自然、人、地域と
真摯に向き合うことで、
持続可能な未来の形成と
経済的成長を実現します。
取締役
常務執行役員(サステナビリティ推進関連業務担当)
海藤 明子
三井不動産グループは2025年4月、街づくりにおける環境との共生を通じて目指す姿を明文化した「街づくりにおける環境との共生宣言『& EARTH for Nature』」を策定しました。これは、これまで私たちが現場で積み重ねてきた自然への配慮や、人と地域との関係づくりを見つめなおし、当社グループの普遍的な価値観や基本姿勢を表したものです。(統合報告書2025 P.62-64参照)
街は、人が集い、働き、暮らす場所であると同時に、自然と関わり、学び、育まれる場でもあります。私たちは、自然と人・地域を一体として「環境」と捉えています。単に自然を守るのではなく、人が関わることでこそ未来の世代に環境をつないでいける——そんな考え方が、私たちの街づくりには息づいています。
例えば、創業の地・日本橋では、地域の歴史を尊重しながら福徳神社の再建、福徳の森の整備を行い、自然と人と文化が共生する空間を創出しています。東京ミッドタウンでは緑地の再生を通じて生物多様性が回復し、希少な鳥が飛来するようになりました。
東京での取り組みにとどまらず、全国の各地でも自然との共生を軸としたプロジェクトが広がっています。北海道の社有林では「植える・育てる・使う」という循環を目指した“終わらない森”創りを進め、また、伊勢志摩国立公園に立地するネムリゾートでは、「里・海・森を育てるリゾート」として、自然の恵みに触れる体験を提供しています。敷地内では、「里山水生園」を整備。森と海をつなぐこのエリアでは、カワセミやカモ、メダカ、サワガニなど季節ごとの生き物との出会いがあり、菖蒲や紫陽花といった植物も美しく彩ります。整備には自然素材を用い、生態系のバランスに配慮した空間づくりが行われています。
創業の地・日本橋から、街づくりを通じて日本全国に豊かな環境のネットワークを広げていく——そのために、私たちは一つひとつのプロジェクトでさらに進化した取り組みを目指しています。
こうした環境との共生の取り組みとともに、気候変動への対応は私たちにとって最も大きな責任の一つです。温室効果ガス(GHG)の排出量削減をはじめ、すべての新規プロジェクトで建設時の排出量算出と削減計画を義務付けるなど、脱炭素の取り組みを着実に進めています。
また、環境と社会の持続可能性は、人権との深い関わりを持っています。当社グループでは、こうした意識も踏まえながら、「ビジネスと人権」について人権デューデリジェンスの実践など、継続的な対応を進め、サプライチェーンも含めたリスクの把握と改善に、着実に取り組んでいきます。
サステナビリティの複雑な課題に向き合うためには、さまざまな価値観を持った人材の力が不可欠です。ダイバーシティ&インクルージョンへの一層の取り組みはもちろん、グループ全体がOne Teamとなった組織で、一つひとつの現場対話を重ねながら、丁寧に取り組んでいくこと。その積み重ねこそが、持続可能な未来をかたちづくる力になると信じています。
三井不動産グループはこれからも、自然や人、そして地域と真摯に向き合いながら、未来へと続く価値を育み、それを経済の持続的な成長につなげていきます。