米国における賃貸ラボ&オフィス事業展開をさらに拡大
米3大ライフサイエンスクラスターへの進出実現
サンディエゴ「トーリービュー」、サンフランシスコ「ミッションロックPhase I」に参画
2021年11月2日
三井不動産株式会社
三井不動産株式会社(所在:東京都中央区 代表取締役社長 菰田正信)は、この度、米国子会社 Mitsui Fudosan America, Inc.(三井不動産アメリカ社、代表者:John Westerfield) を通じ、カリフォルニア州サンディエゴ市における賃貸ラボ&オフィス事業「トーリービュー」の開発事業ならびにカリフォルニア州サンフランシスコ市における賃貸ラボ&オフィス棟を含む複合開発「ミッションロック Phase I」の開発事業に参画したことを発表いたします。
2019年に事業参画したボストンの「イノベーションスクエア PhaseⅡ」と今般発表の両物件をもって、当社は米国のライフサイエンスクラスター(集積地)のランキング トップ3の全都市で賃貸ラボ&オフィス事業に進出を果たしたことになります。なお、全体の投資額は約1,300億円です。
左上: トーリービュー 建物内 CG / 左下: トーリービュー 外観 CG/ 右: ミッションロック B棟外観 CG
本リリースのポイント
- 米国3大ライフサイエンスクラスターへの進出を実現。賃貸ラボ&オフィス事業をさらに拡大
- カリフォルニア州サンディエゴ市においてラボ&オフィス事業「トーリービュー」に参画
- サンフランシスコ ベイエリアの複合開発計画事業「ミッションロック Phase I」に参画
- ボストンの「イノベーションスクエア PhaseⅡ」も含め、全体の投資額は約1,300億円規模
米国3大ライフサイエンスクラスターへの進出
世界的にライフサイエンス分野における研究開発の重要性が増す中、ライフサイエンス関連企業とその従事者や研究開発機関が集積する「ライフサイエンスクラスター」の拡大が加速しています。ライフサイエンスクラスターでは、企業・研究機関・大学など異なるプレイヤーが集積することによる相乗効果が生まれ、共同研究や共同開発を通じた新たなイノベーションが創造されています。加えて、各クラスターにおいては政府による研究開発資金の助成やベンチャーキャピタル(以下、「VC」)による投資資金の供給などでイノベーション創出が促進されており、ライフサイエンス分野の発展を支える舞台となっています。
特に米国ではラボ&オフィス事業がライフサイエンス分野の研究を支えるインフラとして成熟した市場を形成しており、世界のライフサイエンス分野を牽引しています。その中でもボストン、サンフランシスコ ベイエリア、サンディエゴは、その規模、投資額、そして全米トップクラスの大学が所在していることから、全米3大ライフサイエンスクラスターとして米国内のみならず世界的に高く評価されているエリアです。
全米3大ライフサイエンスクラスター
当社は2019年より日本国内において賃貸ラボ&オフィス事業を推進しており、これまでに計4物件の開発を進めています。海外においても2019年にボストンの「イノベーションスクエア PhaseⅡ」に参画し、米国での賃貸ラボ&オフィス事業を本格化させました。
今般参画を発表した「トーリービュー」ならびに「ミッションロック Phase I」が米国における第2号・第3号案件となり、これをもって当社は米国の3大ライフサイエンスクラスターの全都市において賃貸ラボ&オフィス事業に進出したことになります。全米3大ライフサイエンスクラスターすべてのエリアへの参画を機に、海外での本セクターにおける当社のプレゼンスを高めてまいります。
「トーリービュー」 について
「トーリービュー」は、米国西海岸における当社初の賃貸ラボ&オフィス物件です。
トーリービュー 外観 CG
■立地について
本計画は、商業施設やビーチ等にもアクセスが良好なサンディエゴ市のデルマーハイツエリアに位置しており、周辺にはライフサイエンス産業の従事者が多く住む高級住宅街が並びます。また、車で2分のところには高速道路I-5出口が所在しており、サンディエゴ国際空港へのアクセスも良好な利便性の高いエリアに位置しています。
サンディエゴ市には数多くのライフサイエンス企業や、ライフサイエンス領域に強い研究所や大学が集積しており、特に生体医療分野で世界トップレベルのスクリプス研究所やソーク研究所、カリフォルニア大学サンディエゴ校のキャンパスが所在するなど、全米屈指のライフサイエンスクラスターとして注目を集める都市です。
■本計画について
本計画は全3棟のラボ&オフィス棟と1棟のアメニティ棟(駐車場他)から構成されており、ラボ&オフィス棟の賃貸面積は合計515,000sf(約47,800m2)にも及びます。なお、ラボ&オフィス棟のうち1棟に関しては、すでにサンディエゴ市に本拠地を置くライフサイエンス企業への一棟賃貸が決まっております。
なお、本計画の共同事業者は、当社と過去にも共同事業経験のあるTishman Speyer社とライフサイエンス業界に知見を持つBellco Capital社のJV会社であるBreakthrough Properties社となります。
トーリービュー 外観 CG
「ミッションロック Phase I」 について
「ミッションロック Phase I」は、全4期、総開発床面積370万sf (約10万坪) の計画から成るサンフランシスコ市史上最大級のウォーターフロント複合開発「ミッションロック開発計画」の第1期事業にあたる、極めて希少な街づくり型の開発プロジェクトの一部です。
ミッションロック PhaseⅠ 外観 CG
■立地について
