リスクマネジメント

コンプライアンス

基本方針

当社グループは、「三井不動産グループコンプライアンス方針」に基づき、コンプライアンスの実践をグループ経営の最重要課題の一つとして位置づけ、法令・社会規範の遵守はもとより、企業倫理に従った公正で透明性の高い企業活動を遂行します。

三井不動産グループコンプライアンス方針
(2005年4月28日制定、2018年8月1日改定)

はじめに

私たちは、高い企業倫理に従って公正な事業活動を行い、信頼とブランドを築いてきました。

しかし、営々と築き上げてきたブランドも、ひとりの誤った行動や判断によって一日にして失われることもありえます。私たちの適切な判断と行動が一層重要になります。

私たちは、コンプライアンスの実践をグループ経営の最重要課題の一つと位置づけ、法令・社会規範の遵守はもとより、企業倫理に従った公正で透明性の高い企業活動を遂行します。

コンプライアンスの定義

法令・社内規程の遵守および一般的社会規範および企業倫理にも適切な配慮を行い、適法かつ公正な企業活動を行うこと。

どうあるべきか
誠実な行動
  1. 単なる法令遵守にとどまらず、自社の社会的責任を認識し、良き企業市民を目指します
  2. 互いの人権、人格、価値観を尊重します
  3. 悪い情報であっても迅速にトップに報告し、適切な対応を図ります
  4. 業務の遂行にあたっては、顧客および職場環境の安全を最優先します
公正な行動
  1. 企業倫理に従った、公正で透明性の高い企業活動を行います
  2. 社会に適切な情報開示を行い、経営の透明性と健全性を確保します
  3. 反社会的勢力には断固たる姿勢で臨み、一切の関係を遮断します
  4. 国籍、社会的身分、人種、信条、性別、年齢、障がいまたは性的指向・性自認(いわゆるLGBT)等を理由とする不当な差別はしません
ルールの遵守
  1. 関連する法令や社内規程を遵守し、社会規範および企業倫理にも適切な配慮を行います
  2. 個人情報をはじめとする守秘すべき情報の保護・管理を徹底します
  3. 不正な利益を得るための贈答や接待は行いません
  4. 未公開情報・内部情報を利用して、個人的な利益を追求しません
  5. 就業時間外の行動であっても、会社の信用・業務に支障をきたすようなことは行いません
判断に迷ったら、あなたの行動は
  1. 誠実な行動だろうか
  2. 公正な行動だろうか
  3. 家族や友人、広く社会にも説明のできる、何ら恥ずることのない行動だろうか

という問いを自分に問いかけてください。

コンプライアンス体制

当社は、コンプライアンスを総括する責任者を総務担当役員としています。責任者は、コンプライアンス管理部門などから報告を受け、とくに重要なものは取締役会・経営会議で審議または報告します。また、毎年、社則の制定・改廃、法令・社則等に関する研修の実施、法令・社則などの遵守状況に関する調査・報告など、コンプライアンスに関する当該年度の活動計画を策定し、これに基づきコンプライアンス活動を実践しています。グループ会社においてもコンプライアンス推進計画の策定実施を義務付けるとともに、年度終了時に当社に対して報告、承認を行っています。

コンプライアンス研修

当社では、新入社員や新任グループ長、役員など様々な役職員を対象に、コンプライアンス意識の向上を目的としたコンプライアンス研修を実施しています。また、全役職者を対象としたeラーニング研修を実施しています。

主な研修・啓発活動(当社)

項目 対象 内容
社内研修 入社時研修 新入社員 (4月)※派遣社員・契約社員は、毎月初めに実施
新任グループ長研修 新任グループ長 贈賄防止、反社会的勢力、情報セキュリティ、インサイダー取引防止などに関する勉強会を実施(3月)
役員コンプライアンス研修 取締役、常務執行役員、常勤監査役など (9月)
海外コンプライアンス研修 海外事業本部、現地法人駐在員 会議企業の事例などコンプライアンス違反事例を解説するほか、贈賄防止の必要性などを共有(12月)
現地法人ナショナルスタッフ研修 現地法人
ナショナルスタッフ
贈賄防止、個人情報保護、内部通報制度などに関する研修を実施(10月、2月)
全社コンプライアンス研修(eラーニング) 執行役員を含む全社員 (6月、11月)
啓発活動 社内掲示 全役職員、全従業員 「三井不動産グループコンプライアンス方針」を社内掲示版・手帳に掲示
コンプライアンス通信 全従業員 「反社会的勢力の排除」「身代金要求型ウイルスへの注意喚起」など、業務遂行上で注意すべき事項やトピックスなどを発信
(4月、7月、10月、2月)

リスクマネジメント

リスクマネジメント体制

「経営会議」が当社グループのリスクマネジメント全体を統括し、そのもとで「業務委員会」が事業リスクを、「リスクマネジメント委員会」が業務リスクを、それぞれマネジメントしています。

