Let's Plaza 三井不動産(資産活用) サイトマップ &EARTH 都市に豊かさと潤いを 三井不動産
文字サイズの変更 小 中 大
資産承継
資産承継
「化石頭」の夫を説得したい

「持てる」女性たちの贅沢な悩み相談室

「化石頭」の夫を説得したい

世の中には「持つ者」と「持たざる者」がいます。
「持たざる者」からみれば、不動産の悩みなんて贅沢な悩みに見えるでしょう。
でも、今は「不動産を持っているだけでバラ色」とはいきません。
不動産はうまく活かして初めて、持ち主をハッピーにする資産に「なる」のです。
このコラムでは、そのための頭の整理方法と問題解決のヒントをご紹介します。
さて、今回は、遺言を書くにあたって、ご主人の古風な考え方に唖然となった由美さん(59歳)のお話です。

「将来のことを考えて、主人に遺言を書いておいてもらおうと思ったのですが、夫の考えがあまりにも古くて唖然としました。未だに長男家督相続が当然、先祖代々の土地は手放せない、というのですもの。まだ、65歳だというのに頭の中は明治時代なんです。代々地主の家に育ったからでしょうか。

我が家には自宅と親の残した土地建物なども多少あるので、私は数年前からいろいろな資産活用や相続のセミナーで勉強させていただいています。一番大事なのは、「相続が争族にならないように」ということだと思います。そのために夫に遺言を書いておいてもらおうとしたのですが、これでは全く逆効果。

私は、3人の子どもたちにできるだけ平等に資産を分配できるようにしたいのです。それにこんな不安定な世の中ですから、せめて子どもたちに住宅資金くらい援助してあげたいし、孫が良い教育を受けられるように経済的にもバックアップしてあげたい。私はそう思うのですが、主人は「若い頃の苦労は買ってでもしろ」という信念の持ち主で、子どもや孫を経済的に援助することには大反対です。

私も親から受け継いだ資産が多少あるので、主人に内緒で孫たちの教育資金として渡してはいるのですが、主人名義の資産がほとんどなので、この程度では焼け石に水。主人が「争族」になってしまうような遺言を書く前に、なんとか主人を説得したいのです。ええ、子どもたちはもちろん私の考えに大賛成、問題は化石頭の主人だけです。」

 由美さん、遺言の話をきっかけに、早いうちにご主人の考えが分かって良かったですよ。大正解です。50代、60代ならまだまだ修正が効きますもの。

 実は、我が家でも少し前に遺言を書いておこうという話になりました。私は既に書きましたが、夫はなかなか書いてくれません。どうも男性の方が遺言を書くことに抵抗があるようです。遺言を書いたからといって寿命が縮まるわけでもないのに、自分の「死」を意識するのが嫌なんでしょうか。私は『遺言はリスクマネジメント』くらいに思って、結構楽しんで書いたんですが……。

 50代、60代で遺言を書く人が増えています。そうした類いの本もよく売れているようです。遺言を書くこと自体より、由美さんご夫妻のように、それをきっかけに互いの価値感や相続問題に対する知識レベルを知ることがとても大切なのです。

 遺言の話をきっかけに、専門家の力を借りて資産の洗い出しをし、資産の処分・活用に踏み出した方もいらっしゃいます。そのご家族の最大のテーマも「相続を争族にしないこと」でした。離婚再婚で複雑な家族関係になっていましたので、贈与を使って事前に相続問題を解決したのです。その原資は遊休土地の売却や資産活用によって生み出しました。

 由美さんのご家族にはそうした複雑な問題はないようなので、ご主人の意識さえ変われば一気に物事は進むでしょう。まずは、由美さんが参加されたような相続問題や資産活用のセミナーに、ご主人を引っ張っていってください。新しい知識が入らないと考え方は変わりません。

 ちなみに、世の中の制度も若い世代へ資産をシフトさせる方向へ向いています。具体的に言えば、贈与に対する税制優遇が手厚くなっています。また、地価が下がっていますから、ただ保有しているだけでは資産価値はどんどん下がってしまいます。

 女性は本能的にこうしたことを察知しますが、男性は理屈が通らないと納得しません。本当に頭が固くなる前に、セミナーや本や専門家などの力を借りて、ご主人に新しい知識のシャワーを浴びせましょう。それでもダメだったら、由美さんがご主人より長生きして財産を受け継ぎ、ご自身の考えを即実行できるように粛々と準備しておくことです。これは最終手段ですが……。

 
2010/04/22

不動産ジャーナリスト。1978年、青山学院大学卒。「住宅画報」編集、「住宅新報」記者を経て1995年に独立、専門誌や経済誌を中心に住宅・不動産関係の記事を執筆する。

あなたを想うことから資産承継ページの先頭へ
copyright 2012 Mitsui Fudosan Co., Ltd. All Rights Reserved.
三井不動産のプロジェクト