東日本大震災から10年。東北とのつながりをより多くの人へ、世界へと広げる
東北の情報発信・交流拠点「わたす日本橋」が日本橋三井タワーにて
2021年春、移転新装オープン
- 社会課題解決を目指し、世界中の人々の笑顔や、未来への橋渡しを実現する拠点へ
- 3月3日(水)にプレオープン、一部ゾーンを公開
2021年3月1日
三井不動産株式会社
三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信)は、東日本大震災後の出会いをきっかけに2015年3月3日に誕生した、東北の情報発信・交流拠点「わたす日本橋」を日本橋三井タワーへ移転し、今春よりグレードアップオープンします。開設から6年目となる3月3日(水)に店内の一部ゾーン「わたすマーケット&ギャラリー」を公開し、プレオープンします。飲食をご提供する「わたすダイニング&バル」を含めた他エリアについては、順次オープン予定です。なお、「わたす日本橋」が所在する日本橋エリアは、当社の重点戦略エリアであり、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトとして、官民地域一体となった「日本橋再生計画」を推進しています。
「わたす日本橋」では、これまで東北の食材を使ったメニューの提供や、東北の子供たちとの交流学習など、東北とのつながりを広げる常設拠点として6年間活動してまいりました。今後もこの活動を継続し、これまで以上につながりの輪を広げるべく、今回の移転新装オープンに至りました。
新店舗は、スペースが広がるだけでなく、豊富なメニューとグレードアップした料理の提供や、ギャラリー、ライブラリーでの情報発信を拡充することで、より東北とのつながりを感じられる場へと進化します。
内装には宮城県南三陸町産のFSC®森林認証材を使用しており、不動産総合デベロッパーでは初※となる、国際的な森林認証制度「FSCプロジェクト認証」を取得しました。 この場所が東北と東京をつなぐ架け橋となり、さらには世界や未来への橋渡しとなるよう、努めてまいります。
当社は2018年よりグループ長期経営方針「VISION 2025」を定め、街づくりを通して持続可能な社会の構築を実現し、様々な社会課題の解決を目指しており、今後もESG経営をさらに加速してまいります。
わたす日本橋 外観
わたす日本橋 内観
移転新装オープンのポイント
- 「わたす日本橋」の設立以来のコンセプト『人と未来に、心の架け橋を。』に加え、 『日本橋から、未来へ、わたそう。世界中へ、笑顔を、わたそう。』を移転新装のキャッチフレーズに
- 様々な形でつながりを感じていただける5つのゾーン
- 不動産総合デベロッパーとして初めて※、国際的な森林認証制度「FSCプロジェクト認証」を取得
※出典:FSCデータベース
■移転新装オープンする「わたす日本橋」
「わたす日本橋」は、東日本大震災後に社員が個人で取り組んでいた南三陸町でのボランティア活動を契機とし、2015年から当社の事業と位置づけて活動しています。今回の移転新装では、当初から掲げている 『人と未来に、心の架け橋を。』というコンセプトに加え、『日本橋から、未来へ、わたそう。世界中へ、笑顔を、わたそう。』をキャッチフレーズとして掲げています。
これまでの東北をはじめとする国内での交流活動などを継続し、現地との交流を続けるとともに、発展途上国や東南アジアなど、国際交流も積極的に行います。「わたす日本橋」は今後もより多くの人々に向けた発信や交流の場の提供を行い、世界や未来につながる橋渡しとなるよう、努めてまいります。
『日本橋から、未来へ、わたそう。世界中へ、笑顔を、わたそう。』
『人と未来に、心の架け橋を。』という設立以来のコンセプトに加え、今回の移転新装では
『日本橋から、未来へ、わたそう。世界中へ、笑顔を、わたそう。』をキャッチフレーズとしました。
これまでの活動に加え、移転新装を機に、日本にとどまらず、幅広く世界や未来に向けた
取り組みを行ってまいります。
■様々な形でつながりを感じていただける5つのゾーン
新店舗は5つのゾーンに分かれており、各ゾーンでそれぞれ東北とのつながりを体感できます。
(1)わたすマーケット&ギャラリー
食事をされないお客様も自由にお買い物を楽しんだり、様々な情報に触れていただくことができます。
マーケットでは、スタッフが東北に通うなかで出会った地元の美味しい商品等をご紹介します。
また、ギャラリーでは「わたす日本橋」のこれまでの活動の記録と、「わたす日本橋」に関わる方々からいただいたメッセージを展示します。
わたすマーケット&ギャラリー
(2)わたすダイニング&バル
10件以上の東北の生産者と直接契約し食材を仕入れることにより、現地との持続的な関係を構築するとともに、お客様に産直ならではの食の魅力を提供しています。ランチの種類も増え、よりグレードアップしたお食事をお楽しみいただけます。
わたすダイニング&バル
ランチメニュー
東北の食材イメージ
(3)わたすライブラリー
『「わたす日本橋」が、これまで知らなかったことを知る何かのきっかけのひとつに
