「新宿三井ビルディング」大規模リニューアル工事完了
〜新宿新都心超高層ビル群においてトップレベルの競争力を有するビルに〜
平成12年3月31日 三井不動産株式会社
新宿三井ビルディングは、昭和49年9月の竣工以来、新宿新都心地区を代表するオフィスビルとして時代をリードしてまいりましたが、時代の変化に対応したよりよいオフィス空間の提供を目的として平成8年4月に大規模リニューアルに着手し、4年間の工事期間を経て、このたび工事を完了いたしました。
新宿三井ビルディングのリニューアル工事の内容は、テナントのオフィスニーズの変化を先取りし、フリーアクセスフロアの実装や電気容量の増加等の情報化対応、各階4ゾーン分割方式への空調設備の更新、学習機能つきの群管理システムを採用した最新エレベータへの更新、中央監視設備の更新などオフィスビルの基幹設備機能の充実を始め、本ビルの先進的な外観デザインにマッチした、メインエントランス等低層部パブリックスペースの改修、および、基準階専用部・共用部内装のグレードアップにより快適性をさらに追求し、より高いアメニティを提供しています。
また、今回は、霞が関ビルディングと同様、既存テナントをリニューアル完了フロアにそっくり移転させながら進めていくリニューアル方式を採用しており、オフィスフロアでは計50フロアの大規模リニューアルを行いました。
その結果、新宿三井ビルディングは、西新宿超高層エリアの中心という好立地と最新ビルの性能を兼ね備えた、トップレベルの競争力を持つオフィスビルとして、より一層オフィス機能が強化されました。そして、今回、情報通信系を中心とした各企業からもその点をご評価いただき、満室にてリニューアル竣工を迎えることができました。
本リニューアル工事の完了は、当社オフィスビル事業の4大主要拠点(日本橋、霞が関、日比谷、新宿)の一つである新宿において、規模・機能の面でより高い競争力を有するオフィスビルを供給するという当社のアセット戦略を実現するものであり,首都圏における三井本館街区再開発計画、霞が関ビルディング・虎の門三井ビルディング・日比谷三井ビルディングリニューアルと並ぶ当社オフィスビル拠点強化の一環です。
【工事概要】
設備機能の向上
- OA化対応
- OAフロア(80mm)を実装、天井高UP(80mm)
- 受変電設備更新に伴う電気容量UP(30VA/m2→50VA/m2)
- コンセント配線ルート増設
- OAルーバーに対応しやすい照明器具(Hfタイプ、段調光付)への変更
- 通信用ケーブルラック設置
- 空調方式変更
- 各階4ゾーン分割方式に変更
- 時間外空調設定器の設置
- 温度設定器の設置(±2℃)
- エレベータ更新
- 学習機能つき群管理システム採用
- かご内装グレードアップ
快適性・デザイン性の向上
- オフィスフロアの改修
- 専用部・共用部タイルカーペット張り専用部ブラインドの更新
- トイレ・湯沸室改修
(女子トイレパウダールーム新設、シャワートイレ全ブースに設置、エアータオル設置) - 共用部間接照明(やわらかく明るい空間)
- 低層階パブリックスペースの改修
- 4階〜B1階の共用部改修によるグレード感、アメニティの向上
- ジョイナー棟(メインエントランス)の改修
- 自動扉・回転扉の改修
- 車寄せ改修
- サイン改修
- 安全性の向上
- 中央監視設備更新
- 加圧排煙設備の導入
- アスベスト封じ込め
【テナント移転作業】
テナント入居フロアもリニューアルの対象であったため、入居中テナントの業務になるべく支 障を来さない週末を利用してリニューアル完了フロアへ移転。オフィスフロアとしては55階、53階から5階までの計50フロアのリニューアルを行った。
テナント移転方式の採用は、当社では他に霞が関ビル、虎の門三井ビルで実績あり。
【総事業費】
300億円(本体工事費のほか、テナント移転費、解体費含む)
【スケジュール】
本体工費 | 平成8年4月〜平成12年3月 |
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テナント移転 | 平成8年4月〜平成11年3月 |
【設計施工】
設計・監理 | 株式会社日本設計 |
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施工 | 鹿島建設株式会社、三井建設株式会社、三井不動産建設株式会社 |
【「新宿三井ビルディング」概要】
名称 | 「新宿三井ビルディング」 |
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所在 | 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 |
構造 | 鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上55階、地下3階、塔屋3階 |
延床面積 | 179,696.87m2 |
敷地面積 | 14,449.38m2 |
竣工時期 | 昭和49年9月 |