法務・コンプライアンス管掌役員、チーフリスクオフィサー、最高法務責任者、コンプライアンスの最⾼責任者である取締役が、取締役会とリスクマネジメント委員会に所属しており、その取締役が定期的に取締役会にリスク管理について報告しています。

リスクマネジメント体制

リスクマネジメント体制
主要なリスク
事業リスク
  • 経済環境の変化によるリスク
  • 市場金利に関するリスク
  • 資金調達リスク
  • 不動産事業における競合リスク
  • 不動産開発リスク
  • 賃貸収入に関するリスク
  • 海外事業に伴うリスク
  • 外部業者に伴うリスク
  • 資産価値変動リスク
  • 営業原価変動リスク
  • 気候変動に伴う移行・物理リスク
  • 自然災害、人災等のリスク
  • 環境リスク
  • 感染症拡大リスク
業務リスク
  • 法令順守に関するリスク
  • 法令・政策の変更に関するリスク
  • 訴訟・紛争リスク
  • 利益相反リスク
  • 内部統制・会計に関するリスク
  • サイバーセキュリティに関するリスク
行動規範、ESGリスクの監督

事業活動における行動規範およびESG(環境・社会・ガバナンス)に関するリスクについても取締役会で監督しています。

気候関連課題への対処

当社では、規制・法制度、技術、市場動向等について、原則年1回、大きな改正時はその都度、計画策定時に特定したリスクに大きな変化がないか、対処すべき短期的なリスクがないか検証しています。例えば既存の規制に関し、「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(東京都環境確保条例)」の規制対象温室効果ガスの拡大や、規制水準の引き上げについて重要度の高いリスクとして識別しています。また、「建築物省エネ法」については、2017年4月から床面積2,000m2以上の大規模建築のみを対象に省エネ基準への適合が義務化されていますが、将来的には欧州並みに拡大されることが想定され、新たな規制として注視しています。また、事業活動全体の気候変動に対する影響度合いを鑑み、運営時におけるCO2排出量を優先課題として認識しています。その中でも電気に由来する排出量の割合が最も大きいことから、RE100に加盟する等取り組みを進めています。

業務委員会

事業リスクを管理することを目的として、「業務委員会」を設置し、経営計画および特定の経営課題の審議ならびに遂行管理等を行っています。
「業務委員会」が全社および当社グループにおいて果たす役割は以下のとおりです。

  • グループ戦略の立案、審議
  • 中長期経営計画および単年度計画の企画立案、事前審議、調整
  • 特定の経営課題に関する対応方針の審議およびその対応の進捗管理
  • 組織体制、要員計画等の企画・立案、審議
  • 全社および当社グループの事業リスクの統括管理
  • その他重要事項の審議
リスクマネジメント委員会

業務リスクを管理することを目的として、「リスクマネジメント委員会」を設置し、リスクマネジメント方針・計画の策定およびリスク課題の把握・評価、対応策の策定ならびに指示などをしています。

「リスクマネジメント委員会」では、業務リスクを統括的にマネジメントするとともにPDCAサイクルを確立し、クライシス対応や予防的リスク管理をより的確に実施できる体制としています。コンプライアンス違反と判断された場合は、リスクマネジメント委員会が調査と対処を指示し、モニタリングを行います。

「リスクマネジメント委員会」が全社および当社グループにおいて果たす役割は以下のとおりです。

  • リスクマネジメント方針・計画の策定
  • リスクマネジメントに関する組織整備ならびに責任・役割の明確化
  • 管理すべきリスク課題の把握・評価、対応策の策定ならびに指示
  • リスクマネジメント状況の把握・評価、改善策の策定ならびに指示
  • 緊急性の高い事件事故等の業務リスクが発生した場合の対応策の審議ならびに指示

2019年度は原則毎月1回「リスクマネジメント委員会」を開催し、リスク課題の抽出・把握、予防策・対応策の検討や立案などを行ったほか、必要に応じて全社やグループ会社への情報伝達などを行いました。

リスクマネジメント委員会の主な議題
  • リスク(事件・事故等)受付状況報告
  • 法務・コンプライアンス報告
  • J-SOX計画・報告
  • 個人情報保護計画・報告
  • 情報システムセキュリティ点検報告

コンプライアンス違反への対処

コンプライアンス管理部門は、コンプライアンス上問題があると認められた事項について、関係部門等の協力を得て調査を行い、改善の必要がある場合は、違反者及び関係部門に対してリスクマネジメント委員会の審議を経て適切に対処を求めます。

内部相談窓口の設置

当社は、内部相談窓口を設置しています。当社正社員および個別労働契約(契約社員)・出向協定・労働者派遣契約・アルバイト契約等に基づき当社業務に従事する者であれば利用できます。社内・社外の2か所設置しており、いずれの窓口に相談することも可能です。社外窓口は弁護士事務所に設置していますが、中立的な立場※1で相談を受理し、会社に対して相談内容を連絡し対応を促すものです。

