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複数の企業が入居する大規模なオフィスビルとして初の重要文化財
重要文化財「三井本館」開館90周年
~「残しながら、蘇らせながら、創っていく」日本橋再生計画コンセプトを体現~
世界的な写真家 ホンマタカシ氏撮影、編集の写真展や8.4メートル四方の巨大写真と
花による外観装飾と夜間ライトアップを2019年6月8日(土)~7月21日(日)に開催

2019年6月4日
三井不動産株式会社

三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信)は、日本橋にある重要文化財「三井本館」が今年2019年6月15日(土)に開館90周年を迎えることをお知らせします。三井本館は、三井財閥を形成する三井合名会社、三井銀行(現三井住友銀行)、三井信託銀行(現三井住友信託銀行)、三井鉱山(現日本コークス工業)等の主要各社の本社が入居し、財閥の拠点的な機能を持つ建物として1929年(昭和4年)に開館しました。その後、1998年(平成10年)12月に、複数の企業が入居する大規模なオフィスビルとして初めて重要文化財の指定を受けました。

当社は官・民・地域一体となって、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに「日本橋再生計画」を推進しています。これまでオープンした「日本橋三井タワー」「COREDO室町」といった施設に加え、本年3月には新たな旗艦プロジェクトである「日本橋室町三井タワー」が竣工し、9月には「COREDO室町テラス」が開業します。これら「創っていく」プロジェクトとともに、「三井本館」は日本橋室町三井タワー内のエネルギーセンターから電気の供給を受けることにより災害時にもエネルギーレジリエントな建物となり、「残しながら、蘇らせながら」という「日本橋再生計画」のコンセプトを体現しています。また、この90周年の節目にあたり、当社は現在銀座6丁目-SQUARE等に入居中の各部門を「日本橋室町三井タワー」に移転させるなど、これまで以上に地域の皆様と一体になった街づくりを進めてまいります。

このたび、90周年を記念し、世界的写真家 ホンマタカシ氏が撮影、編集を行う写真展「三井本館Mitsui Main Building TOKYO 1929-2019|写真・ホンマタカシ」や外観装飾を6月8日(土)~7月21日(日)に開催します。本イベントは、合名玄関と呼ばれるオフィスのエントランスと、三井本館に隣接する「日本橋三井タワー」の1階アトリウムにて、写真や映像によりその歴史を体験できる無料展示イベントです。日銀通りに面する合名玄関は、大理石の重厚なインテリアなど、当時の佇まいが残る場所で、イベント期間中は合名玄関内をご覧いただけます。ホンマ氏の作品の中でもこれまでにない高さ約3m、幅約2mのパネル4台の写真など、三井本館全体でホンマ氏の意欲的な作品を楽しめる構成となっています。

また、期間中は三井本館の外壁にホンマ氏による8.4メートル四方の巨大写真を2枚掲出します。これらは、三井本館の90年前の姿で、当時の過去の写真をホンマ氏の視点で独自に再撮影されたものです。さらに作品の足元では、三井本館90周年を祝う色とりどりの花が建物の周囲を装飾し、梅雨から夏に向けての日本橋を美しく彩ります。日没から23時までは、光を用いたアートを多く手掛ける美術家 高橋匡太氏のデザインによるライトアップが施され、夜の重要文化財の姿もお楽しみいただけます。


「三井本館」外観装飾 イメージパース

当社および株式会社日本設計は、保存と開発を両立させた三井本館・日本橋三井タワー一連の取り組みに対して、社団法人日本建築学会から「日本建築学会賞(業績)」を受賞しています。今後も「三井本館」の維持・保存に努めるととともに、「日本橋再生計画」のコンセプトをベースに「産業創造」「界隈創生」「地域共生」「水都再生」の4つのキーワードを掲げ、ハードだけでないソフトの融合によるミクストユースを、面的エリア開発によって、多様な人々でにぎわう「人」が主役の街づくりを目指していきます。

