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グローバル展開する企業連合がスマートシティプロジェクトに参加
次世代環境都市を目指す「柏の葉キャンパス」にて開始

平成21年12月18日 SAPジャパン株式会社、シャープ株式会社、株式会社日建設計、
日本ヒューレット・パッカード株式会社、三井不動産株式会社、イーソリューションズ株式会社、
スマートシティ企画株式会社、一般社団法人フューチャーデザインセンター

SAP AG、シャープ株式会社、株式会社日建設計、日本ヒューレット・パッカード株式会社、三井不動産株式会社、イーソリューションズ株式会社、一般社団法人フューチャーデザインセンター(以下略称FDC)は、日本から世界に発信していくスマートシティプロジェクトを共同で開始します。

■ スマートシティプロジェクトの目的

スマートシティプロジェクトは、FDCの理念である国家的課題の解決を具体化する、FDCプロジェクトの第一弾です。本プロジェクトの目的は、

  1. 再生可能エネルギーの導入と省エネルギー化の促進によるCO2排出量の削減
  2. 世界各地の地域ニーズへの対応
  3. Quality of Lifeの向上
  4. 日本の環境産業への貢献(雇用創出へも)

であり、その先進モデルを「社会システム」として、日本・世界に展開することを目指します。

■ 巨大世界市場、しかし様々なニーズ

世界では地球温暖化問題で環境エネルギー関連の市場は急激な成長を始め、巨大な世界市場が形成されつつあります。しかしながら、世界各地では電力インフラや気候条件、また異なる政策など、多種多様なニーズや制約条件があって、その対応は簡単なものではありません。

■ 従来型アプローチの課題

その巨大な世界市場の獲得に向けて、日本の従来型アプローチ(以下5つの課題など)では、日本に多くの優れた環境技術があるにもかかわらず、前に進めることは難しいと予想されています。

  1. 技術中心・日本市場中心で世界展開力がない“ガラパゴス化”
  2. 事業化が困難な技術検証中心の実証実験
  3. イニシアティブをとれない海外での実証実験への参加
  4. 部分最適な課題解決による電力系統への悪影響
  5. 事業が進まないコンソーシアム型の企業連合

■ スマートシティプロジェクトの解決案

そこで、これらの課題を克服するために、「スマートシティプロジェクト」では、

  1. 高い環境技術・世界のチャネルを保有する企業と連合した営業展開
  2. 各地域の多様なニーズ・制約に合った地域最適化モデルをシミュレーションにより提供
  3. 実証実験計画と事業計画の同時進行による産業化の模索
  4. 次世代環境都市「柏の葉キャンパス」での実証実験計画で具体的検証
  5. 広域の電力網に対しても全体最適なスマートシティモデルの設計
  6. 役割・責任を明確にした企業連合によるスピーディーなプロジェクト化

を実施し、世界各地の多種多様なニーズ、制約条件に対応可能な仕組みを設計していきます。

■ 推進体制

本プロジェクト推進のため、ジョイントベンチャー「スマートシティ企画株式会社」を2009年9月に設立しました。参加企業である、

  • SAP AG
  • シャープ株式会社
  • 株式会社日建設計
  • 日本ヒューレット・パッカード株式会社
  • 三井不動産株式会社
  • イーソリューションズ株式会社

は、各社のもつ先端技術と各地で実施した実証実験データを共有しながら、2010年4月より世界各地へ提案(設計)することを計画しています。また、FDCと協定締結(予定)である東京大学とは技術連携を図るとともに、現在、更なる参加企業として、通信インフラ企業、EV関連企業、蓄電池企業、ビル計装企業、強電関連企業などと協業の検討を進めています。なお、東京電力株式会社がオブザーバーとなっております。

■ 各社役割

SAP AGは、ITを活かしたサステナブルな社会の構築を目指しており、社内で取り組むと同時に、あらゆる業種の企業にサステナビリティ向上に貢献する様々な製品とサービスを提供しています。本プロジェクトへの参画は、当社のサステナビリティへのコミットメントを示しており、グローバルレベルでのエネルギー効率性に関する重要プロジェクトと位置付けています。SAPでは、スマートグリッドを実現するため、エネルギーインフラとアプリケーションの確実な統合を目指しています。SAPのAMI(Advanced Metering Infrastructure)ソフトウェアを活用している企業は、北米、ヨーロッパ、アジアの三大陸に渡っており、スマートメーターをERPおよび顧客管理・料金計算と統合した活用が進んでいます。

