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住宅取得等資金500万円までの贈与なら非課税に

賢く活かすあなたの資産の税務講座

平成22年度税制改正により、非課税枠が拡大されました。詳しくは以下のリンク先をご参照ください(2010/01/22追記)。
 
住宅取得等資金500万円までの贈与なら非課税に
 長引く不況の追加経済対策として、先般「住宅取得等資金の贈与が500万円まで非課税」といった減税措置が施行されました。従来から、持ち家促進を狙いに住宅税制に関しては様々な手当てがされてきましたが、今回も需要不足に対処する観点から、高齢者の余裕資金を活用した住宅取得の支援制度として盛り込まれました。
 その住宅取得のための時限的な贈与税の軽減について、今までの暦年課税や相続時精算課税との併用を含めて説明します。
1.2年での累積額500万円が非課税に

 具体的には、住宅取得等資金について、下記の要件をみたす場合には500万円までは非課税となります。


(1)贈与者………

直系尊属(父母、祖父母、曾祖父母・・・)

(2)受贈者……… 受贈された年の1月1日現在で20歳以上の子、孫
(3)適用期限…… 平成21年1月1日から平成22年12月31日までの贈与
(4)対象要件…… 贈与を受けた資金の全額を、翌年の3月15日までに住宅の取得等に充当(床面積が50m²以上など一定の条件を満たした住宅用家屋の新築、住宅用家屋と同時に取得する敷地、費用額が100万円以上の増改築等が対象となります)
(5)居住要件…… 贈与を受けた翌年の3月15日までにその住宅に居住(3月15日までに一定の状態まで建築が進んでいながら未完成だったり、やむを得ない事情から居住していない時でも、遅滞なく居住することが確実と見込まれれば適用が認められます)
(6)選択手続…… 贈与を受けた翌年の3月15日までに申告が必要


 もちろん500万円を超えた部分については課税の対象とされますが、この非課税500万円分は、贈与者が死亡した時の相続税の計算において加算されません。

2.それぞれの贈与制度との関係は?
 さらに、この特例は暦年贈与制度または相続時精算課税制度(※)との併用が使用可能となっています。
  例えば、暦年課税と併用の場合、贈与税非課税額は、基礎控除額110万円+500万円で610万円になります。相続時精算課税制度の適用を受ける場合は(住宅取得等資金特例1,000万円を含め)特別控除3,500万円+500万円で4,000万円となります。
  すでに相続時精算課税制度の適用を受けている場合、今回の非課税特例を適用した上で、500万円を超える部分について相続時精算課税制度の適用を受けることになります。
  また、相続時精算課税制度の贈与者が父母に限られているのに対し、今回の非課税特例では「直系尊属」とし祖父母や曾祖父母からの贈与も対象になります。

※相続時精算課税制度
親から生前贈与された財産を、相続時に相続財産の価額に含めて計算します。もちろん、それにかかる贈与税は相続税額の計算上控除されます。生前に相続財産を受贈できる「贈与税と相続税が一体となった制度」
3.注意が必要なところも……
 上記の通り、これから住宅の取得を考えている方にとっては、それぞれの贈与制度を上手に適用することで非課税枠が拡大します。
  ただし、相続税精算課税か暦年課税制度の適用かは贈与者ごとになるので注意が必要です。つまり「母からの贈与は相続時精算課税制度を適用する」と選択した場合、それ以降の母からの贈与はすべて相続時精算課税となります。この場合、今回の非課税特例は暦年課税との併用はできず、500万円を超える部分は相続時精算課税制度の適用を受けることになります。
  今回の非課税特例は、贈与された金銭で住宅ローンを返済したり、土地のみを購入したりする場合は対象とならないので注意が必要です。また、500万円という控除額は、受贈者一人での限度額です。残念ながら、両親と祖父母から500万円ずつ合計2,000万円の贈与を受けるということはできません。
  せっかくの非課税特例です。積極的に“贈与”を活用して、マイホームの夢を実現させましょう。子の喜ぶ顔を見せるのが、何よりの親孝行なのだと自らに言い聞かせて!

2009/09/17

税理士。早稲田大学卒。国税専門官として税務調査を経験後、アーンスト&ヤング会計事務所、タクトコンサルティングを経て独立。資産税のスペシャリストとして活躍中。

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