『三井本館Mitsui Main Building TOKYO 1929-2019|写真・ホンマタカシ』開催概要

展示会期 2019年6月8日(土) ~7月21日(日) (休展日:6/10(月)、6/12(水)6/24(月)6/25(火)、7/8(月))
展示開催時間 6月8日(土)
 会場(1):日本橋三井タワー1階 アトリウム:14時00分~20時00分
 会場(2):三井本館合名玄関 :14時00分~20時00分
6月9日(日) ~7月21日(日)
 会場(1):日本橋三井タワー1階アトリウム:10時00分~20時00分
 会場(2):三井本館合名玄関 :11時00分~17時30分

※いずれも無料でご鑑賞いただけます。
期間中お問い合わせ ハローダイヤル 03-5777-8600(8:00~22:00/会期中)

ライトアップ 開催概要

会期 2019年6月8日(土) ~7月21日(日)
時間 日没時間~23時

WEBサイト https://mitsuimainbuilding.jp/event/ でも、イベントについてご紹介しています。

「三井本館」開館90周年を記念した建築視点でのWEBサイトを開設

建築の楽しみ方、令和元年ならではの建築・三井本館の楽しみ方をご紹介しています。監修は、建築史 家倉方俊輔氏が担当。重要文化財自体の紹介を行うウェブサイトは日本でも例の無いものです。 三井本館の重要性をわかりやすく楽しく解説したコンテンツ、三井本館の『10の断章』は、三井本館の10の特徴を、建築史家 倉方俊輔(大阪市立大学准教授)により解題し、ホンマタカシ氏の撮り下ろし写真とともにお楽しみいただけます。

「三井本館」開館90周年記念WEBサイト

https://mitsuimainbuilding.jp/

ホンマタカシ氏との「三井本館」開館90周年の取り組みについて

これまでル・コルビュジエや丹下健三、数々の名建築を撮影してきたホンマタカシ氏が三井本館に真摯に向き合いました。SNSやデジタル写真全盛のいま、写真の面白さにふれるイベントとなっています。
写真の原点に立ち返った、カメラ・オブスキュラという手法を採用した撮影にも挑戦しています。2019年の今の三井本館、今の光を写し取る写真を展示します。作品は高さ約3m、幅約2mのパネルが4台(裏表で8枚)並ぶ、というホンマ氏のこれまでの作品の中でも最大級の作品は圧巻です。竣工当時の貴重な記録アーカイブ(90年前の写真)と2019年の今の写真を混在させて編集し、三井本館の変わらぬ姿の強さを見せます。普段気軽な鑑賞や撮影の出来ない三井本館の真髄を ホンマ氏のフィルターを通して、ぜひともお楽しみください。

ホンマタカシ氏プロフィール 



写真家
1999年、写真集「東京郊外 TOKYO SUBURBIA」(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。 2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。 著書に『たのしい写真』、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY』(MACK)がある。また2018年に『ホンマタカシの換骨奪胎―やってみてわかった!最新映像リテラシー入門―』(新潮社)を刊行。

ライトアップデザイナー 高橋匡太氏プロフィール

美術家
1970年京都生まれ。1995年京都市芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。 光や映像によるパブリックプロジェクション、インスタレーション、パフォーマンス公演など幅広く国内外で活動を行っている。東京駅100周年記念ライトアップ、京都・二条城、十和田市現代美術館、など大規模な建築物のライティングプロジェクトは、ダイナミックで造形的な映像と光の作品を創り出す。多くの人とともに作る「夢のたねプロジェクト」、「ひかりの実」、「ひかりの花畑」、「Glow with City Project」など大規模な参加型アートプロジェクトも数多く手がけている。

本企画監修 倉方俊輔氏プロフィール



建築史家
1971年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院博士課程修了。伊東忠太の研究で博士号を取得後、2011年から大阪市立大学大学院工学研究科准教授。 著書に『東京モダン建築さんぽ』『ドコノモン』『吉阪隆正とル・コルビュジェ』などがある。

三井本館 竣工時情報

所在地 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号
敷地面積 約5,610平米
延床面積 約32,245平米
階数 地上7階、地下2階
主体構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
建築様式 アメリカ型の古典主義建築(アメリカンボザールのクラシカルリヴァイバル)
設計会社 トローブリッジ・アンド・リヴィングストン事務所
施工会社 ジェームス・スチュアート社(在ニューヨーク)
建築期間 工事日数:964日(2年8ヶ月)

開館当時の三井本館

当時の最新設備、書類を館内で送るエアシューター