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投資目的と物件の特性を知る投資目的と物件の特性を知る

レッツプラザ2016年1月号/執筆者:齋藤 裕介

表面利回りと物件立地から投資方針を検討する

投資用不動産を購入する際の指標として、「表面利回り」があります。本紙2015年5月号の「用語クローズアップ」でも「不動産の利回り」についてご紹介させていただきましたが、ここで少しだけおさらいしてみましょう。不動産から得られる収入を投資額で割り戻した額を「表面利回り」と言います。年間賃料収入500万円のマンションを1億円で購入した場合の「表面利回り」は5%となります。固定資産税などの税金や、管理費などの運営費用は物件によって様々ですが、一般的には投資用不動産をお選びいただく際の指標のひとつとして、この「表面利回り」が使われます。

では「表面利回り」はどのように決定されるのでしょうか。不動産の流通価格は投資用であれ居住用であれ、需給バランスが大きく影響しますので、より多くのお客様が欲しいと思う人気の不動産ほど価格が高くなる傾向にあります。また投資用不動産では、この需給バランスに加えてどれぐらいのリスクを含んでいるかというポイントが「表面利回り」に直結します。空室・滞納リスクなどの運営上のリスクや、修繕・転売リスクなどの追加投資や最終的な収益を確定するうえでのリスクが代表的です。長期間保有したとしてもこのようなリスクが少なく、安定的な投資用不動産ほど、「表面利回り」が低くなる(=価格が高くなる)傾向にあります。

物件の立地という側面でみても同じことが言えます。都心・郊外・地方、駅近・バス便など、不動産においてどのような立地が競争力が高いのか皆さんもよくご存知でしょう。このような特性をふまえて、ご自身の資金計画、目標とする年間収入額とのバランスから物件やエリアを検討されることをお勧めします。

種別ごとの強みと留意点

一言で投資用不動産と言っても、様々な種別の不動産があります。ここでは、 ①一棟マンション、 ②区分所有マンション、 ③アパート、 ④オフィスビルを例にとってその強みと留意点について述べさせていただきます。

①一棟マンション
投資額が大きくなる分、大きな年間収入を期待することができます。立地や間取り、住宅設備などの競争力や、空室リスクや修繕費用をしっかりと把握・分析することで、目的に応じた物件選択が可能になります。投資に際しては、取得後の管理コストや借入れを利用する場合の金利負担なども大きくなる傾向にありますので、収入と支出を正確に把握・予測し、キャッシュフローに留意することが必要です。

②区分所有マンション
ワンルームタイプからファミリータイプまで選択肢が多く、初期投資額を比較的抑えられる利点があります。また、今後税制上の注意は必要ですが、区分所有マンションであれば相続税評価額を抑える効果も見込めます。1室のみの投資となると、空室となった際のリスクが大変大きくなるため、物件を選ぶ際は、賃貸ニーズに留意することが重要なポイントとなります。

③アパート
一棟マンションよりも少ない投資で取得でき、自主管理などにより運営コストも抑えることで、投資額に対してリターンを大きくすることも可能です。もちろん、賃貸ニーズをなるべく正確に把握し、空室リスクを低く抑えることに留意しなければなりませんが、地形や用途地域など、将来の売却リスクとなるポイントを事前に把握し、検討することが重要となります。

④オフィスビル
事務所ニーズの高いエリアを選定することで、比較的長くテナントが入居してくれることが期待できます。新規募集時のテナント選定には充分熟慮のうえ決定することや、そのエリアではどの程度の広さの事務所賃貸ニーズが多いのかなどをなるべく正確に把握することで、健全な運営を維持することができるでしょう。好立地の物件が多いため、表面利回りが低くなる傾向にあること、マーケット変動リスクに留意することが必要となります。

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