なれれば』という開設当初からの願いを込めて、株式会社Plot-d(東京都新宿区)
と協働し、開設時より設置していたライブラリーコーナーを拡大。
東北に関する本、楽しい絵本、じっくり読んでしまう本など、店内で自由に
ご覧いただけます。
わたすライブラリー
(4)わたすプライベートルーム
最大12名で利用できる個室。
落ち着いた空間でゆったりとした時間をお過ごしいただけます。
わたすプライベートルーム
(5)わたすLOOP+
大型プロジェクターとスクリーンを備えた約45㎡の広々としたスペースで、
各種ワークショップや展覧会など、多彩なイベントを展開できます。
イベント開催時以外は、日本橋界隈の眺めを楽しめるダイニングとして営業します。
わたすLOOP+
■FSCプロジェクト認証の取得
「わたす日本橋」の店舗内装工事では、天井・壁・建具・カウンター・化粧梁・パネルなど店舗の92%の
木材にFSC認証材を使用し、2020年にFSCプロジェクト認証書の発行を受けました。FSCは、持続可能
な森林管理のソリューションです。(認証番号:SA-PRO-008269)
南三陸町では、震災復興に取り組むなかで、2015年に町内の団体がFSC FM認証とFSC CoC認証を
取得し、人と環境にやさしく災害に強い街づくりに取り組んでいます。この取り組みに学び、新店舗では
南三陸町のFSC認証材を使用してFSCプロジェクト認証を取得しました。
FSC-P001843
【FSCについて】
- FSCプロジェクト認証について https://jp.fsc.org/jp-jp/2-new/2-1/2-1-4
- FSC認証が貢献するSDGsについて https://jp.fsc.org/jp-jp/fscnew/span-stylemargin-0px-font-family-ms-serif-font-size-16ptsdgsfsc-font
■移転新装オープンに向けた関係者からのコメント
南三陸町長 佐藤 仁 (さとう じん)様 コメント
出会いとつながりから生まれた「わたす日本橋」。これからも多くのご縁を「わたす」場所に。
「わたす日本橋」は、名前のとおり、いろいろな人のご縁を「わたす」ところです。「わたす日本橋」と
南三陸町のご縁も、震災後の出会いがきっかけとなり、いろいろなつながりが広がって生まれました。
「わたす日本橋」では南三陸産の食材を提供していただいたり、町内の中学校と交流していただいたりと、
これまでお付き合いが続いていることに感謝しています。
私にとって「わたす日本橋」は、南三陸町で出会った方々と東京で再会できる、大切な拠点でもあります。
南三陸杉の香りに包まれた心やすらぐ空間で、おいしい料理を食べながら、人が出会い、つながる。
新店舗でもそのような素敵な時間を過ごすことを、楽しみにしています。
三井不動産株式会社 代表取締役副社長執行役員 北原義一(きたはら よしかず) コメント
東日本大震災から10年を迎えて
南三陸町の人達との出会い。皆例外なくいい顔、いい笑顔。あんなに過酷な体験したのに、どうして?
応援に行ったつもりの私たちが、逆に元気や勇気をもらった。
他人の悲しみや苦しみを自分のこととして受け止め、一緒に泣き笑い、解決したときには喜びを分かち合う。
極限の状況の中、人として皆で手を携えて、前を向いて生き抜いていくことの圧倒的な迫力を目の当たりにした。
南三陸の人たちから心と体で教わった「優しさ」「思いやり」「絆」「助け合い」「慈愛」「自己犠牲」そういったたくさん
の人の気持ちが、一杯に詰まった宝石箱として「わたす日本橋」をこれからも大切に育んでいきたい。
そして、Covid-19、大震災、台風等々激甚自然災害が襲いかかってきても、毅然として立ち向かえる大人で
あり続けたい。未来を背負って立つ子供達の笑顔のために。
■「わたす日本橋」とは
「わたす」には、「橋渡し」の意味が込められています。南三陸町、東北と日本橋をつなぐ橋渡しをしたい。さらに「和を足す」と「輪を足す」の意味も重ねており、人の輪や日本らしい和を大切に、さまざまな輪を広げていきたい。そんな想いを表現しています。
「わたす日本橋」は、東日本大震災後、当社の女性社員がボランティアとして南三陸町に通っていたことから次第に和が広がり、南三陸町の方々との交流が生まれるなかで、当社がもつリソースを活かした継続的な活動ができないかという有志の社員の想いから、2015年3月3日に誕生した取り組みです。情報発信・交流を目的とした常設拠点として、震災という壮絶で悲しい体験から立ち上がり、力強く歩む方々の取り組みに学び、伝えていくための様々な活動を行っています。
2015年3月~2020年9月までの間に約10万人のお客様に訪れていただきました。現地の方々とのつながりにより、様々な交流が生まれましたが、新店舗でも、さらに多くの方々との、つながりを広げていくために活動を続けてまいります。
<公式HP>
https://www.watasu.net/
わたす日本橋の取り組み
(1)子ども・若者との交流
