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三井不動産 ECO NEWS<オフィス編>
三井不動産 新川崎三井ビルにおいて
「ISO14001(環境マネジメントシステム)」認証取得

平成13年12月14日 三井不動産株式会社

 三井不動産株式会社は、今般、新川崎三井ビルにおいて、LLOYD'S REGISTER QUALITY ASSURANCE(ロイド・レジスター・クオリティ・アシュアランス 略称LRQA)から環境マネジメントシステムに関する国際標準規格である「ISO14001」の認証(認証番号772958:平成13年11月15日付)を取得いたしました。

 新川崎三井ビルにおける環境マネジメントシステムの認証取得は、三井不動産単体としては初めてのことであり、具体的施策としては廃棄物削減・省エネルギーの推進・グリーン調達の三項目に重点的に取り組むこととしております。また熱源設備等の日常的な保守・点検、手順の徹底を通じ、事故や災害を予防し、大量の産業廃棄物の発生や無駄なエネルギー消費を避けるよう注力してまいります。

 さらに、今般取得した環境マネジメントシステムの推進体制の特徴として、株式会社エム・エフ・ビルマネジメントや第一整備株式会社など、当社グループ会社とも連携した同システムの構築が挙げられ、グループとして培ったノウハウを結集し、各社の強みを発揮しながら取り組んでいきたいと考えております(認証の主体は三井不動産)。

 三井不動産グループでは、グループの中期経営計画のなかで、経営の基本姿勢のひとつとして「環境との共生」を掲げるなど、兼ねてから環境問題への取り組みを重要な経営課題として捉えており、平成13年11月にはグループ全体として、より環境問題に積極的に取り組むことを目指し、「三井不動産グループ環境方針」を策定いたしました。すでに、三井不動産のマンション事業での「エコ仕様」標準化や、オフィスごみ分別回収システムとOA紙リサイクルループを構築し、リサイクルOA(100%再生PPC)用紙「都紙再生」(商品名)を開発するなど、当社における実績のほか、グループ会社の第一整備が、本年8月に「ISO14001」の認証を取得するなど、グループ全体で様々な取り組みを行っております。当社における今般の認証取得は、まさに、これら一連の取り組みのひとつの成果であるといえます。

 今後は、新川崎三井ビルにおいて同システムの運用を徹底し、継続的な業務改善に努めることにより、顧客へのサービス向上を図りながら、オフィスビルにおける環境汚染の防止や環境負荷の軽減をグループ全体として推進すべく注力してまいります。また、当社が運営管理しております、その他の既存ビルにおいても、環境マネジメントシステムをより迅速かつ効果的に展開すべく、新川崎三井ビルにおける実績を踏まえて検討してまいります。

 さらに、今般の認証取得を契機に、環境汚染の防止や環境負荷の軽減を図ることはもちろんのこと、それに留まることなく、エム・エフ・ビルマネジメントや第一整備で既に取得しております品質マネジメントシステム「ISO9002」の実績も踏まえ、ISOの手法を用いることにより、顧客に対してより質の高いサービスの提供を目指します。

 三井不動産グループは、グループビジョンにある、「&」マークの理念のもと、「環境保全」と「都市創造」を「共生・共存」させ、「豊かで潤いのある都市環境」を創造していくことで、今後とも「環境との共生」に引き続き積極的に取り組んでまいる所存です。

以上

三井不動産 ECO NEWS
【(参考資料)三井不動産の管理運営するビルのオフィス古紙を再生利用した
リサイクルOA紙「都紙再生」を製品化】
〜分譲住宅チラシにも採用し、オフィス古紙のリサイクルループを構築〜

 三井不動産は「環境との共生」を経営方針の一つに掲げ、様々な取り組みを行っておりますが、今般、当社が管理運営するオフィスビルから排出されたOA・新聞古紙を主に再生利用したリサイクルOA(100%再生PPC)用紙「都紙再生」(商品名)を開発、自社およびグループ会社での採用ならびにテナント向けの販売を開始いたしました。 また、同時に既に100%再生紙化をおこなっている当社単独事業にて販売する分譲住宅の広告チラシについても当該再生紙を首都圏で11月から採用しております。

 日本の古紙回収率は56%に達しており、世界最高水準にはありますが、現在60%が目標とされており、その達成に向けては、分別回収の徹底とオフィス古紙回収の促進が大きな鍵と言われております。当該再生OA紙「都紙再生」はその開発にあたって、紙の製造・流通などのサプライチェーン全体の調査から始め、これを前提とした製紙会社、紙問屋・古紙問屋、廃棄物処理業者等との協力体制の構築を行い、これら一連の対応の結果、製品化が可能となったものです。このことは、かねてより、当社として、今日的課題である都市部のリサイクル問題において難しいとされるオフィス古紙の再生に対し、当社主要事業であるビルディング事業と住宅事業の双方が協力して目指している、「クローズド・リサイクル・ループ」構築の実質的スタートという意味合いを持っております。

 当該再生OA紙「都紙再生」の製品化および分譲住宅の広告チラシでの採用で、リサイクルループの出口における体制はほぼ整いましたが、現状、入り口側となる約300棟あまりの三井不動産管理運営ビルにおける、分別・再資源化のルート構築を鋭意おこなっている段階です。現在、当社本社のある日本橋室町街区だけではなく、TIS竹芝等をはじめとしたプロジェクトにおいても、テナント企業等の協力が得られております。最終的には、再生OA紙「都紙再生」、全ての分譲住宅の広告チラシをはじめとした当社が使用する紙を自社管理運営ビルからの古紙でまかなうべく、ループ構築を今後さらに進めてまいりたいと考えております。

 なお、再生OA紙「都紙再生」は古紙100%、白色度70%のPPC用紙で、梱包材もリサイクル可能なものにしました。価格は6箱単位での配送でA4:1,700円/箱、B4:2,400円/箱、B5:1,300円/箱(以上2,500枚/箱)A3:2,100円/箱(1,500枚/箱)<全て6箱単位配送>と一般流通価格並に抑えることができております。

 当社はオフィスをはじめとする多様な用途の空間を提供する企業であり、この立場や観点から環境問題に対しての取り組みを継続しております。これまで、マンションにおける「エコ仕様」の導入をはじめ、オフィスビルにおけるオリジナル分別回収システムの開発・実用化、住宅購入検討顧客向け情報誌(こんにちは)や分譲住宅の広告チラシ・社内報等への再生紙の採用などを行ってまいりました。また、カレンダーについては昨年から当社オフィスからの古紙利用などに取り組んでおります。

 また、平成12年3月に当社がおこなった「オフィススペースにおける環境意識調査」の結果では、約96%の企業が何らかのゴミの分別をおこなっており、中でも従業員500人以上の企業では約60%がオフィススペースでのISO14000シリーズを取得・検討され、約70%が環境専任部署を設置していることがわかりました。そういったテナント企業の状況の中、当社では、建物のライフサイクルにおける環境負荷の大部分を占める建物使用時での削減に着目し、今後もオフィスワーカーの身近なエコライフをサポートしながら、各企業のオフィススペースでの分別活動とグリーン調達活動促進を促すことを非常に重要なことと認識しております。

 三井不動産は、今後も、日本における全排出量の4分の1以上を占めつつ増大を続けているオフィスや住宅からのCO2の排出を削減することに寄与する活動を通じながら「環境との共生」を前向きに考えてまいります。

【「三井不動産のオフィス古紙リサイクル・ループ・システム」概念図】


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【「都紙再生」写真】