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カニ!カニ!ウナギ!東京湾が、海の力を取り戻し始めている。
子供たちの歓声のなか、
芝浦アイランドの護岸にたくさんのカニが放たれた。
それは島と名づけられた新しいマンションのある
この街区に元々生息していたカニだった。
護岸工事のあいだ地域の子供たちに飼育してもらっていたのだ。
名付けて「カニの引越し大作戦」。
行政と地元と協力してこの作戦は始まった。
丁寧につくられた飼育方法の説明シートを手に
子供たちは小さな命の里親になった。

できあがった新しい護岸にはカニのための深い溝がつくられていて
そこはあっというまに豊かなカニの住まいになった。
カニは海の生態系をつくりだすための重要な役目を負っていた。
カニの幼生はたくさんの魚たちの好物で、
その魚を求めてウナギまで現れた。

東京湾って、そういえば海だったんだ。

この海は世界のすべての海とつながっている。
ここが元気になるということは
世界の海が元気になっていくことなんだ。
小さいけれど、大切なことだ。
子供たちは自分たちの育てたカニを見つけるたびに歓声をあげる。
自然に包まれて暮らしている実感は、
家族を笑顔にしている。
いい街には、物語がある。
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