社会貢献・環境への取り組み2014

自然環境の保全・活用(生物多様性の保全)

三井不動産グループは、都市の中の貴重な自然環境を保全しその土地の記憶や歴史をも継承していくために、可能な限り既存の樹木や樹林などの保全・活用に努めています。また、「経年優化」の思想のもと、周辺環境との調和や生態系保全に配慮した緑地や生物生息環境の創出・復元、グループ保有林の保全・活用、持続可能な森林資源の調達などにも取り組んでいます。

都市空間での緑の保全・創出

◆既存の「郷土(ふるさと)の森」の保全・継承

「MFLP堺」は、新日鐵住金(株)和歌山製鉄所堺地区(旧新日本製鐵(株)堺製鉄所)の運動場跡地に立地しており、同製鉄所の既存の「郷土の森」の一部を継承しています。この「郷土の森」は、1970年代に周辺地域の自然林や鎮守の森の植生を調査して適正樹種を選定し、当時の製鉄所の従業員やその家族、地域住民の協力で採取した周辺地域のドングリから育てた森で、アラカシやクスノキ、モチノキなどの常緑広葉樹の照葉樹林です。
「MFLP堺」では「郷土の森」をそのまま継承するだけでなく、林縁部の伐採により失われたマント群落を再生するための補植を行うとともに、物流センターの敷地内へも展開し、物流センターにふさわしい「郷土の森」として育て、未来に継承していく計画です。

「郷土の森」の再生
「MFLP堺」の「郷土の森」の保全計画イメージ

「MFLP堺」の「郷土の森」の保全計画イメージ

◆既存樹木の活用と周辺地域と調和した緑化計画

既存樹木を中心に構成した「武蔵野の庭」

既存樹木を中心に構成した「武蔵野の庭」

分譲マンションの「パークシティ武蔵野桜堤 桜景邸」(東京都武蔵野市)は、昭和30年代に開発された桜堤団地の跡地であり、50年に以上にわたって育まれたヒマラヤスギやケヤキなどの樹木が多数残されていました。これらの既存樹木を可能な限り活用し、周辺地域の環境とも調和した緑地設計を行いました。
保存・移植する既存樹木は樹木医の診断により決定し、保存する樹木を考慮して建物配棟を決定しました。また、敷地南側の道路および仙川沿いには新たにサクラを植樹して、地域に開かれた遊歩道として桜並木を再生。先行して開発した西側隣地の「パークシティ武蔵野桜堤」や南側隣地の武蔵野市立桜堤公園、桜堤団地中央公園の桜並木との連続性にも配慮しました。
これらの取り組みが評価され、2013年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

「パークシティ武蔵野桜堤 桜景邸」の緑地配置図

「パークシティ武蔵野桜堤 桜景邸」の緑地配置図

◆「東京ワンダフルプロジェクト」総開発面積の46%の緑地を創出

「東京ワンダフルプロジェクト」は、東京都江東区の豊洲埠頭で三井不動産レジデンシャル(株)を含む7社が共同で進めている開発事業です。総開発面積(約3.2ha)の約46%を緑地として確保し、人工造成地で緑地としての自然資源に乏しい豊洲埠頭エリアに新たな緑地を創出します。また、緑の量の確保だけでなく質にも配慮しており、事前に生態系調査を実施し、その結果に基づき指標種・誘致目標種を設定するなど地域生態系に配慮した多様性・連続性を確保する緑地設計となっています。

「東京ワンダフルプロジェクト」の緑地配置図

「東京ワンダフルプロジェクト」の緑地配置図

◆「東京ミッドタウン」が「都市のオアシス」に認定

憩いの場となっている「東京ミッドタウン」の緑地

憩いの場となっている
「東京ミッドタウン」の緑地

「東京ミッドタウン」(東京都港区)が、2013年10月に、公益財団法人都市緑化機構による社会・環境貢献緑地評価システム(SEGES)の「都市のオアシス」に認定されました。「東京ミッドタウン」は「On theGreen」を環境コンセプトに掲げた大規模複合施設で、隣接する港区立檜町公園も含めて、開発面積の約40%に当たる約4haが緑地とオープンスペース(公開空地)となっており、都心における貴重な緑の憩いの場となっています。

◆第一園芸(株)の屋上・壁面緑化

JR四ツ谷駅の屋上庭園

JR四ツ谷駅の屋上庭園

第一園芸(株)の緑化事業では、デザイン・設計から施工・維持管理まで一貫したサービスを提供しており、外構部の緑化だけでなく屋上や壁面などの特殊緑化工事も行っています。
2013年10月、同社が駅舎の屋上庭園のデザイン・設計および施工を行ったJR四ツ谷駅(東京都新宿区)駅舎の屋上庭園が、公益財団法人 都市緑化機構が主催、国土交通省・環境省他が後援する「第12回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール」にて、「審査委員会特別賞」を受賞しました。
この工事では、リサイクル材を主原料にした薄層基盤材使用による軽量化やレインセンサーを搭載した自動灌水装置による節水・省電力化などの緑化技術に加え、駅周辺に残る江戸城外濠跡の「土手」や「葉の形」をモチーフとした立体的なデザインを採り入れています。
JR四ツ谷駅は緑化以外にもさまざまな環境保全技術を導入した「エコステ」第1号であり、屋上緑化などによる環境配慮型の駅づくりを行い、今後の駅のあり方を示した点が高く評価され、受賞の運びとなりました。