相談対象は法令・社内規程・一般的社会規範および企業倫理に反する不正等、セクハラ・パワハラ等のハラスメント、雇用問題、職場環境の課題等※2です。相談者のプライバシーは保護され、相談行為を理由とした報復行為および人事処遇上の不利益な取り扱い等を受けることはありません。また、実名でも匿名でも相談可能※3です。

※1:弁護士として法的見を述べたり、相談者を擁護する立場に立つことはできません。
※2:単なる意見表明、人事上の不満、他人の誹謗・中傷等は相談対象にはなりません。
※3: 本制度の目的であるコンプライアンス上の問題の早期把握・早期対処を行うため、匿名相談の場合にも、相談される従業員の立場等は確認します。

コンプライアンス違反事例件数

2019年度

  • リスクマネジメント委員会で取り扱った件数:14件

監査役に対するコミットメント

当社は、監査役の指名に関する透明性を高めるべく、「報酬諮問委員会」および「指名諮問委員会」を設置しています。監査業務の適正を確保するため、監査役のローテーションを適宜行っています。また、行動規範、倫理規定の遵守をレビューしコンプライアンス違反を特定するために、監査室が定期的に監査します。

独占禁止法への対応

当社グループは、グループコンプライアンス方針に基づいて取引先への発注業務を厳重に精査し、独占禁止法の遵守に努めています。

当社は、独占禁止法などを遵守するのはもちろん、不公正な取引や不正な競争行為はしません。また、取引先と対等なパートナーとして誠実に接し、サービスや物品の調達に際しては、公正な基準に基づいて対応しています。

反社会的勢力への対応

当社グループは、「三井不動産グループコンプライアンス方針」に「反社会的勢力には断固たる姿勢で臨み、一切の関係を遮断します」と定め、グループの従業員に反社会的勢力に対する当社グループの姿勢を示しています。

当社は、反社会的勢力との一切の関係を遮断し、会社を挙げて断固たる姿勢で臨みます。また、各部門においては、取引の開始前などに、取引先が反社会的勢力でないことを調査・確認します。万一、反社会的勢力による不当な要求または暴力的行為などに直面した場合、当社は、所轄の警察署などに連絡するとともに、法的措置を取るなど必要な対応をします。

情報セキュリティ管理体制

当社では、「リスクマネジメント委員会」委員長を最高情報セキュリティ管理責任者とし、組織レベルごとに管理責任者・責任者・担当グループ長等を定めて、情報セキュリティに関するリスク管理に努めています。

個人情報保護の取り組み

当社グループは、個人情報の適正な利用と管理をはかるため、定められた情報セキュリティ管理体制のもと、個人情報保護に関する法令およびその他の規範を遵守し、個人情報保護方針を実行・維持しています。

さらに、次のような取り組みにより体制の強化や意識の啓発を図ることで、個人情報保護の徹底に努めています。

  • 「個人情報保護ガイドライン」の策定・運用
  • eラーニングによる研修
  • 「個人情報保護計画」の作成
  • 業務委託先管理の徹底
  • グループ会社における個人情報保護の維持向上

税の透明性

取り組み方針

当社グループは、三井不動産グループコンプライアンス方針に基づき、世界各国で適用される税法を常に遵守します。また、国際機関が公表している租税に関する基準やガイドライン等にも準拠して、公正で透明性の高い企業活動を行います。

税法の遵守

当社グループは、適用される税法をつねに遵守し、かつ国際機関が公表している基準(OECD、EU、UNガイドライン等)にも準拠して、事業活動を行います。また、各国において定められた税金を、定められた期日に支払います。

税務リスクの極小化

当社グループは、株主価値最大化のため、各国における税制や税務行政の変更への対応を適宜行い、税務リスクの極小化を目指します。

移転価格

当社グループは、国外関連者との取引に関して、独立企業間価格を考慮し、各国間および各子会社間のそれぞれにおける機能、資産およびリスクの分析に基づき、その貢献に応じた適切な利益配分を行います。

二重課税の排除

当社グループは、同一の経済的利益に対して複数の国で課税される二重課税を排除するため、事業を展開する国同士の租税条約を適用します。

透明性の確保

当社グループは、税金に対する考え方についての開示を行い、各国税務当局に対するわかりやすい説明と透明性の確保を心がけます。

税務当局との関係

当社グループは、各国の税務行政手続き、徴収手続等に従います。また、税務当局とは健全かつ正常な関係を保ち、不当な利益の提供は行いません。

組織形態

当社グループは、租税回避を目的としてタックス・ヘイブンを活用するなど、事業目的や実態の伴わない組織形態により税金を回避することは行いません。

国別納税実績

当社グループの、日本、米国、英国、その他における納税実績(2018年度)は以下のとおりです。

国別納税実績

地域 金額(百万円)
日本 41,113
米国 2,426
英国 1,490
その他 2,361
合計 47,390
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