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オフィスビルのプロパティ・マネジメント業務をサポートする
ASP型システム
「e-PMsystem(イーピーエムシステム)」の運用開始と全国展開について

平成14年9月27日 三井不動産株式会社

 三井不動産株式会社(代表取締役社長:岩沙弘道、本社:東京都中央区)はNTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:鈴木正誠、本社:東京都千代田区)と協力して、オフィスビルにおけるプロパティ・マネジメント業務(以下「PM業務」※1)の標準化、効率化と品質の向上を促進するため、インターネットを利用したシステム「e-PMsystem(イーピーエムシステム)」を開発し、10月より運用を本格開始します。今後、本システムを当社所管ビル約300棟に順次導入していく予定です。

 本システムは、当社がこれまで蓄積したPM業務に関する豊富なノウハウを、NTTコミュニケーションズの協力の下にシステム化しており、PM業務に携わるマネージャーから現場の管理スタッフまでが効率的に業務を進めることを可能としています。

 なお本システムは、業界のデファクト・スタンダードを目指し、将来的に全国のビル管理会社などに幅広く利用できるよう、ASP(※2)型システムとなっています。

  1. 背景
     PM業務は、一般的に管理会社や、清掃・警備・設備保守を担当する各専門会社と一体となって行う業務であり、各社間の円滑なコミュニケーションと、契約で定められた業務の確実な実施が重要です。

     当社は、個人、法人、不動産投資信託の投資法人など多くのオフィスビルオーナーから積極的に業務を受託しています。運営の統括管理を行う立場として、管理会社などに日常業務の確実な実施を促す一方、テナントからの要望や設備の故障・トラブルといった重要な情報を吸い上げつつ、適切な指示を適切なタイミングで行うのにITの活用が効果的であると考えました。

     また、不動産投資信託の投資法人は、事業の拡大、ポートフォリオを目指して、全国のオフィスビルを積極的に取得しています。当社にとって、PM業務を伸長・強化していくためにも、オフィスビルのエリアが分散することにも効率的に対応できるシステムの構築が必要でした。

  2. 「e-PMsystem」の特長

     本システムはNTTコミニュケーションズのAIPサービス(※3)「StreamArc(ストリームアーク※4)」を基盤として構築しているため、インターネット接続環境があれば、PM業務に関する情報・データをリアルタイム、かつ容易に閲覧・処理することが可能です。それにより業務の機動性が高まるとともに、業務に携わる関係者間の円滑なコミュニケーションが実現できます。

     また、設備保守点検、清掃、警備などの日常業務のほか、クレームトラブル対応やテナントの入退去対応などの随時発生する業務に関しても、当社の豊富な実績とノウハウに基づいた業務フローに沿ってシステムが運用される仕組みになっているため、高度な業務水準を保ちつつ、エリアの制約なく業務を行うことが可能になります。

     当社グループの中期経営計画では、ノンアセットビジネスを推進すること、顧客志向の徹底を確立することなどを基本戦略としており、NTTコミュニケーションズとの本システムの開発、運用は、このような基本戦略を実現させる重要なツールになるものと考えています。

以上

【e-PMsystem(イーピーエムシステム)」(システムの主な機能および特長)】

  1. インターネット接続環境があれば、いつでもどこでもPM業務全般に関して、当社が多くのオフィスビルの運営管理を行う中で蓄積してきたノウハウに基づいてあらかじめオーナー・管理会社・専門会社間で設定した業務フローに沿ってシステムが運用される仕組みになっています。
  2. PM業務に携わる各関係者の立場・権限に基づいたロール(役割)を設定し、各ロールの業務進捗報告、業務管理者の確認・承認を行うことができます。
  3. 各関係者にPM業務が新たに課せられた場合、またはPM業務未了の場合については、行うべき業務内容が、通知されるため、業務の漏れなどを未然に防止することが可能です。
  4. NTTコミュニケーションズが提供しているAIPサービス「StreamArc(ストリームアーク)」を基盤として構築しているため、全国の中小ビル管理会社なども、「e-PMsystem」の各種PM業務支援サービスをASPサービスとして低コストで簡易に利用することが可能です。

例)日常業務におけるフロー


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【用語説明】

※1 PM業務
プロパティ・マネジメント業務の略。建物所有者から受託して、清掃・警備・設備保守といった日常の管理業務の統括や、契約・入出金などの事務管理業務、各種のテナントサービス業務などを指す。

※2 ASP(Application Service Provider)
アプリケーション・サービス・プロバイダーの略。利用するPCにソフトウェアをインストールすることなく、インターネット上のサイト(ウェブサイトなど)にアクセスしてそのアプリケーションや様々な情報コンテンツを利用可能とするサービスの提供方式およびそのアプリケーション。ソフトウェアを購入せず、ランニングコストにて利用したい機能を享受できるメリットがある。

※3 AIP(Application Infrastructure Provider)サービス
BtoBのECサービスや、企業間情報マネジメントサービスなどを立ち上げるASP事業者および企業グループ向けに、システムの基盤を提供し、運用・保守までサポートするサービス。

※4 StreamArc
NTTコミュニケーションズが提供しているプラットフォーム・サービスで、アクセス回線やネットワークセキュリティを始め、EC基盤エンジンを利用したシステム、認証・請求代行、さらにはヘルプデスクまでのサービス運用環境をトータルにサポートしたEC事業者向けサービス。
参考URL http://www.ntt.com/streamarc/

【e-PMsystemが対象とする業務】(参考)


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【e-PMsystemシステムイメージ】(参考)

【e-PMsystem画面イメージ】(参考)

<TOP画面イメージ(作業内容確認)>


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<日常業務管理機能画面イメージ(月間計画策定)>


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<随時業務支援機能画面イメージ(テナントクレーム対応) >


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