本計画は、米国西海岸最大規模の湾岸地域であるサンフランシスコ ベイエリア内のミッションベイに位置します。元々は工業地帯であったミッションベイは、1988年制定の再開発プロジェクトに関する政策を受け、現在まで急速に発展してきた地域です。当エリアには、数多くの研究分野で高い評価を受けるカリフォルニア大学サンフランシスコ校のミッションベイキャンパスとそのメディカルセンターが一大拠点を構えております。また、エリア内には他にも数多くの大手テック系企業のオフィスや住宅、商業施設の開発も進み、複合的な街づくりが行われています。
さらに、本計画北側にはMLBチームであるサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地であるオラクル・パーク、南側にはNBAチームであるゴールデンステートウォリアーズが2019/2020シーズンより新本拠地として使用しているチェイス・センターも所在し、スポーツ・エンターテインメント分野の拠点としても賑わっています。
交通利便性にも非常に優れており、路面電車T線の「3rd St & Mission Rock」駅から徒歩1分、カルトレイン「San Francisco」駅から徒歩7分と複数路線の利用が可能です。高速道路101号線と280号線にも近く、またサンフランシスコ国際空港へのアクセスも良好な利便性の高いエリアに位置しています。
■本計画について
本計画は、オフィス2棟(B・G棟)、賃貸住宅1棟(F棟)、そしてオフィス、商業、住宅を含む複合棟1棟(A棟)の全4棟から構成されます。G棟は2020年12月に着工しており、大手金融企業であるVISA社への一棟賃貸が既に決まっています。また、A棟は2021年1月、B棟は2021年6月に着工済みです。
A棟のオフィス部分およびG棟は通常のオフィス仕様(計 約619,000sf(約57,500m2))ですが、B棟はラボ&オフィスとしての利用にも対応可能な仕様(約294,000sf(約27,300m2))となっており、全米が誇るライフサイエンスクラスターのひとつであるサンフランシスコ ベイエリアのさらなる発展に貢献する事業であると期待されています。
なお、共同事業者あるTishman Giants社は、当社と過去にも共同事業経験のあるTishman Speyer社と、地元コミュニティからも支持の厚いSan Francisco Giants社とのJV会社です。
「トーリービュー」 計画概要(予定)
■物件概要
所在地 | 11202 El Camino Real San Diego, CA 92130 |
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交通アクセス | サンディエゴ国際空港まで車で約20分 I-5 Local Bypass入口まで車で約2分 |
敷地面積 | 約430,000sf(約40,000m2) |
賃貸面積 | 計 約515,000sf(約47,800m2) A棟:約163,600sf(約15,200m2) B棟:約133,000sf(約12,400m2) C棟:約218,400sf(約20,300m2) |
用途 | ラボ&オフィス |
構造 | スチール造 |
階数 | A棟:地上4階 B棟:地上4階 C棟:地上5階 D棟(アメニティ棟):地上2階 |
スケジュール | 2021年冬 着工(予定) 2023年 竣工(予定) |
共同事業者 | Breakthrough Properties社 (Tishman Speyer社とBellco Capital社のJV会社) |
■配棟図
■位置図
(広域図)
(狭域図)
「ミッションロック Phase I」 計画概要(予定)
■物件概要
所在地 | Mission Rock, San Francisco, CA | |
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交通アクセス | 路面電車(MUNI)T線「3rd St & Mission Rock」駅徒歩1分 カルトレイン 「San Francisco」駅徒歩7分 高速280号線出入口まで車で5分、高速101号線出入口まで車で10分 |
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敷地面積 | 約140,000sf(約13,000m2) | |
用途 | A棟:賃貸住宅(282戸)、オフィス、店舗 B棟:ラボ&オフィス、店舗 F棟:賃貸住宅(254戸)、店舗 G棟:オフィス、店舗 |
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賃貸面積 | 計 約1,134,000sf(約105,000m2) | |
A棟:約298,000sf(約27,700m2) B棟:約294,000sf(約27,300m2) |
F棟:約220,000sf(約20,400m2) G棟:約321,000sf(約29,800m2) |
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構造 | A棟、F棟:鉄骨鉄筋コンクリート造 B棟、G棟:鉄骨造 |
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階数 | A棟:地上23階 B棟:地上8階 |
F棟:地上23階 G棟:地上13階 |
スケジュール | 2020年 着工 2023年 竣工(予定) ※G棟は2020年12月、A棟は2021年1月、B棟は2021年6月に着工済み |
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共同事業者 | Tishman Giants社 (Tishman Speyer社とSan Francisco Giants社のJV会社) |
■配棟図
■位置図
(広域図)
(狭域図)
米国における当社の賃貸ラボ&オフィス事業
■イノベーションスクエア PhaseⅡ (ボストン)
