「築地地区まちづくり事業 基本計画」を策定
2025年8月22日
三井不動産株式会社
トヨタ不動産株式会社
株式会社読売新聞グループ本社
本リリースのポイント
- 築地地区のまちづくりを進めるための基本的な考え方や施設の整備、エリアマネジメント、運営維持管理の方針等を示す「築地地区まちづくり事業 基本計画」を策定
- 有識者、東京都、事業者で構成する「築地地区まちづくり事業マネジメント会議」(以下、本マネジメント会議)での意見を踏まえ、「扇」をデザインモチーフとした東京の新たなアイコンとなる景観を形成
- 公式ウェブサイトによる情報発信を開始
三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:植田 俊)を代表企業として、トヨタ不動産株式会社(東京本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山村 知秀)、株式会社読売新聞グループ本社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 寿一)を中心に2024年12月に設立した築地まちづくり株式会社(特別目的会社)は、「築地地区まちづくり事業」を推進するための基本的な考え方や施設の整備方針などを示した基本計画を策定し、本日発表しました。
基本計画の策定にあたっては、本マネジメント会議の議論を踏まえ、事業提案時より計画の一部を更新しました。築地は東京の水辺の玄関口として新たなアイコンになることが期待されています。かつての築地市場は貨物列車を引き込むために扇の形状をしていたこともあり、築地の歴史や文化を継承し、調和や発展への願いを込め、「扇」をデザインモチーフに定めました。
また、基本計画の発表に合わせて、「築地まちづくり公式ウェブサイト(https://tsukiji-machizukuri.jp/)」を開設しました。都民をはじめ多くの皆様への情報発信の一環として、築地の歴史や基本計画などを掲載しています。今後、東京都や中央区、関係機関等と連携し、情報発信を行っていきます。
全体図(イメージパース)
■基本計画のポイント
・「ONE PARK×ONE TOWN(ワンパーク ワンタウン)」
自然と都市の活動の2つが共生・調和・発展し、社会的価値を創出するまちづくりを目指します。
・ONE PARK(ワンパーク)
隅田川や浜離宮恩賜庭園と一体的に緑地・広場を整備し、水と緑豊かな空間を創造することを意味します。築地は江戸期より、交易・交流の拠点として発展を遂げ、隅田川は豊かな水辺を生かしたにぎわい・交流の舞台として江戸の風景を形成してきました。本地区の歴史的変遷や立地特性を踏まえながら、東京の新たな顔となるシンボリックな景観デザイン、多様な活動・にぎわいを創出する水辺のオープンスペース、周辺資源と調和するプロムナード・緑化、舟運の活用により、「水都東京の再生」 を推進します。
「水都東京の再生」に関する4つのテーマ(イメージパース)

シンボリックな景観デザイン

水辺のオープンスペース

周辺資源と調和するプロムナード

舟運ネットワーク
・ONE TOWN(ワンタウン)
銀座から続く文化・芸術の流れや、築地場外市場の食文化、新橋・汐留のビジネス拠点、計画地に隣接する医療施設等との連携により、交流と感動、イノベーションを起こす都市の活動を表現しています。かつて外国の異文化を取り入れ進取の精神が育まれてきた本地区の歴史的変遷や立地特性を踏まえ、大規模集客・交流機能、迎賓・ホスピタリティ機能、築地場外市場と連携した日本の食文化を継承・発展させる機能、周辺医療施設と連携しイノベーションを創出する機能など、「国際競争力の強化」に資するまちづくりを推進します。
「国際競争力の強化」に関する4つのテーマ(イメージパース)

大規模集客・交流機能

食文化の発展・にぎわいの形成

迎賓・ホスピタリティ

イノベーション
・デザインモチーフである「扇」を用い、東京の新たな玄関口となる象徴的な景観を創出
かつての築地市場は貨物列車を引き込むために扇形状の建物だったという歴史的文脈に加え、調和や末広がり、繁栄の願いを込めた「扇」をデザインモチーフとして用いて、「陸・海・空」の視点から象徴的な景観を創出します。

