平成17年4月14日 三井不動産株式会社

高齢者向け住宅(有料老人ホーム等)により構成された
「ホスピタリティ・レジデンスファンド」運用開始

 三井不動産株式会社は、高齢者向け住宅(有料老人ホーム等)を投資対象とした新たな私募型不動産ファンド「ホスピタリティ・レジデンスファンド」を組成し、4月13日から運用を開始いたしました。

 拡大する高齢者向け住宅の需要を背景に、当ファンドは従来流動性が低いとされていた同種の不動産を流動化する際の受け皿となり、また不動産市場と金融資本市場の融合が進む中、新たなカテゴリーの不動産投資商品となります。

  今回取得した不動産は、株式会社サミュエルが所有・運営する「ヒルデモアこどもの国」(横浜市青葉区)、およびオリックス・リアルエステートをはじめオ リックスグループが所有し運営事業者に賃貸している有料老人ホーム3物件(東京都・神奈川県・兵庫県)、計4物件であり、資産総額は約40億円です。当 ファンドは、今後も優良な運営事業者が運営する不動産を積極的に取得し、資産規模100億円を目指してまいります。

  当ファンドは、当社、オリックスグループおよび複数の機関投資家(企業年金等)の匿名組合出資、また日本政策投資銀行ならびにみずほコーポレート銀行から のノンリコース・ローンの調達により構成されています。ファンドの運用管理は、三井不動産投資顧問株式会社が行っています。

  オリックスグループから取得した物件は、オリックス・リアルエステート株式会社が2000年より開発、および一括賃貸してきた高齢者向け住宅です。同社は かねてよりファンド組成の可能性を模索してきましたが、今般、物件提供と出資などで、当社と当ファンド組成に取り組み、同社として、今後もファンド拡大に 向けて良質な同住宅の開発を積極的に推進します。

  運用不動産の特性を考慮し、当ファンドは安定したキャッシュフローを確保する様々な手段を講じています。具体的には、不動産の取得にあたり、通常の物件評 価に加え、医療・介護分野で実績のあるKPMGヘルスケアジャパン株式会社による運営者の財務ならびに運営事業環境の分析、運用不動産を複数の運営事業者 に分散して賃貸するなどのリスクの平準化、運営者および運用不動産の競争力に関する継続調査、運営事業者の万一の事態に備えた代替運営者の確保などを行っ ています。

  当社は不動産投資信託(J-REIT)の「日本ビルファンド投資法人」の設立、また「三井ジェムストーンファンド」等、様々な私募型不動産ファンドの組成 など、不動産ファンドビジネスを積極的に展開してまいりました。今後も新たな不動産ファンドを組成して、ビジネスの領域を拡大し、不動産の所有者、利用 者、そして投資家など、様々な顧客ニーズに応えてまいります。

以上

<添付資料1>
【ホスピタリティ・レジデンスファンド概要】

ファンド名称 ホスピタリティ・レジデンスファンド
投資形態 匿名組合出資による不動産投資ファンド(添付資料3参照)
投資対象 首都圏・中京圏・近畿圏の高齢者住宅(有料老人ホーム等)
ファンド総資産額 約40億円(1年以内を目途に約100億円程度まで拡大する予定)
エクイティ出資額 約17億円(機関投資家、オリックス・リアルエステートを含むオリックスグループ、三井不動産(株))
運用期間 5年
ファンドの組成 三井不動産(株)
ファンドの運用管理 三井不動産投資顧問(株)
運営事業者 (株)サミュエルほか 3事業者

<添付資料2>
【主要物件の概要】

名称 ヒルデモアこどもの国(介護付有料老人ホーム(特定施設))
所在 神奈川県横浜市青葉区奈良町753-1
敷地面積 4,708.09m2(1,424.19坪)
規模 鉄骨鉄筋コンクリート造4階建 54室
延床面積 4,153.54m2(1,256.44坪)
運営者事業者(テナント) (株)サミュエル

<添付資料3>
【スキーム図】


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