「イノベーションスクエア PhaseⅡ」は、海外における当社初となる賃貸ラボ&オフィス事業です。米国における学術・経済の中核エリアの1つであり、ヘルスケア・バイオテクノロジー等の産業をベースに大きく成長を続けるボストン圏域の中でも、ボストン市主導で再開発を推進することでラボ&オフィスの集積が進む「シーポートエリア」に位置しています。
なお、本物件は、ボストン市に本社を置き、新薬の開発製造を行う世界的な製薬会社であるVertex Pharmaceutical社への一棟賃貸が決まっております。
「イノベーションスクエアⅡ」外観 CG
物件概要
所在地 | 316-318 Northern Avenue, Boston, Massachusetts |
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建物規模 | 地下1階、地上4階建、塔屋1階 |
敷地面積 | 約98,000sf(約9,100m2) |
延床面積 | 約306,000sf(約28,400m2) |
賃貸面積 | 約269,000sf(約25,000m2) |
用途 | ラボ&オフィス |
スケジュール | 2020年 着工 2021年冬 竣工予定 |
共同事業者 | Related Beal社 |
日本における賃貸ラボ&オフィス 「三井のラボ&オフィス」事業
当社は国内において、新しいアセットクラスである「三井のラボ&オフィス」事業を2019年5月より開始しています。三井不動産がライフサイエンス領域のイノベーション促進のために取り組む「場の整備」と、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(理事長 岡野栄之)(以下、「LINK-J」)と連携して行う「コミュニティの構築」の一環となるものです。ライフサイエンス領域において、業界の枠を超えて研究開発を発展させていくというエコシステムを、「コミュニティの構築」、「場の整備」、「資金の提供」を通じて構築することで、ライフサイエンス領域におけるイノベーション創出を支援します。
なお、「コミュニティの構築」の一環としては、サンディエゴやベイエリアにおいてLINK-Jはカリフォルニア大学サンディエゴ校、同大学ロサンゼルス校やBIOCOMと提携に関する覚書を2016年より締結しており、著名な研究者やVCをはじめとするライフサイエンスプレイヤーを招いたイベント等を26回開催し、国内外のアカデミアやライフサイエンス団体を連携させる取り組みを行っています。
■三井リンクラボ新木場1
所在地 | 東京都江東区新木場2-3-8 |
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竣工 | 2021年3月 |
敷地面積 | 3,300.06m2(約998坪) |
延床面積 | 11,169.77m2(約3,379坪) |
総貸付面積 | 7,867.25m2(約2,380坪) |
■三井リンクラボ葛西
所在地 | 東京都江戸川区北葛西1-16-13 |
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竣工 | 2020年1月 |
敷地面積 | 施設全体56,044.5m2(約16,953坪) |
貸付面積 | 2,248.71m2(約680坪)(5号館2~4階) |
■(仮称)三井リンクラボ柏の葉
所在地 | 千葉県柏市柏の葉6丁目6番1他 |
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竣工 | 2021年11月(予定) |
敷地面積 | 約18,800m2(約5,700坪) |
延床面積 | 約11,000m2(約3,400坪) |
貸付面積 | 約8,000m2(約2,400坪) |
■新木場エリア2棟目(名称未定)
所在地 | 東京都江東区新木場1丁目 |
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竣工 | 2023年春(予定) |
敷地面積 | 約9,000m2(約2,700坪) |
延床面積 | 約18,000m2(約5,400坪) |
米国におけるオフィス・住宅事業(2021年9月現在)
<三井不動産グループの海外戦略について>
当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」にて「グローバルカンパニーへの進化」を掲げており、今後も海外事業の飛躍的な成長を目指しています。これまでに米国・英国の欧米諸国に加え、中国・台湾・東南アジアなどで事業を展開しています。
米国では、オフィス、住宅など複数の開発事業に取り組んでおり、2018年10月にニューヨークマンハッタンのオフィスビル「55ハドソンヤード」が竣工、2020年1月にサンフランシスコ市の「ブラナンスクエア」に参画しております。さらに2021年6月には当社初のテキサス州ダラス市においての事業となる複合開発事業「メープルテラス」に参画するなど、複数都市において事業を拡大しており、今後も更なる事業機会の獲得を目指しています。
三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しています。当社グループの ESG 経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。
※なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。
目標3 | すべての人に健康と福祉を |
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目標8 | 働きがいも 経済成長も |
目標11 | 住み続けられるまちづくりを |
目標17 | パートナーシップで目標を達成しよう |