• グローバル
  • その他

持続可能な社会の実現に向けて、新事業分野へのグローバルな展開
日本とニュージーランドで生食用ぶどう生産・販売事業を開始
社内ベンチャー企業「株式会社GREENCOLLAR」を設立

2020年3月26日
三井不動産株式会社
株式会社GREENCOLLAR

本リリースのポイント

  • 三井不動産グループの新規事業提案制度から生まれた社内ベンチャー企業「GREENCOLLAR」を設立、新事業分野へのグローバルな展開を目指します
  • 季節の異なる土地をグローバルに活用し、高品質な生食用ぶどうを生産、世界へ向けて通年販売。生産技術の承継・革新や人材育成を行うことで、農業分野における社会課題の解決に取り組みます
  • 「より人間らしく、自然と生きる=“グリーンカラー”」という、「働きがい」と「生きがい」とを融合させたライフスタイルを提案、本事業を通じてSDGsの目指す社会の実現に貢献します

三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信)は、新事業分野への展開を目指すべく、「株式会社GREENCOLLAR(グリーンカラー)」(以下、GREENCOLLAR)を設立し、日本とニュージーランドでの生食用ぶどう生産・販売事業(以下、本事業)を推進してまいります。

GREENCOLLARは、三井不動産グループの新規事業提案制度(※)により生まれた社内ベンチャー企業であり、ホワイトカラーでもなくブルーカラーでもない、「より人間らしく、自然と生きる=“グリーンカラー”」というライフスタイルを提案します。

本事業は、季節が真逆の北半球(日本)と南半球(ニュージーランド)で日本品種の高品質な生食用ぶどうを生産し、通年で“旬のぶどう”を世界へ販売することで、日本ブランドの農作物の価値を高めることを目指します。また、ハイレベルな生産技術の承継・革新を通じて、後継者不足等、農業分野における社会課題の解決に取り組みます。

本事業を通じて、SDGsに掲げる、「持続的な農業の促進(SDGs2)」、「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の促進(SDGs8)」、「パートナーシップでの目標達成(SDGs17)」に貢献します。

※三井不動産グループ内で新規事業案を募集し、採用された場合提案者自らが責任者として事業を実施する制度


日本・ニュージーランドでの通年生産イメージ(日本式のぶどう棚で露地栽培)

本事業の特徴
■事業内容「季節が真逆であることを活かした、旬なぶどうの通年生産・販売」

  • 4月から9月に北半球の日本(生産地:山梨県)で生産を行い、10月から3月に南半球のニュージーランド(生産地:ホークスベイ地方)で生産を行うことにより、日本で生産ができない時期においても、旬の生食用ぶどうを供給することが可能となります。
  • ニュージーランドでも日本の生産方法と同様に棚式での露地栽培を行い、高品質品を生産します。
  • 当初は日本(山梨県)5ha/ニュージーランド(ホークスベイ地方)10haで事業を開始予定であり、順次事業を拡大していく予定です。

■生産技術の承継・革新 「ICTを活用した高度な生産技術の承継により、将来にわたって高い品質を確保」

  • 生産指導責任者として、すでに山梨県とニュージーランドのホークスベイ地方で日本品種の生食用ぶどうの生産販売を実施している葡萄専心(ぶどうせんしん)株式会社代表取締役社長の樋口哲也(ひぐちてつや)氏を起用し、技術面での全面協力を仰ぎます。
  • 従業員が北半球と南半球で年2回、樋口哲也氏から高いレベルの技術指導を受けることにより、高度な技術を早期に身につけることが可能となります。
  • 暗黙知化していた生産技術を可視化し、教育ツールの開発を目指します。
  • 可視化された生産技術と気象データ・育成データ等を組み合わせ、ICTを活用した品質の安定化、生産の効率化を目指します。

