• 住まい

〜マンション事業における品質関連施策について〜
「三井不動産のマンションクオリティ」向上を推進

平成13年2月20日 三井不動産株式会社

 三井不動産株式会社は、「顧客志向」をグループ中期経営計画における戦略の一つと位置付け、マンション事業においても、顧客にとっての価値を向上させることを目的として、「三井不動産のマンションクオリティ」の向上を進めております。
昨年秋以降は「Quality in Reality(イメージではなく、実感できる良質を)とのキャンペーンテーマの中で、特に重要な基本的商品戦略の一つとして、「エコ仕様」を標準化、CO2削減を目指し、地球環境にやさしい商品作りを行いつつ、住宅としての基本性能の向上を具体的に進めてまいりました。

 今般、この「実感できる良質」のため、以下2点についての品質関連施策を実施していくことといたしました。

(1)「品質確保促進法(品確法)」に基づく住宅性能表示を導入する。
(2)アフターサービス業務を直営化し、「三井のマンション・アフターサービスセンター」を設置する。

 性能表示については、当社マンションの品質を、お客様によりわかりやすくご理解いただくために実施するもので、原則全物件において「設計性能」「建設性能」の両方の評価を受けます。

 「三井のマンション・アフターサービスセンター」の設置は、アフターサービス業務を売主が直接行うことで、「迅速かつ顧客本位のアフターサービス」を実現しようとするもので、首都圏・関西圏の計4ヶ所にセンターを設置し、4月から業務を開始します。

 三井不動産は今後も、お客様が当社マンションに期待する「信頼性」と「先進性」に応えて行く為に,「顧客志向」の視点を常に念頭におき、お客様とのコミュニケーションを様々な形で行いながら、新しい取り組みを見つけて実現していきたいと考えております。

1.住宅性能表示

「住宅品質確保促進法(品確法)」の住宅性能表示制度に基づく
住宅性能表示を今後発売のマンションから実施

 三井不動産株式会社は、「住宅品質確保促進法(品確法)」の住宅性能表示制度に基づく性能表示を、今後新規発売するマンションから原則全物件で実施していくことといたします。性能表示にあたっては、性能評価業務を評価機関に委託し、評価機関が評価した評価結果をお客様へ説明してまいります(音環境評価は除く)。

 「品確法」の住宅性能表示制度には、設計段階での住宅性能を評価する「設計性能評価」と、工事段階で「設計性能評価」どおりの性能が確保されたかどうかを確認する「建設性能評価」の2つがありますが、当社は原則としてその両方の評価を受け、顧客に説明していきます。(一部既に着工済みの物件については、「建設性能評価」を受けることができないため、「設計性能評価」のみの表示となります。)

 性能表示の実施にあたっては、当社のマンションクオリティについて、性能表示制度の観点から見直すとともに、お客様によりわかりやすくマンションの性能を理解してもらえるよう、かつ品質管理の徹底がより高いレベルでなされるよう、当社独自の対応方法も加えてまいります。

 具体的にはまず「三井不動産のマンションクオリティ」を説明する、「クオリティブック」に加えて、性能表示制度の内容を一般消費者向けに説明する、当社独自の解説書「性能表示ブック」を作成いたしました。また、「建設性能評価」において、制度本来の目的である品質管理の徹底を踏まえ、評価機関が実施する定期的検査のみならず、当社専任スタッフによる施工管理もこれまで通り実施し、より高いレベルでの品質管理を目指してまいります。

 なお、当社は昨年8月に「エコ仕様」を策定、標準化しており、その結果として、省エネ、ロングライフ、エコ部資材に関する項目(「省エネルギー対策等級」「劣化対策等級」「ホルムアルデヒド対策(内装)等級」)は最高(またはそれに準ずる)等級表示となります。

 また、高齢者対策仕様については、当社が展開している「ケアデザイン」のノウハウを導入して、個別のマンションの設計や顧客への説明を行っていきます。

 当社は、「エコ仕様」をはじめとした商品の基本的な品質向上施策の推進を鋭意進めてきており、今後も今般の対応を含め更なる品質の向上に努めてまいります。

2.アフターサービス直営

分譲マンション事業におけるアフターサービス業務を直営化
〜首都圏・関西圏に「アフターサービスセンター」を設置。4月から業務を開始。〜

 三井不動産株式会社は、グループの住宅事業における顧客満足度の向上を目的とした取り組みを鋭意推進しておりますが、今般、マンションの品質に対するお客様の信頼に、より迅速に、より高いレベルで応えるため、分譲マンション事業におけるアフターサービス業務を自社で直接実施することといたしました。

 これまで当社マンションにおけるアフターサービス業務は、その窓口を主にグループ内の管理会社(首都圏は、三井不動産住宅サービス株式会社)に業務委託しておりましたが、今般、アフターサービス業務を直営化することによって、今後以下の通り、より顧客本位のサービス提供が可能になると判断いたしました。

(1)お客様(管理組合・個々のお客様)は、「アフターサービスは売主、管理業務は管理会社」とはっきり区分ができることで、アフターサービス業務の責任の所在がより明確になり、的確な対応を売主に求めていくことができる。

(2)管理会社(三井不動産住宅サービス株式会社等)は、お客様(管理組合や個々のお客様)の業務受託者であるという立場で、お客様のための本来業務であるマンション管理業務に特化した業務遂行をしていくことができる。

(3)三井不動産は、売主の責任として直接業務を行うことで、より迅速に対応すると同時に、お客様の声を直接聞くことで、入居後のお客様と密接な接点を持ち、ユーザーの意見をよりスムーズに新しい商品にも反映(フィードバック)していく。

 東京、千葉、横浜、大阪の4ヶ所に"三井のマンション・アフターサービスセンター"を新設、4月から首都圏および関西圏において、マンションのアフターサービス業務(既存物件も含む)を開始いたします。

<三井のマンション・アフターサービスセンターの体制>

  • 首都圏:東京・千葉・横浜の3箇所で、約50名(予定)
  • 関西圏:約10名(予定)
    ※その他の支店についての直営化については状況を見ながら検討(時期等未定)。

 なお、マンションのアフターサービス業務は、ほとんどのマンションデベロッパーが関連の管理会社等に業務を委託して実施しており、直接行っている会社は少ない状況であります。今後も当社は、グループで、アフターサービスならびにマンション管理をはじめとした業務内容の向上に努めながら、総合的な顧客満足を推進してまいりたいと思います。