生物生息環境の再生

◆英虞湾沿岸遊休地の干潟再生

開門の様子

開門の様子

「合歓の郷ホテル&リゾート」が位置する三重県志摩市の英虞湾では、海の水質浄化や生物生息環境などの重要な役割を担っている干潟や藻場の多くが失われており、豊かな海の再生を目指して産官学民の協働で干潟や藻場の再生が進められています。
「合歓の郷ホテル&リゾート」は、志摩市が提唱する「稼げる・学べる・遊べる、新しい里海※1へ」の考えのもと、三重県水産研究所の技術支援を受け、2012年度から園内の「里山水生園」に隣接する約2haの沿岸遊休地(通称「丹にう生の池」)の干潟再生事業を進めています。「里山水生園」に隣接する「丹生の池」で干潟の再生を行うことにより、森から農地、そして海につながる里海の自然の再生を目指しています。
2013年度には、事業開始から1年が経過した干潟で、お客さまを対象とした自然体験プログラム「里海の生きもの調査隊〜見つけてみよう!“ヒガタ”の生き物〜」を6回実施し、アサリ、ボラ、クロダイ(チヌ)、ケフサイソガニなどの生物の生息を確認しました。

※1 里海:人手が加わることで高い生物多様性や生物生産性を持つ環境が形成・維持されている沿岸海域のこと。

<干潟再生前> → <干潟再生後>
干潟再生事業地(丹生の池)と「里山水生園」

干潟再生事業地(丹生の池)と「里山水生園」

三重県、志摩市、合歓の郷、ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩が共同で取り組んできた「英虞湾の沿岸遊休地を干潟に戻すプロジェクト」が、2014年6月に日立環境財団の環境賞「優良賞」を受賞しました。

自然との触れ合い活動の場・機会の提供

◆「里山水生園」の再整備と園内の里山・里海を活用した自然体験プログラムの提供

「里山水生園」

「里山水生園」

「合歓の郷ホテル&リゾート」は、その全域が伊勢志摩国立公園内に位置しており、園内には里山・里海の豊かな自然が広がっています。また、人の手が加わることで多様な生物が生息する環境が保たれている里山環境を身近に体感していただけるよう、園内の丘陵地の谷間を「里山水生園」として再整備しました。「里山水生園」には、水田や複数の池、沢、竹林、シイタケ栽培林、カブトムシなどが生息する森などがあります。
本地域の自然を熟知した自然解説員とともに、これらの森や海、「里山水生園」を巡る「里海トレッキング」や、「里山水生園」の池や沢などの生物を観察する「自然生き物探検隊」、「里山水生園」に生息するヘイケボタルと英虞湾のウミホタルを鑑賞する「森と海のホタルウォッチング」などの自然体験プログラムも提供しています。

◆八重山の自然体験プログラムの提供

園内ナイトツアーの様子

園内ナイトツアーの様子

リゾートホテルの「はいむるぶし」(沖縄県八重山郡竹富町)では、お客さまに八重山の自然を気軽に体験していただけるよう「園内ナイトツアー」を提供しています。夕暮れ時から、自然解説員とともに園内を散策しながら沖縄特有の動植物や星空などの観察を行うツアーです。ヤエヤマオオコウモリやリュウキュウアオバズク、オカヤドカリ(天然記念物)などが観察できるほか、季節によっては南十字星を見ることもでき、ご好評をいただいています。
2013年度は延べ4,847名(うち子ども647名)にご参加いただきました。
そのほか、園内に自生する季節の山野草の摘み取りや自然観察を行う「園内山野草ツアー」も不定期に開催しています。

◆「親子でECOカフェ ネイチャーキッズ in 二番街」の開催

敷地内のビオトープで水生植物を観察

敷地内のビオトープで水生植物を観察

「パークシティ柏の葉キャンパス 二番街」(千葉県柏市)では、2014年3月に居住者親子を対象とした「親子でECOカフェ ネイチャーキッズ in 二番街」を開催しました。これは、環境省の「平成25年度家庭環境教育強化および体験の機会の場認定促進業務」の支援を受けて開催したもので、専門家を招き、柏の葉の自然や敷地内に生息する生物についての室内学習や敷地内での野外観察会などを行いました。

「親子でECOカフェ ネイチャーキッズ in 二番街」のプログラム

「親子でECOカフェ ネイチャーキッズ in 二番街」のプログラム

持続可能な森林資源の調達

三井ホーム(株)は、「エコ・アクションプラン2016」の中で、資源調達の中期目標(2016年)として「合法性・持続可能性に関する社内調達基準達成率100%」を掲げています。この実現を目指し、森林資源を活用する企業として持続可能な森林資源調達の徹底を図るため、「三井ホームグループ資材調達ガイドライン」を策定し、その概要を自社ホームページにて公表しています。

三井ホームグループ資材調達ガイドライン(概要)

【調達理念】

三井ホームは木を扱う企業として、豊かな生態系や地域社会を維持する持続可能な森林資源の調達を徹底し、地球環境負荷の低減に貢献していきます。

【調達方針】
  1. 木材・木材製品の合法性の確認
  2. 持続性のある森林資源の調達
  3. 貴重樹種の保護
  4. サプライチェーンの管理、推進
【対象範囲】

木材・木材製品を環境影響(使用量及び使用部位)毎に3つに区分して対策を実施する。
 Ⅰ区分:主要構造材
 Ⅱ区分:主要木製品
 Ⅲ区分:屋外木製品

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