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三井不動産の推進する日本橋の街づくり
「日本橋再生計画」新ステージ始動
水辺の再生を含む3つの重点構想とビジョンを発表

2019年8月29日
三井不動産株式会社

三井不動産株式会社(代表取締役社長:菰田正信、以下「三井不動産」)は、「日本橋再生計画で目指す街づくりビジョン」、「日本橋再生計画第3ステージの重点構想および街づくりの考え方」を策定いたしましたのでお知らせいたします。

三井不動産は、2004年の「COREDO日本橋」の開業を皮切りに、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」を開発コンセプトとして、官民地域一体となった「日本橋再生計画」を推進し、ミクストユースの再開発で都市機能の多様化と賑わいづくりを進めてまいりました。

2014年からの「日本橋再生計画第2ステージ」では、街の固有の魅力を活かしながら、「産業創造」「界隈創生」「地域共生」「水都再生」の4つのキーワードに基づきハードとソフトの融合した街づくりを推進。その結果として、「街の用途の多様化」、「街の企業・人の多様化・国際化」が進行し、街にはかつての賑わいが戻りつつあります。

そして2019年、「日本橋室町三井タワー」の竣工を経て、日本橋再生計画は第3ステージへと進みます。「残しながら、蘇らせながら、創っていく」の開発コンセプトと上記4つのキーワードを踏襲しながら、第3ステージでは多くの仲間を巻き込むオープンな街づくりを推進します。

第3ステージでは、昭和通りを境にWESTエリアとEASTエリアという個性の異なる2つのエリアを合わせた「GREATER日本橋」を舞台に、「豊かな水辺の再生」「新たな産業の創造」「世界とつながる国際イベントの開催」を3つの重点構想として、世界の課題解決につながる街づくりを進めていきます。

昭和通りを境にWESTエリアとEASTエリアとし、全体をGREATER日本橋と位置づけ、個性が異なるこれらのエリアの特徴を活かした一体的な街づくりに取り組む。

※日本橋越しに箱崎方面を見渡す。

■日本橋再生計画ビジョンについて

「未来に続く街道の起点、日本橋」

江戸時代の日本橋は、五街道の起点として、日本全国から人・もの・ことが集まり、それらの交流によって新たな産業や文化を生み出した非常にイノベーティブな街でした。そのような中心性ある街を、現代においては世界を舞台に再現したいと思います。
世界中から仲間を集め、交流し、未来に向けた新しい価値を、世界に向けて発信していく。その起点となる街を、私たちは目指していきます。

熈代勝覧(部分) ベルリン国立アジア美術館
Photo AMF / DNPartcom / © bpk / Museum für Asiatische Kunst, SMB / Jürgen Liepe

※日本橋越しに箱崎方面を見渡す。

■日本橋再生計画第3ステージについて

3つの重点構想
  1. 豊かな水辺の再生
  2. 新たな産業の創造
  3. 世界とつながる国際イベントの開催
街づくりの考え方 共感・共創・共発

第3ステージでは、「共感・共創・共発」の考え方のもと、3つの重点構想を推進し、日本橋再生計画のビジョンを実現するための街づくりを推進していきます。

スローガン JAPAN COLLABORATION NIHONBASHI

日本橋再生計画第3ステージの街づくりの考え方「共感・共創・共発」を実現するためのスローガンです。
街づくりをオープンにして志ある仲間をこの街に呼び込み、日本橋の豊かな地域資産を活かした様々なコラボレーションを起こしていきます。
日本橋でオリジナルな価値を生み出し、世界に発信していきます。

≪開発コンセプト≫ 残しながら、蘇らせながら、創っていく

≪取り組む施策≫ 「産業創造」「界隈創生」「地域共生」「水都再生」

■3つの重点構想について

(1)豊かな水辺の再生

日本橋川沿いでは今後、敷地面積約6.7ha(約2万坪)、施設の延床面積37万坪に及ぶ5つの再開発(※)が予定されています。本開発と、首都高速道路の地下化が実現すると、川幅含め幅約100m・長さ約1200mに及ぶ広大な親水空間が誕生します。

