ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言・取り組み方針
ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言
当社グループのGROUP DNAは「&マーク」の理念であり、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける。」という考え方に基づいています。
不動産デベロッパーの枠を超えた「産業デベロッパー」として新しい価値を創造し続けるための原動力は人材という資産であると考えており、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を重要な経営戦略の一つと位置付け、 多様な価値観・才能・ライフスタイルを持った人材が、それぞれの持てる力を最大限に発揮するための組織づくりをグループ一体となって進めています。
ダイバーシティ&インクルージョン取り組み方針
多様なスキル・経験・価値観を持った意欲と能力のある従業員が、人種・国籍・宗教・性別・年齢・障がいの有無・性自認・性的指向などに関わらず公正に評価され、従業員一人ひとりがお互いを認め合い、個々の能力を最大限発揮できる職場環境にするために、働き方改革の推進や人事制度の充実等により、組織の生産性向上や従業員のワークライフバランスの支援に努めています。特に、女性活躍推進を重要なテーマと位置づけており、グループとして定量目標および定性的な活動計画を定めたうえで、様々な施策を講じ、グループ一体となって推進しています。
ダイバーシティ&インクルージョン推進体制
代表取締役社長を責任者とし、経営トップのコミットメントの下、「人事部 D&I推進室」が中心となって、社内外の知見を活かしながらダイバーシティ&インクルージョンに関する取り組みを推進しています。
ESG活動における重点項目の一つであるダイバーシティ&インクルージョンについて、活動報告および年度方針等を取締役会にて議論しているほか、グループ一体となって推進するべく、グループ会社社長が参加する会議で方針を共有し、グループ会社担当部門とダイバーシティ&インクルージョン推進会議を定期的に実施しています。
女性活躍推進
グループとして定量目標および定性的な活動計画を定めたうえで、様々な施策を講じ、グループ一体となって推進しています。
女性活躍においては、以下の2つの軸を重視しています。
- 性別に関わらず育児・介護等を含め多様なライフスタイルや価値観を尊重し合い、長く働き続けられる環境整備
- 女性活躍を推進する上での組織の意識改革ならびに本人のモチベーション向上・キャリア形成支援
これらを達成するために8つの施策を策定し、グループ一体となって取り組んでいます。
1. 性別に関わらず育児・介護等を含め多様なライフスタイルや価値観を尊重し合い、長く働き続けられる環境整備
①組織・上司の意識改革(アンコンシャスバイアス研修等)
②育児・介護との両立支援(制度拡充・徹底、研修実施、男性育児参画促進等)
③リターンエントリー制度
④職種・職域に応じた柔軟な勤務形態
2. 女性活躍を推進する上での組織の意識改革ならびに本人のモチベーション向上・キャリア形成支援
⑤組織・上司の意識改革(D&I研修等)
⑥女性従業者へのメンター・スポンサー制度
⑦女性活躍推進ワーキンググループ組成
⑧社内での交流促進イベント
上記に加え、2022年度からグループ合同の研修・交流プログラム「つながる・成長するプロジェクト」を開始し、グループ全体の取り組みをさらに加速させています。
長く働き続けられる環境整備
性別に限らず多様な人材が活躍できる環境整備として、組織・上司の意識改革のために、全社員を対象にアンコンシャスバイアス研修等を実施しています。
また、人事部員による全社員との面談や個別ヒアリング等を通じ、社員の置かれている状況や要望を把握しており、育児・介護支援を含む様々な制度・環境を整備しています。
モチベーション向上・キャリア形成支援