扇形にデザインされた築地市場

扇のデザインモチーフによる景観形成
・陸・海・空のモビリティが乗り入れ可能なモビリティハブの形成
地下鉄新駅、バス・タクシー等に加え次世代モビリティ、舟運、空飛ぶクルマやヘリポートなど陸・海・空の多様なモビリティをつなぐ広域交通結節点を形成します。さらに、にぎわい機能や情報発信などの付加価値を高める機能を導入し、モビリティハブの形成を目指します。
陸・海・空の多様なモビリティが乗り入れ可能なモビリティハブ(イメージパース)
■エリアマネジメント・運営維持管理・都民等への情報発信
オープンスペースを含め、計画地に導入される機能等が街区全体で一体的・効果的に発揮されるための適切な管理・運営や、地域のにぎわいの創出、統一的な街並み景観の誘導等を目的としたエリアマネジメントを計画します。さらに、ウェブサイトを通じた情報発信も充実させていきます。
■構成企業
事業会社※ | 三井不動産株式会社(代表企業) トヨタ不動産株式会社、株式会社読売新聞グループ本社 |
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建設 | 鹿島建設株式会社、清水建設株式会社、大成建設株式会社、株式会社竹中工務店 |
設計 | 株式会社日建設計、パシフィックコンサルタンツ株式会社 |
協力 | 株式会社朝日新聞社、トヨタ自動車株式会社 |
※開発・運営責任を負う
■これまでの経緯
平成31年3月 | 東京都が「築地まちづくり方針」を策定 |
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令和4年11月 | 東京都が「築地地区まちづくり事業 事業者募集要項」を公表 |
令和6年4月 | 東京都が事業予定者を選定 |
令和6年12月 | 事業予定者が築地まちづくり株式会社(特別目的会社)を設立 |
令和7年3月 | 東京都と築地まちづくり株式会社、構成企業が基本協定書を締結 |
令和7年8月 | 築地まちづくり株式会社が「築地地区まちづくり事業 基本計画」を策定 |
■計画概要
所在地 | 東京都中央区築地五丁目および築地六丁目各地内 |
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活用都有地面積 | 約19万m2 |
総延床面積 | 約126万m2 |
総事業費 | 約9,000億円 |
開業時期 | 2030年代前半以降 |
主要建物 | 大規模集客・交流施設(マルチスタジアム)、ライフサイエンス・商業複合棟、MICE・ホテル・レジデンス棟、舟運・シアターホール複合棟など合計9棟 |
事業HP | 築地まちづくり公式ウェブサイト https://tsukiji-machizukuri.jp/ |
基本計画 | 築地地区まちづくり事業 基本計画 https://tsukiji-machizukuri.jp/pdf/top/information/kihonkeikaku.pdf |
■配棟計画
主要用途/機能 | 延床面積 | 最高高さ | |
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①大規模集客・交流施設 | スタジアム、店舗等 | 約17.9万m2 | 約40~110m |
②ライフサイエンス・商業複合棟 | ラポ&オフィス、インキュベーション施設、店舗等 | 約40万m2 | 約190m |
③MICE・ホテル・レジデンス棟 | ホテル、MICE施設、住宅、店舗等 | 約14.6万m2 | 約210m |
④・⑤ホテル棟 | ホテル、店舗等 | 約5.7万m2 | 約150m |
⑥レジデンス棟 | 住宅、店舗等 | 約9.0万m2 | 約180m |
⑦オフィス・レジデンス棟 | オフィス、住宅、店舗等 | 約12.6万m2 | 約190m |
⑧舟運・シアターホール複合棟 | ホール、店舗(フードホール等)、フードラポ等 | 約3.2万m2 | 約50m |
⑨オフィス棟 | オフィス、店舗等 | 約23.1万m2 | 約210m |
ABC | 水辺やまちに面する広場や緑地空間等 | ー |
■位置図
※このリリースの情報は、現時点の計画に基づいて記載しており、今後の詳細検討、行政協議等により予告なく変更される可能性があります。
「築地地区まちづくり事業」イメージ映像
(視聴期限:2026年8月31日)