計で1,000万円)
工事費用 100万円超 30万円超
(*)別途、控除期間15年の税源移譲に対応した特例がある。

<比較(試算)>
前提条件:借入金額1,000万円(特定の省エネ改修工事200万円、その他工事800万円)、金利3%、償還期間10年
現行の住宅ローン減税
(控除期間10年間)
44.0万円
省エネ改修促進税制
(控除期間5年間)
46.4万円


※本制度は適用条件が複雑かつ多岐に渡るため、詳細を以下に転記。
(1) 住宅の省エネ改修促進税制の創設(所得税)
1 居住者が、その者の居住の用に供する家屋について一定の省エネ改修工事を含む増改築等(以下「省エネ改修工事等」という。)を行った場合において、当該家屋を平成20年4月1日から平成20年12月31日までの間にその者の居住の用に供したときは、一定の要件の下で、その省エネ改修工事等に充てるために借り入れた住宅借入金等の年末残高の1,000万円以下の部分の一定割合を所得税の額から控除する。この特例は、リフォームに関する既存の住宅ローン減税制度との選択適用とし、控除期間は5年、控除率については、次のとおりとする。

(イ) 特定の省エネ改修工事に係る工事費用(200万円を限度)に
相当する住宅借入金等の年末残高 ・・・2%
(ロ) (イ)以外の住宅借入金等の年末残高・・・1%

1 上記の「一定の省エネ改修工事」とは、(1)居室の全ての窓の改修工事、又は(1)と合わせて行う(2)床の断熱工事、(3)天井の断熱工事、(4)壁の断熱工事で、改修部位がいずれも平成11年基準以上の省エネ性能となり、かつ、改修後の住宅全体の省エネ性能が現状から一段階相当以上上がると認められる工事内容であって、その工事費用が30万円を超えるものをいう。
2 上記の「特定の省エネ改修工事」とは、1に定める工事のうち、改修後の住宅全体の省エネ性能が平成11年基準相当に上がることとなると認められる工事内容のものをいう。
3 上記の一定の要件について、以下のとおりとする。
a 住宅借入金等について、償還期間5年以上の一定の住宅借入金等を適用対象とする。
b 本税制の適用については、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築士法に基づく建築事務所に所属する建築士が発行する省エネ改修工事等の証明書を要するものとする。
c その他現行の住宅の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除と同様の要件とする。

2 住宅の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について、現行、適用対象となっている大規模の修繕又は模様替等に加え、大規模の修繕又は模様替等に至らない一定の省エネ改修工事を適用対象に加える。
1 上記の「一定の省エネ改修工事」とは、(1)居室の全ての窓の改修工事、又は(1)と合わせて行う(2)床の断熱工事、(3)天井の断熱工事、(4)壁の断熱工事で、改修部位がいずれも平成11年基準以上の省エネ性能となり、かつ、改修後の住宅全体の省エネ性能が現状から一段階相当以上上がると認められる工事内容のものをいう。
2 本税制の適用については、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築士法に基づく建築事務所に所属する建築士が発行する省エネ改修工事等の証明書を要するものとする。
3 上記の改正は、増改築等をした居住用家屋を平成20年4月1日から平成20年12月31日までの間に自己の居住の用に供する場合について適用する。

(2) 省エネ改修工事を行った既存住宅に係る固定資産税の減額措置の創設
省エネ改修工事を行った既存住宅に係る固定資産税について、次のとおり税額を減額する措置を講じる。
1 平成20年1月1日に存していた住宅で、平成20年4月1日から平成22年3月31日までの間に一定の省エネ改修工事を行ったもの(賃貸住宅を除く。)について、改修工事が完了した年の翌年度分に限り、当該住宅に係る固定資産税の税額(1戸当たり120m2相当分までに限る。)から3分の1を減額する。

2 省エネ改修工事は、次の(イ)又は(イ)と合わせて行う(ロ)、(ハ)若しくは(ニ)の改修工事で、それぞれの部位がエネルギーの使用の合理化に関する法律に基づく住宅に係る省エネ基準に新たに適合することとなるもののうち、費用が30万円以上のものとする。
(イ) 窓の改修工事
(ロ) 床の断熱工事 
(ハ) 天井の断熱工事
(ニ) 壁の断熱工事
3 減額を受けようとする納税義務者は、改修後のそれぞれの部位が省エネ基準に適合することになったことにつき、建築士、指定確認検査機関又は登録住宅性能評価機関が発行した証明書を添付して、改修後3月以内に市町村に申告しなければならない。
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