川沿いには、賑わいを創出する商業店舗の他、広場・オフィス・アコモデーション施設等高度なミクストユースの開発が展開されます。親水空間にはアートや憩いのスペースが整備され、その空間を活かし、エリアを代表するフェスティバルやカンファレンスの実施も予定しています。

(※)再開発は現在計画中です。今後規模等は変更になる場合があります。


江戸橋から、室町1丁目の親水空間を望む


日本橋川沿いの賑わい。

豊かな水辺の再生により実現されること

日本橋川沿いの再開発によって生まれる親水空間と歩行者ネットワークは、東京駅周辺と日本橋エリアを一体化します。また、日本橋をハブとする舟運ネットワークは、ウォーターフロントの多彩な拠点を結びます。都心ウォーカブルネットワークと舟運ネットワークが重なる水都・日本橋はまさに東京の大動脈を生む街となります。

日本橋と東京駅をつなぐウォーカブルネットワーク

長さ約1,200m、川幅含め幅約100m のパークライクな親水空間が日本橋エリアと東京駅周辺エリアをシームレスにつなぎます。周辺の個性溢れる路地ともつながり、東京駅周辺は歩いて楽しいエリアとなります。

都心とウォーターフロントを結ぶ舟運ネットワーク

東京駅にも近い都心の舟運ネットワーク拠点、日本橋。 羽田、お台場、芝浦、晴海、豊洲、浅草などウォーターフロントの拠点とつながり、観光や生活動線として新たな移動の選択肢を提供します。

(2)新たな産業の創造

日本橋ならではの産業創造を推進するべく「ライフサイエンス」に加え、「宇宙」「モビリティ」「食」を新たな戦略領域とします。日本橋オリジナルのビジネスやカルチャーを生み出し、共創を導く為の「場の整備」と「機会の創出」に取り組み、ハードとソフトの両面から産業の成長をサポートします。

・継続戦略カテゴリー / 「ライフサイエンス」

江戸時代に薬種問屋が軒を連ねた日本橋をライフサイエンス企業が集積する街へ。
幅広いプレイヤーが集えるよう、LINK-Jを母体に、場と機会を創出し、オープンイノベーションの促進を図っています。

【社団法人LINK-Jの設立】
社団法人LINK-Jが産官学の連携の場を生み出す核となり、 起業家育成や知財への投資機会も生まれています。

【場の創出】
ライフサイエンスに特化した賃貸オフィス、サービスオフィス、カンファレンス、シェア型ラボなど多様な拠点を整えます。

【機会の創出】
カンファレンス、ピッチイベントはもちろんネットワーキングイベント、レセプションなど、多様な交流の機会を設けます。

・新たな戦略カテゴリー / 「宇宙」 「モビリティ」 「食」

【宇宙】 「宇宙」分野はいま、民間企業の参入により急成長し、地球上の課題解決にもつながることが期待されています。産官学の連携を軸に、新たな価値創造を目指します。
【モビリティ】 水陸の要所としての地歴、職住遊のミクストユース機能、舟運ネットワーク。都市とモビリティの新たな姿を模索するのにふさわしい条件を備える日本橋で、新たな都市サービスの提供を目指します。
【食】 魚河岸を核に豊かな江戸の食文化を花開かせた日本橋。産官学の様々なプレーヤーの集まるイノベーション拠点の整備や老舗とのコラボレーションの促進を通し食文化の継承と革新に挑戦します。

(3)世界とつながる国際イベントの開催 

国内・海外からの高い交通利便性を有する街、日本橋。三井不動産が有するホール・カンファレンス、公共空間も含む「場」を有機的につなぎながら、街全体をイベント会場化し、ビジネスとエンターテイメントが融合した国際発信力ある大型イベントの開催を検討していきます。

また、これまでの街づくり活動を通して築いてきた、老舗企業や店舗との強固な信頼関係、様々なクリエイターの方々とのリレーションを生かし、伝統と革新が融合する、魅力的な企画の創出を目指します。

*日本橋再生計画は、SDGs(持続可能な開発目標)における8つの目標に貢献しています。

目標3 すべての人に健康と福祉を
目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標8 働きがいも経済成長も
目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標14 海の豊かさを守ろう
目標15 陸の豊かさも守ろう
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう


【参考資料】

日本橋再生計画第2ステージまでの振り返り(PDF:3.59MB)