東京ガス・三井不動産・三菱地所によるJR田町駅直結の大規模複合開発
「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」始動
~「田町駅東口北地区地区計画」都市計画決定~
平成26年10月3日
東京ガス株式会社
三井不動産株式会社
三菱地所株式会社
東京ガス株式会社(社長:広瀬道明、以下「東京ガス」)、三井不動産株式会社(社長:菰田正信、以下「三井不動産」)、三菱地所株式会社(社長:杉山博孝、以下「三菱地所」)は、田町駅東口の芝浦エリアにおいて、共同で「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」(以下「本プロジェクト」)の開発計画を進めており、本日、本プロジェクトの計画地(以下「本計画地」)を含む田町駅東口北地区地区計画(再開発等促進区を定める地区計画)の都市計画決定が告示されましたので、開発計画の概要についてお知らせいたします。
(本プロジェクト完成予想パース)
本プロジェクトでは、品川駅や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催に合わせた暫定開業が予定されるJR山手線新駅とともに、東京の国際競争力強化を担うエリアと期待されるJR田町駅東口至近の東京ガス所有地(約28,000m2)において、オフィス、商業施設、ホテル等からなる全体延床面積約30万m2の複合ビジネス拠点を創出します。JR田町駅改札から本計画地へバリアフリーでアクセス可能な歩行者デッキを整備。更に本計画地に隣接し、港区芝浦港南地区総合支所やスポーツセンターが入居する区有施設「みなとパーク芝浦」や「愛育病院」の建設が進む公共街区とも歩行者デッキで接続します。また、ガスコージェネレーションシステムを核とし、熱・電気を効率的に供給する「スマートエネルギーネットワーク」を構築します。
本プロジェクトは、東京ガスが所有地の有効活用を図るため、三井不動産・三菱地所を事業パートナーとしてオフィスビル開発等の不動産開発事業に取り組むものです。また、オフィスビル事業としては初の三井不動産と三菱地所の共同事業となります。
東京ガス、三井不動産、三菱地所の3社は、東京ガスの先進の環境エネルギー技術に、三井不動産・三菱地所が日本橋エリア・丸の内エリアなどでそれぞれ培ってきた不動産開発ノウハウを最大限融合し、隣接の公共街区を含め、公民一体となって、東京の国際競争力強化に資する先進的かつ魅力的な街づくりを推進してまいります。
【本プロジェクトの計画概要】
所在地 | 東京都港区芝浦三丁目 | |||
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主要用途 | 事務所、店舗、ホテル、生活支援施設、地域冷暖房施設、駐車場等 | |||
敷地面積 | 約28,000m2 | |||
各棟規模 | A棟(事務所棟) B棟(事務所棟) ホテル棟 生活支援施設棟 |
地上31階 地下2階 地上36階 地下2階 地上9階 地下2階 地上6階 |
延床面積約135,000m2 延床面積約145,000m2 延床面積約11,000m2 延床面積約6,800m2 |
高さ約180m 高さ約185m 高さ約65m 高さ約35m |
※生活支援施設棟は港区が既存建物をリニューアルし、「子育て支援施設」として継続使用予定(2015年10月開設予定) | ||||
設計監理 | 株式会社三菱地所設計・株式会社日建設計 | |||
全体 新築工期 |
2015年度~2019年度(予定) |
■本プロジェクト配置図
【本プロジェクトの特徴】
□JR田町駅東口駅前に誕生する複合ビジネス拠点
JR田町駅至近の利便性の高い立地に、国際競争力強化に資する高機能オフィスを整備するとともに、そのオフィス機能を支えるホテル、商業施設なども導入し、全体延床面積約30万m2にもなる駅直結の複合ビジネス拠点を整備します。
□駅直結の歩行者デッキ等による歩行者ネットワークの構築
JR田町駅改札から本プロジェクトに隣接して「みなとパーク芝浦」(2014年12月開設予定)や「愛育病院」(2015年2月開院予定)が立地する公共街区まで、連続して接続する歩行者デッキを整備しバリアフリー環境を創出します。また、地上レベルにおいても、地域の方々の回遊性向上を図るため、本計画地内の通り抜け空間となる歩行者通路を整備。通路に面しては商業店舗を配置し、天候に関わらず買物や飲食が楽しめる商業モールを構成します。
(JR田町駅直結「歩行者デッキ」完成予想パース)
□緑豊かな都市環境の創出