組織長対象のダイバーシティ&インクルージョン研修等の実施により、女性活躍を推進するうえでの組織の意識改革を進めています。また、女性の管理職対象のメンター制度や管理職および管理職手前の女性社員対象の育成計画等によるキャリア形成支援を行っています。加えて、社内外の女性ロールモデル講演および座談会、社内公募メンバーによるD&Iワーキングチームでの意見交換、社内交流イベント等により、モチベーション向上およびキャリア形成支援を図っています。
組織長対象フィードバック研修
社内公募メンバーによるワーキングチームでの意見交換
三井不動産グループ つながる・成長するプロジェクト
グループ合同の研修や交流会を実施する「三井不動産グループ つながる・成長するプロジェクト」を実施し、累計6,000人以上が参加しています。スキルや能力の獲得に加え、グループ合同で実施することにより、会社を越えた女性社員同士の人脈形成や多様なロールモデルを見つける機会となっています。
ゼミ形式研修における執行役員からのメッセージ
ゼミ形式研修におけるディスカッションの様子
さまざまな分野・異業種からの採用とインクルージョン
産業デベロッパーとして社会の付加価値の創出に貢献するために、キャリア採用(中途採用)においてはさまざまな分野・異業種からの人材を積極的に採用しており、採用数も年々増加しています。さらに近年は、リアルとデジタルを組み合わせたビジネスモデルの確立やイノベーション推進に向けたDXの深化のために、IT系のエキスパート人材の採用を強化しているほか、海外経験・外国籍人材を含むグローバル人材の採用にも注力しています。そうした多様なバックグラウンドを持った人材が集まるなかで、それぞれが個々の経験・能力に基づきその独自性を発揮することを通じて当社で活躍できるよう、キャリア入社社員に向けた各種オンボーディング施策の拡充に取り組んでいます。具体的には、社内ネットワーク形成を支援するためのメンター制度や、同期入社社員の紹介、上長との定期的な1on1の実施、自己の振り返りと目標設定のための集合型の研修、自社主要施設の見学ツアーなどを実施しています。
シニア雇用
当社の定年は65歳です。豊富な知見・経験を有するシニア世代の雇用と活躍の場の提供に積極的に取り組んでいます。
障がい者雇用
ファースト・ファシリティーズ・チャレンジド㈱は、障害者雇用促進法に基づいて2006年に設立された、三井不動産ファシリティーズ㈱の特例子会社で、障がい者の雇用促進や職場体験の受け入れなどを行っています。また、当社は、企業の社会的責任とダイバーシティの観点等も踏まえ、障がい者雇用比率2.5%以上を目標とし継続的に取り組んでおり、当社の人事部内に、視覚障がい者がヘルスキーパーとして働く「Refre(リフレッシュルーム)」、知的障がい者および専任の指導員等から構成される「チャレンジドセンター」を設置し障がい者雇用を推進しています。
精神障がい者の雇用について、当社と博報堂は企業での雇用拡大と雇用後におけるキャリアアップの支援をおこなうSUPERYARD㈱を2023年2月に設立しました。SUPERYARDは、精神障がい者への合理的配慮のある環境整備として、三井不動産の働き方・オフィス活用の知見を生かし感覚過敏などにも対応しながら業務に従事できるシェアオフィスを用意しています。そして精神障がい者の業務については産業医や専門家と一緒に開発した手法で業務の切り出しを行い、博報堂が広告業務で培ってきた“良い部分を見極めて周囲に知ってもらう”ノウハウで、ひとりひとりの特性の異なる障がい者に合った業務を依頼し、雇用する企業の不安を解消するサービスを提供しています。
LGBTQ+
当社では性自認・性的指向等の多様性の観点において、以下の取り組みを行っています。
- 配偶者や家族等を対象にしている各種会社制度について、性別に関わらず、所定の手続きを経て会社が認めれば婚姻と扱われ、申請・利用が可能になるよう社内規程を整備しています。
- 三井不動産グループコンプライアンス方針において、性別等を理由とした差別をしないことを明記し、従業員に周知しています。
- ハラスメント行為に対する相談窓口では、LGBTQ+に対するハラスメント行為についても相談を受け付けています。
- LGBTQ+に関する知識を身につける全社員対象のe-learningや人事部員対象の研修を実施しています。
人事部員対象のLGBTQ+研修