オリンピック文化遺産財団、
世界初の「オリンピック・アゴラ(Olympic Agora)」を東京・日本橋で開催
~オリンピズムをたたえるアートインスタレーション、展示、デジタルプログラムを展開~
2021年6月24日
三井不動産株式会社
国際オリンピック委員会(本部:スイス・ローザンヌ 会長:トーマス・バッハ 以下、IOC)の文化教育機関であるオリンピック文化遺産財団(本部:スイス・ローザンヌ ディレクター:アンジェリータ・テオ 以下、OFCH)は、東京2020オリンピック競技大会に向けて、「オリンピック・アゴラ(Olympic Agora)」を2021年7月1日(木)から8月15日(日)まで、世界で初めて東京・日本橋で開催します。
三井不動産株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:菰田正信)は、本プロジェクトのオフィシャルパートナーとなりました。
IOCの新たな取り組みである「オリンピック・アゴラ」では、世界的なフランス人アーティストのグザビエ・ヴェイヤン氏による特別に制作されたレガシースカルプチャーという画期的な試みを皮切りに、オリンピックの精神と理念をテーマにした一連のアート作品が展示されます。
「オリンピック・アゴラ」は、IOCのオリンピック・ムーブメントに関する中長期改革計画である「オリンピック・アジェンダ2020」に基づき、大会開催期間中とその前後にデジタル及びリアルで実施される文化プログラムを通じて「スポーツと文化のさらなる融合」という重要な提言を実現するものです。このプロジェクトは、IOCの文化・遺産・価値教育の推進を牽引するOFCHにより主導されるプロジェクトで、古代ギリシャの公共空間「アゴラ」に着想を得ています。
「オリンピック・アゴラ」は、東京・日本橋で開催され、日本人アーティストの川内倫子氏、戸鋪誠氏によるインスタレーションや、6名のオリンピアン・パラリンピアン・アーティスト・イン・レジデンスによる作品の展示が行われます。さらに、カナダ・ モントリオールを拠点とするスタジオ、モーメント・ファクトリー(Moment Factory)による双方向型のマルチメディア・インスタレーションや、スイス・ローザンヌにあるオリンピック・ミュージアムの常設コレクションの巡回展も行います。お客様やスタッフの安全を考慮し、国内外のCOVID-19に関するガイドラインに基づき、当初の構想からプログラムを変更しています。お客様に安心して本プロジェクトを体験していただけるよう、入場は完全予約制で、会場でのインスタレーションやアクティビティにはバーチャル展示やアーティストトークを含む豊富なデジタルプログラムも追加され、オリンピック・アゴラのWebサイト(https://olympics.com/olympic-agora/ja/)やオリンピック・ミュージアムのSNS等を通じて国内外にも提供されます。
OFCHのディレクター、アンジェリータ・テオ氏コメント:
「オリンピック・ムーブメントの歴史と、オリンピック・ムーブメントが世界へ与えた永続的な文化的影響を記念して、オリンピック・アゴラはオリンピック・バリューの醸成、探求、推進のためのハブとなります。この前例のない時期に、オリンピック・アゴラは、危機にあって私たちを支えるスポーツと芸術の力、そして決意・克服・国際協力の象徴でもあります。」
本プロジェクト開催を記念して、OFCHは、2017年の第57回ヴェネツィア・アート・ビエンナーレにフランス代表として参加したヴェイヤン氏に、オリンピック・バリューを解釈したレガシースカルプチャーの制作を依頼しました。鑑賞者の知覚に挑戦する展覧会を行うことで知られるヴェイヤン氏は、「The Audience(オーディエンス)」と題して、スポーツ観戦のために集まった年齢、性別、国籍も多様な5人の人間の姿で構成された等身大の彫刻作品を発表します。
グザビエ・ヴェイヤン氏 「The Audience(オーディエンス)」に関するコメント:
「この彫刻は、オリンピック競技大会の観客に敬意を表したものです。一般的に称賛されるスポーツの偉業を後ろに置き、代わりにヒーローではない人物に焦点を当てることで、観客の重要性と観客による公共空間の利用を強調しています。今年は特に、一般客、つまり観客が、オリンピックの失われた主役であるとも言えます。私にとっては、物理的には不在かもしれないけれども、だからこそ世界中からこの大会を見ている、この観客に存在を与えたかったのです。この彫刻は一般客のアンバサダーとなるでしょう。」