歩行者デッキと地上の2つのレベルにおいて、歩行者ネットワークに沿うように緑量のある樹木を植樹。複層的かつ連続的に緑化を施し、来街者が豊かな緑を感じることができる「緑陰モール」を形成します。
現在の区立芝浦公園部分は、地域の方々の憩いの場となる、緑豊かなオープンスペースとして整備します。
(複層的に緑化した「緑陰モール」イメージ)
□駅前施設として相応しい防災対策
帰宅困難者対策として、広場空間やオフィス共用部等を活用し、約1,500人の受け入れが可能な一時滞在施設を整備します。また、本計画地内広場の一部にも大屋根を設置し、災害時の駅前滞留者を誘導するためのオープンスペースとして活用します(約700人の受け入れが可能)。加えて、約260m2の防災備蓄倉庫を計画地内に確保し、災害時には、帰宅困難者等に備蓄物資を提供、防災性の向上を図ります。
□スマートエネルギーネットワーク
大型で高効率なガスコージェネレーションシステム(以下「CGS」)を導入し、熱・電気のネットワークを形成する「第二スマートエネルギーセンター」を構築することにより、本計画地全体の低炭素化を図ります。停電等の非常時にも、CGS等を活用することで本計画地全体のほぼ100%の熱・電気の供給を継続し、エネルギーセキュリティの向上を図ります。
本計画地全体のエネルギー需給を一括管理・制御するSENEMS※(スマートエネルギーネットワーク・エネルギーマネジメントシステム)を導入し、既に公共街区に建設中の「第一スマートエネルギーセンター」(2014年11月供給開始予定)と連携させることにより、田町駅東口北地区全体におけるエネルギー需給を最適化し、さらなる低炭素化を図ることができるようになります。
※SENEMS:
情報通信技術(ICT)を活用し、建物側の需要データやプラント側の供給データ、気象情報といった外部データ等の膨大な情報を瞬時に処理し、人には難しい最適なコントロールをリアルタイムで実施し、地域全体のエネルギー需給を一括管理・制御するシステムです。
(スマートエネルギーネットワーク概念図)
(参考)
■田町駅東口北地区における街づくりの概要について
田町駅東口北地区(以下「本地区」)を含む田町駅周辺エリアは、品川駅周辺エリアとともに、特定都市再生緊急整備地域や国際戦略総合特区「アジアヘッドクォーター特区」に指定され、羽田空港の本格的な国際化、リニア中央新幹線(計画)の整備進展により、首都圏と世界、国内の各都市をつなぐ、国際都市東京の玄関口としての役割を期待されています。
本日都市計画決定が告示された「田町駅東口北地区地区計画」(以下「本地区計画」)については、本地区内にて整備計画を進める港区、田町駅前東口地区市街地再開発準備組合、東京ガス、三井不動産、三菱地所の公民5者共同で、東京都に対し、再開発等についての企画提案を実施しました。
本地区計画においては、本地区のあるべき姿を示した「田町駅東口北地区街づくりビジョン(港区策定)」を基に、本地区が担うべき役割を、「多様な機能が集積・連携した駅直結の複合拠点」「(品川・新橋・六本木など)拠点的市街地を繋ぐ地域交通の拠点」「先進的で総合的な環境モデル都市づくりのリーディングプロジェクト」「芝浦港南エリアの防災対策の拠点」と定めており、各提案者が、それぞれの役割に応じて整備を計画し、各計画が一体となって、地区全体として担うべき役割を実現することとなります。
本プロジェクトに隣接する公共街区(上記Ⅰ街区・公園街区)は「くらしの拠点ゾーン」と位置付けられ、既に先行整備が進んでおり、2014年12月には、Ⅰ街区に区有施設「みなとパーク芝浦」が開設される予定です。加えて、同街区内には愛育病院が、現在の港区南麻布から2015年2月に移転・開院予定です。また、公園街区には、都市計画公園芝浦公園が現位置より移転・拡充再整備される予定です。
Ⅱ街区は「新たな都市の拠点ゾーン」と位置付けられ、Ⅱ-1街区では、田町駅前東口地区市街地再開発準備組合が、駅前の街並みの形成とにぎわいを創出する商業店舗を中心とした商店街機能の再整備と、交通結節機能の強化に貢献する交通広場の整備を計画中です。
本プロジェクトの計画地となるⅡ-2街区では、東京ガス、三井不動産、三菱地所3社の共同による「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」として、オフィスビル、商業施設、ホテル等の多様な機能が集積する、東京の新たなビジネス拠点の形成に取組むほか、歩行者デッキ等による歩行者ネットワークの形成や、緑陰モール等の各種緑化、地域の方々を始めとした来街者が集う広場の整備等を行う予定です。
■案内図
以上