シャープ株式会社は、太陽光発電を全世界に普及させることを目標にしており、「スマートシティプロジェクト」は、目標を達成する上で重要なプロジェクトと考えています。そして、本プロジェクトの展開により、当社の事業分野であるエレクトロニクス関連機器と密接に関わるエネルギーマネジメント技術の向上を目指します。世界中でクリーンエネルギーに対する期待が高まる中、当社は50年にわたり培った太陽電池の技術力をさらに高め、低炭素社会の実現に貢献してまいります。

株式会社日建設計は、よりよい建築物作りを通じて社会に貢献することを目指して事業を推進しており、「スマートシティプロジェクト」の目指すところと合致しています。これまでの建物設計や都市設計の知見や、シミュレーションの技術・ノウハウを活用し、当社が培った企画力を存分に発揮していきます。

ヒューレット・パッカード社は、ITソフトウェア/ハードウェア、サービスを通じてグリーンな社会の構築を目指しており、日本のみならず、世界中でグリーンビジネスに注力しています。「スマートシティプロジェクト」は、当社の世界戦略の要の1つであり、これまでの知見を活用しつつ、世界に展開可能な成果を目指します。グローバルレベルでは、世界の配電管理サービスの65%を、ヒューレット・パッカードとそのパートナーが関わっており、強力な世界の電力業界への営業力を持っています。ネットを通じた機器管理、複数企業間での相互課金などの技術にも精通しています。

三井不動産株式会社は、「都市に豊かさと潤いを」のグループステートメントのもと、新たな魅力や価値創造に努め、住まいづくりや街づくりを行っています。柏の葉キャンパスにおいては、「知が集積・融合し、人と地球の健康を育む街」をキーワードに、時代が移り求められる価値が変わっても輝き続ける街の実現を目指して、公・民・学連携のもと、各種施設の開発やコミュニティの形成等街づくりを推進しており、この街でスタートした多くの先進的な取り組みの中でも最も重要なプロジェクトの1つとして、「スマートシティプロジェクト」に取り組んでまいります。

イーソリューションズ株式会社は、これまで多くのリーディング企業を戦略パートナーとし、環境、健康、教育などの分野において、様々な事業をプロデュースしてきました。そのノウハウを活用して「スマートシティプロジェクト」の参加企業の強みを相乗しつつ、CO2削減に向けた新たな事業創出を目指します。

■ 一般社団法人フューチャーデザインセンターの概要

設立 2009年7月1日
拠点 柏の葉キャンパス施設 / 2010年2月開設予定
(住所:千葉県柏市若柴173番地8 柏の葉キャンパス151街区B棟-SB-5)
役員 FDC最高顧問 小宮山 宏
(株式会社三菱総合研究所 理事長、東京大学 総長顧問)
FDCセンター長 佐々木 経世
(イーソリューションズ株式会社 代表取締役社長) 
FDCセンター長 山田 興一
(東京大学 総長室顧問)
FDC監事 北畑 隆生
(財団法人世界平和研究所 副理事長、
社団法人日本ニュービジネス協議会連合会 特別顧問)
FDC代表理事 赤坂 祐一郎
(三井不動産株式会社
柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部長)
WEBサイト http://www.fdc.or.jp/

■ スマートシティ企画株式会社の概要

設立 2009年9月17日
資本金及び参加費 合計 1億3千万円
拠点 東京都港区虎ノ門4−3−1 城山トラストタワー17階
代表 代表取締役社長 佐々木経世(イーソリューションズ株式会社代表取締役社長)
スマートシティプロジェクトのWEBサイト http://www.fdc.or.jp/j/project/index.html

【一般社団法人フューチャーデザインセンター プレスリリース】

一般社団法人フューチャーデザインセンター プレスリリース(PDF:140KB)