レガシースカルプチャー 「The Audience(オーディエンス)」は、OFCHが指揮するIOCの「オリンピック・アート・ビジョン(Olympic Art Visions)」イニシアチブの一環です。これは時代を代表する現代アーティストにオリンピック・バリューを世界の観客に向けて再解釈しています。2018年には、ブエノスアイレスで開催されるユースオリンピック開会にあたり、アルゼンチンのコンセプチュアル・アーティストであるレアンドロ・エルリッヒ氏に依頼し大規模なインスタレーションを制作しました。
日本を代表する写真家の川内倫子氏は、スポーツが社会奉仕に与える影響を示すためにOFCHが開始した世界的なファインアート写真プロジェクト「Olympism Made Visible」から、未公開の写真16点を展示します。2019年にOFCHの支援により実施された写真展「What is the Joy of the Future? Works from Olympism Made Visible」は、2011年の東日本大震災後の選手と被災地をつなぐ日本オリンピック委員会(JOC)の取り組みを記録したものです。2019年に福島を訪れた際に撮影された川内氏の写真は、スポーツが持つ癒しの力と自然の持つ儚く貴重な恵みを物語っています。
福徳の森では、陸上競技のリレーから着想を得た戸鋪誠氏の大規模な光の彫刻「連帯と協力」(Solidarity and Collaboration)が登場します。世界的なパンデミックの影響を受けつつ、オリンピック・アゴラのために特別に制作されたこの作品は、2体のモニュメントがリレーの動き、協力、連帯 、そしてチームプレイにおける人間の可能性をタイムリーに表現します。
6人のオリンピアン・パラリンピアンアーティストによるオリジナル作品の展示「オリンピアン・アーティスト・イン・レジデンスNorenプロジェクト」(Olympian Artists in Residence The Noren Curtains Project)も実施します。アーティストはシアーラ・ミッケル(イギリス、バレーボール、2012年ロンドン大会)、スラヴェン・ディズダレヴィッチ(スロバキア、陸上、2008年北京大会)、ケリー・サルコウ・マッカーサー(米国、ボート、2000年シドニー大会、2004年アテネ大会)、グレゴリー・バーンズ(米国、水泳、1992年バルセロナ大会、1996年アトランタ大会、2000年シドニー大会)、ロアルド・ブラッドストック(イギリス、陸上、1984年ロサンゼルス大会、1988年ソウル大会)、ハンナ・ウィルキンソン(ニュージーランド、サッカー、2012年ロンドン大会、2016年リオ大会)。日本の暖簾 (のれん)へのオマージュとして、各アーティストはスポーツと文化をテーマにした「暖簾」を制作します。各シリーズには、写真、絵画、グラフィティ、グラフィックデザインなど、アーティストが好んだ手法による作品が表現されます。
ロアルド・ブラッドストック氏(男子やり投げイギリス代表)コメント:
「人生において、私はずっとアーティストでありアスリートでした。一見すると正反対の2つの道ですが・・・。25年前、問題はスポーツと芸術が異なることではなく、同じであることだと気づいたのです。そのことに気がついたとき、すべてが変わりました。スポーツのトレーニングに対するアプローチも、アートスタジオでの制作方法や内容も変わりました。」
世界最大のオリンピックの歴史アーカイブを保持するオリンピック・ミュージアム(スイス・ローザンヌ)は、特別展「オリンピック・スピリット展」(The Olympic Spirit – Exhibition)を開催します。オリンピックの歴史においてもっとも特徴的な瞬間を記念するため、常設展から145点の宝物を「歴史とシンボル」「アスリートが表現するオリンピック・バリュー」「オリンピズムの団結力」という3つのセクションに分けて紹介。東京2020大会のメダルを含む夏季大会のメダルやトーチの完全なコレクション、過去の開会式で使用された衣装などが見所です。
モントリオールを拠点とするスタジオ、モーメント・ファクトリーは、双方向型のマルチメディア・インスタレーション「表彰台の記憶 - Moment Factory」(Podium Memories – Moment Factory)を発表します。これまでのオリンピック大会における忍耐、連帯、そしてチームプレイの瞬間を反映したこのインスタレーションは、オリンピックの表彰台を解題した作品であり、来場者は、ダイナミックな形と鮮やかな色で表現された自分のシルエットを通じて作品を「起動」することができます。表彰台に併せて体を動かすことで、来場者は貴重な歴史的写真、動くピクトグラムやオリンピック・アーカイブのオーディオ・ビジュアル映像を見ることができます。
