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コラム

 

 
住みやすく働きやすい都市・メルボルン

 

 

 英エコノミスト誌が「世界でもっとも住みやすい都市ランキング」に7年連続で首位に選出したオーストラリアの古都メルボルン。実は働きやすい街でもあることをご存じだろうか。

 

 

ビクトリア州立図書館

 メルボルンにおける働きやすさのポイントは次の6点だ。①都市の成長:シドニーの人口が490万人に対しメルボルンは450万人。移民の受け入れに熱心で2030年には豪州第一となる試算もある。また安定的な経済を背景にインフラ投資が盛んで、2026年完成予定の地下鉄や道路整備計画など、更なる都市の成長が見込まれる。②職住近接:通勤時間は30分ほどで、中心部を周回するトラムは無料、自転車通勤用にシャワー室を設けるビルも多い。③物価の安さ:オフィス賃料はシドニーの概ね60%、湾岸再開発地区「ドックランズ」はさらに割安で、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)も本社を移転した。④人材の豊富さと多様性:国内トップクラスのメルボルン大学と国内最大のモナッシュ大学他4大学があり、学生数は約27万人、そのうち2割以上が留学生で、生産年齢人口の25%が学位を取得する人材の宝庫だ。⑤企業進出:アマゾンやアリババがシドニーではなくメルボルンに豪州拠点を開設。筆者がイノベーション都市の指標とするWeWork(米国発祥のコワーキングオフィス)も2か所オープン予定だ。⑥多様なサードプレイス:家でも会社(学校)でもない第三の場所(サードプレイス)が働きやすい都市には必要だ。独特のカフェ文化やアフタヌーンティ文化の残るメルボルンでは、カフェで仕事や勉強をしている人を多く見かける。ビクトリア州立図書館では優美な閲覧室が無料で公衆無線LANも使え、仕事中と思われる社会人も多く利用する。

 

 

ABWを導入したNAB本社

 オーストラリアでは、こうした多様なサードプレイスを活用し、時間や場所に拘束されない自由な働き方であるABW(Activity Based Working)の導入が盛んだ。自宅や街中、移動途中でも仕事をこなし、時間を有効に活用する。さらにオフィス内では、一人用の集中ブース、チームでコラボするテーブル席、カフェ(社員食堂)など、仕事に適した時間と場所をワーカーが自らその都度選択し、効率的に使い分ける働き方だ。こうした選択肢を与えることで、会社とのエンゲージメントが高まり、仕事のやりがいや生産性も向上するという。驚くのは、こうした働き方が金融業界や法律事務所にも広がっていることだ。

 

 

 東京は働きやすい都市だろうか?当社では多様なサードプレイスづくりの一環として「ワークスタイリング」というシェアオフィスのサービスを開始した。働き方改革、高齢化、介護、育児、といった課題を考えれば、日本でもABWという働き方が普及する余地があるのではないだろうか。ぜひ一度ワークスタイリングを体験して実感していただきたい。

 



  小林 浩康
2017年9月14日 街のちから(三友新聞)




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