生食用ぶどうについて
■日本品種の生食用ぶどうについて

日本はこれまでに、巨峰、ピオーネ、シャインマスカットといった数々の高品質な生食用ぶどう品種を開発してきた一方で、日本産の生食用ぶどうの大多数が国内で消費されており、海外への輸出量は多くありません。北半球と南半球で生産を行い、世界中へ向けて販売することで、日本品種の生食用ぶどうのブランド価値を高めていくことを目指します。

株式会社GREENCOLLAR 代表取締役 大場修(生産担当)のコメント

日本式の生食用ぶどうの生産は繊細な技術が必要で、手間がかかります。青空の下、手間をかけ、丁寧に育てた「本物」の生食用ぶどうを世界中の人々に食べてもらいたいという思いから本事業を開始いたしました。

ニュージーランドでの生産
■生産に最適なホークスベイ地方の気候

ホークスベイ地方は、果物の生産が盛んで別名「Fruit Bowl」と呼ばれており、数多くのワイナリーが存在します。ぶどうの生産において必要な条件を満たしているホークスベイ地方に生産拠点を構える予定です。

【ぶどう生産における必要条件】

  • 日照時間:日本の中でも日照時間が長い山梨県を上回る
  • 寒暖差:昼と夜の寒暖差が大きい
  • 乾燥:梅雨がないため、水分コントロールが容易

葡萄専心株式会社 代表取締役 樋口哲也氏のコメント

長年、南半球での生産最適地を探し求め、2015年からホークスベイ地方で生産を行っております。GREENCOLLAR社の事業に参画し、より大規模での生産となることで、世界中の方々に旬にこだわった生食用ぶどうを食べていただけることを大変楽しみにしております。

<樋口哲也氏のプロフィール>

日本とニュージーランドとで日本品種の生食用ぶどうを生産している唯一のぶどう農家。
一般企業勤務を経て、20年前に家業であるぶどう農家を継ぎ、山梨県笛吹市にて生産を開始。
2015年より、日本の農業の高齢化問題への対策、耕作放棄地の削減と就農者育成期間の短縮化を目的として、ニュージーランドのホークスベイ地方での生産を開始。

社名/ロゴに込められた思い

ホワイトカラーでもなくブルーカラーでもない、「より人間らしく、自然と生きる=“グリーンカラー”」というライフスタイルを提案します。
「都市に豊かさと潤いを」をステートメントに掲げ、日本の働き方(オフィス)と休み方(商業施設・住宅)の双方を見つめ続けてきた三井不動産による、「働きがい」と「生きがい」を融合させたライフスタイルの提案という、新たな挑戦です。

株式会社GREENCOLLAR 代表取締役 鏑木裕介(経営管理担当)のコメント

仕事と余暇を融合させたライフスタイルを提案したいという思いから、この社名を制定いたしました。ロゴの3本のラインは本事業提案者が3名であること、少し歪んだ直線はぶどうの木を、3本目の「余白」は本事業の無限の広がりを表しております。

会社情報
■株式会社GREENCOLLAR

所在地 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号
設立日 2019年12月25日
代表取締役 大場修、鏑木裕介、小泉慎
WEB http://www.greencollar.jp

■GREENCOLLAR NEWZEALAND LIMITED
※株式会社GREENCOLLARの100%子会社

所在地 45 Queen Street, Auckland 1010, New Zealand
設立日 2020年1月31日
代表取締役 小泉慎
取締役 大場修、鏑木裕介、Tracy Hickman


本事業の提案メンバー
左)鏑木裕介 中央)大場修 右)小泉慎

■三井不動産グループとSDGsの関わり

三井不動産グループでは、グループステートメントである「都市に豊かさと潤いを」や「 」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、時代に先駆けてさまざまな取り組みを行ってきました。そして2018年に公表したグループ長期経営方針「VISION 2025」においては「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」することを目指していくべき姿として掲げ、ESGのさまざまな取り組みや、SDGsに貢献する事業、サービスを展開しています。(SDGsの17の目標と169のターゲットとの関わり詳細は以下の関連サイトをご参照ください。) <https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/sdgs/index.html

本事業においては、SDGs2・8・17の目標の進捗へ寄与する活動となります。