東北の子供や若者たちとともに、オンラインによる交流を行っています。一般社団法人クリエイタス(宮城県仙台市)との協働による南三陸町立志津川中学校、南三陸町立歌津中学校との交流学習や、NPO法人底上げ(宮城県気仙沼市)との協働による「自分と未来を創る探求所」※など、様々な取り組みを行ってまいりました。
※自分と未来を創る探求所:若者たちが自分自身の欲しい未来を実現するためのプログラム
自分と未来を創る探求所
(2)食や文化の発信
東北の食材を使用したメニューの提供や、現地の生産者との交流の場の提供などを行うことで、「食」や「文化」を通じてその土地の魅力をお届けします。また、わたすシアターではドキュメンタリーの上映や、写真展などを開催し、東北のことをより深く知っていただける企画なども行っています。
ランチ:宮城県産漢方合挽き肉ハンバーグのグリル
ディナーコース
(3)被災した地域での活動
被災した地域に赴き、炊き出しなどの活動を行いました。2016年の熊本地震の際には、募金活動や、わたす新聞の発行を通して、現地の情報を発信するような取り組みを行いました。
千葉県市原市での炊き出し
わたす新聞:熊本編
(4)国際交流
日本とASEAN加盟国間共同事業として発足し、内閣府が実施している「東南アジア青年の船」では、各国の青年たちが船内や訪問国で生活を共にし、討論や交流活動を通して相互理解を深め、国際的視野を広げ、国際化が進む社会の各分野で指導性を発揮できる青年の育成などを行っています。「わたす日本橋」では、2017年よりこの事業にプログラムを提供しており、多くの青年に交流学習の場を提供しました。
東南アジア青年の船
■施設概要
施設名 | わたす日本橋 |
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開業日 | プレオープン:2021年3月3日 ※プレオープンでは、わたすマーケット&ギャラリーを公開。ダイニングを含めた他エリアは、順次オープン予定 |
所在地 | 東京都 中央区 日本橋室町 2-1-1 日本橋三井タワー2F |
面積 | 246.82㎡ |
席数 | 総席数:72席 (ダイニング:24席 プライベートルーム:12席 LOOP⁺:36席) |
交通 | ・東京メトロ「三越前」駅 A7・A8出口直結 ・JR「新日本橋」駅下車 徒歩3分 |
その他 | 「わたす日本橋」では下記の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染対策を実施しています (1)アルコール消毒の設置 (2)テーブル間のディスタンスの確保(2m程度) (3)レジカウンターおよび各テーブルへの飛沫防止パーテーションの設置 (4)店内の換気 (5)接触頻度の多い箇所の拭き上げ消毒 (6)ダイニング&バルメニューのQRコード化への対応 (7)キャッシュレス決済への対応 (8)マスクケースの配布 (9)従業員の検温・マスク着用・手洗いうがいの励行 (10)お客様ご来店時のサーモカメラによる検温と体調確認 |
公式HP | https://www.watasu.net/ |
三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。
*なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における7の目標に貢献しています。
目標2 | 飢餓をゼロに |
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目標4 | 質の高い教育をみんなに |
目標10 | 人や国の不平等をなくそう |
目標11 | 住み続けられるまちづくりを |
目標14 | 海の豊かさを守ろう |
目標15 | 陸の豊かさも守ろう |
目標17 | パートナーシップで目標を達成しよう |
【三井不動産の「日本橋再生計画」について】
三井不動産では、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」を開発コンセプトに、官民地域一体となった「日本橋再生計画」を推進していま
す。「産業創造」「界隈創生」「地域共生」「水都再生」の4 つのキーワードに基づいたハードとソフトの融合した街づくりを通して、賑わいの再
生に取り組んでまいりました。
2019 年には「日本橋再生計画第3 ステージ」を発表し、「未来に続く街道の起点、日本橋」というビジョンの元、「豊かな水辺の再生」「新
たな産業の創造」「世界とつながる国際イベントの開催」を3 つの重点構想として、世界の課題解決につながる街づくりを目指しています。
<日本橋再生計画ビジョン>
「未来に続く街道の起点、日本橋」
江戸時代の日本橋は、五街道の起点として、日本全国から人・もの・ことが集まり、それらの交流によって新たな産業や文化を生み
出した非常にイノベーティブな街でした。そのような中心性ある街を、現代においては世界を舞台に再現したいと思います。
世界中から仲間を集め、交流し、未来に向けた新しい価値を、世界に向けて発信していく。その起点となる街を、私たちは目指して
いきます。