日本橋にお住まいの方や、日本橋を訪れる方は、街中に掲示されるオリンピックを象徴するポスター、日本橋室町三井タワーのアトリウムに展示される東京2020ビッグメダルモニュメントをぜひご覧ください。
三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:菰田正信)は、「オリンピック・アゴラ」のオフィシャルパートナーとして、日本橋の「オリンピック・アゴラ」を総合的にサポートします。
菰田正信社長コメント:
「オリンピック・アゴラは、オリンピックの持つ文化・歴史・意義・価値観を世の中に紹介し、オリンピック・ムーブメントには欠かせない『スポーツと文化の融合』を促進するプログラムとして日本橋で開催され、当社がオフィシャルパートナーとして貢献できることを大変光栄に思います。また、オリンピック・アゴラのデジタルプログラムを通じて、世界中の皆様に日本橋の鼓動とオリンピック精神を体験していただけることを期待しております。」
オリンピック・アゴラのプレゼンテーションと関連プログラムのバーチャルツアーは、Webサイト(https://olympics.com/olympic-agora/ja/)からどなたでも無料でご覧いただけます。
報道機関向け情報
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会「オリンピック・アゴラ」
主催:オリンピック文化遺産財団(OFCH)
オフィシャルパートナー: 三井不動産株式会社(東京2020ゴールドパートナー)
場所:日本橋エリア(東京)
開催期間:2021年7月1日(木)~8月15日(日)
オリンピック・アゴラの活動はオリンピック・ミュージアムのTwitter(https://twitter.com/olympicmuseum)及びInstagram(https://www.instagram.com/olympicmuseum/)でフォローすることができます。
ダウンロード可能な写真はこちらから(https://flic.kr/s/aHsmW3EkAV)。
オリンピック文化遺産財団(The Olympic Foundation for Culture & Heritage/OFCH)について
IOCの文化教育活動を主導しています。OFCHはオリンピズムの国際的な促進と普及を目的とし、オリンピックに関する知識の創造と普及を促進しています。OFCHの傘下には、IOC遺産ユニット、IOCオリンピックスタディセンター、スイスのローザンヌにあるオリンピック・ミュージアムに加え、芸術、文化、価値観に基づく教育のための国際文化事業ユニットがあります。
olympic.org/the-olympic-foundation-for-culture-and-heritage
国際オリンピック委員会(IOC)について
スポーツを通じてより良い世界を築くことを目的とした、非営利独立の国際組織です。IOCは収入の90%以上を広範なスポーツ運動に再分配しており、その額は世界中のあらゆるレベルのアスリートやスポーツ組織に対して毎日340万米ドルに相当します。詳細は、olympic.org/the-ioc及びIOCニュースルーム(iocnewsroom.com)をご覧ください。
IOCの最新情報は、Twitter(https://twitter.com/iocmedia/)、Facebook(https://www.facebook.com/olympics/)、YouTube(https://www.youtube.com/channel/UCczuDpBlXXdOuheWZClbRCw)でご覧いただけます。
三井不動産について
三井不動産(Tokyo:8801; ISIN: JP3893200000)は、日本・東京を本拠とし、NY、LONDON、上海、台北、クアラルンプールやバンコクなどで街づくりを展開する日本最大規模のグローバルな不動産会社です。「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」のゴールド街づくりパートナーとして、スポーツはもちろんのこと、伝統や文化、おもてなしの精神など、三井不動産が街づくりにおいて大切にしている価値を、皆様にお伝えしたいと考えております。
詳細は、https://www.mitsuifudosan.co.jp/を参照ください。